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2010年11月 9日 (火)

MicroTAS10参加報告

µTAS2010(The 14th International Conference On Miniaturized Systems For Chemistry and Life Sciences) (http://www.microtas10.org/)が2010年10月3日(日)から7日(金)の5日間の日程でオランダ・フローニンゲン(Groningen)市のMartiniplazaにてフローニンゲン大学のProf. Sabeth Verpoorteをチェアマンとして開催されました.「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト(BEANSプロジェクト)」における知識データベース整備に係る最新MEMS関連製造技術知識情報収集調査を行うことを目的として本会議へ参加しました.µTAS会議はµTAS(MEMS技術を用いて、チップ上に微小な流路や反応室、混合室を設け、一つのチップもしくはデバイスで血液やDNAをはじめさまざまな液体や気体を分析する生化学分析デバイス)を中心としたプロセスやデバイスの最新技術について議論される国際会議です.

講演はPlenaryセッション6件,Oralセッション130件,Posterセッション582件.Oralセッションは4つのパラレル・セッション,Posterセッションは3日に分かれて実施されました.参加者数は約1000名,その内日本国内の機関所属者は150名強であり,15%以上の参加者割合を日本からの参加者が占めています.また,参加機関数は320機関,その内国内は35機関であり,10%以上を日本国内の機関が占めています.参加機関の中でも東京大学は50名を超える参加者があり,最大勢力となっていて,日本のこの分野での実力を示していると感じました.BEANSプロジェクト関係者についても多くの研究者が参加しました.

Fig1utas10c

Fig2utas10c

会議初日のPlenaryセッションが始まる前には,オランダ王太子であるオラニエ公ウィレム=アレクサンダーが会場に見えられ,会議のスタートを示すボタンを押していた.ボタンを押した後はµTAS2010とGroningenのイメージ映像が流れました.

Oralセッションは44のKeywordで細かく分類され,各Keywordについて3件の講演が行われました.Oralセッションでは質疑応答の時間が十分に取られており,同様な研究を行っている研究者から活発な質問が交わされていると感じました.Posterセッションは大きく8つのセッションに分類され,その中でKeyword毎に内容が近い発表が配置されていました.分類別では”Life Science Application”が圧倒的に多く,全体の41%を占めています.次に”Microfluidics”17%,”Image & Detection”11%,” MEMS&NEMS Technologies”10%が続き,その他の分類は10%を割っています.また,”Life Science Application”の中でも,”Cell Handling & Sorting”と”Cell Analysis”を合わせて半数近くの発表数を占めています.

Microfluidics関連を中心に聴講したが,全講演発表を通じて,Simulationを研究開発ツールとして利用されている研究も数が増加していると感じました.特に,Microfluidics関連では多くの講演発表でSimulationが実験をフォローする形で利用されているとも感じました.

最終日の朝には以下の表彰の発表がありました.BEANSプロジェクトのポスター発表も候補に上がったとコミッティから本人に伝えられたが,学生ではないとのことで惜しくも受賞を逃しました.

BEANSプロジェクトからはLife BEANSセンターと3D BEANSセンターから,以下のOral 1件,Poster 5件の発表講演が行われました.

[Oral]
1) Session 4A2 : Hitoshi Matsui, et al.,” FINE REGULATION OF POLARITY IN A HEPATOCYTE CULTURE UTILIZING OXYGEN-PERMEABLE MEMBRANES AND MICROPATTERNED COLLAGEN GEL”
[Poster]
1) M10F : Y. Watanabe and S. Takeuchi, “GLASS MICROFLUIDIC CHIPS FOR LONG-TERM LIPID BILAYER FORMATION”
2) T5F : O. Nukaga, et al.,” LATERAL NANO-CHANNEL FABRICATED IN FUSED SILICA BY FEMTOSECOND LASER IRRADIATION AND WET ETCHING”
3) T4H : Nobuhiko Kojima, et al.,” PRECISE ASSEMBLY OF MICRO-TISSUES IN A MICROFLUIDIC DEVICE USING AN AVIDIN-BIOTIN BINDING SYSTEM AND OPTICAL TWEEZERS”
4) M2H : Midori Kato-Negishi, et al.,” FABRICATION OF TRANSPLANTABLE 3D-NEURONAL NETWORK”
5) W35A : Kaori Kuribayashi-Shigetomi et al.,” HIGH RESOLUTION PATTERNING OF CELLS WITH A PHOSPHORYLCHOLINE-BASED POLYMER IN A MICROFLUIDIC CHANNEL USING A PARYLENE DRY FILM MASK”

6) W1H : Yukiko Tsuda et al.,” BEAD-BASED RAPID CONSTRUCTION OF HETEROGENEOUS 3D TISSUE ARCHITECTURE”

Fig3utas10c

尚,µTAS2011(http://www.microtas2011.org/)はバージニア大学のJ. P. Landers教授をチェアマンとしてSeattle,WA,USAにて10/2-6の日程で開催される予定です.また,µTAS2012は日本の沖縄コンベンションセンターで開催される予定です.

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