MNOIC/TIA

2018年11月 2日 (金)

第35回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムでMNOIC出展報告

 「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(協賛 マイクロマシンセンター)は1981年に第1回目を開催して以来、産学を中心にした研究グループ間の情報交換、アイデア討議の場として我が国のセンサ分野で重要な役割を担っており、本年で35回目を迎えました。

 本会議は新たな社会ニーズの創造を目指して、新しい物理・化学現象や効果を生かした新センサ・マイクロマシンおよびその製造技術に関心を持つ国内有数の研究者が一同に集うことから、最先端MEMS製造技術や大口径MEMS製造ラインを有するMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)との親和性が高く、ここ数年継続して、MNOICのサービス内容について展示、発表しております。

 本年は、北海道命名150年という節目の年であるため、北海道札幌市に10月に開館したばかりの札幌市民交流プラザにて、10月30日から11月1日まで開催されました。この札幌市民交流プラザは北海道における多様な文化芸術活動の中心的な拠点であるとともに、北海道初の多面舞台を備え、多彩な演出を実現する2,302席の劇場(写真1)を有しています。この劇場をメイン会場に、劇場の主舞台と同程度の広さがあるクリエイティブスタジオや、ガラス張りの多目的スペースであるSCARTS(スカーツ)スタジオなどで会議が行われ、会期中は企業、大学などからの近年最高の900名を超える参加者でにぎわいました。

 まず、基調講演として「スペキュラティブエンジニアリング -技術と未来洞察-」と題し、東京大学大学院 情報理工学系研究科 准教授 川原 圭博氏の講演がありました。スペキュラティブ(デザイン)とは、「未来について考えさせる(speculate)ことで、より良い世界にする」デザイン手法の一つであり、「問題解決」のためのデザイン・プロセスの開発から、問いや視点を生み出し、アクションを経て、望ましい未来へ導くこととされていました。他の基調講演は「ナノバイオデバイスとAI が拓くSociety 5.0・健康長寿社会」と題し、馬場 嘉信名古屋大学大学院 工学研究科 教授、そして「固体酸化物形燃料電池(SOFC)の課題と展望」ということで、鹿園直毅東京大学 生産技術研究所 教授、さらに「鳥の求愛コミュニケーション:現在までの知見と展望」相馬 雅代北海道大学理学研究院生物科学部門准教授があり、最終日には、NMEMS技術研究機構と「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」で共同開発中の京都大学大学院 工学研究科塩谷 智基教授から、「インフラの効率的維持管理に向けた振動センシングアプローチ」の4講演が行われました

 MNOICについては、10/30に技術プレゼンテーションと会期中を通して技術展示を行いました(写真2)。お問い合わせの内容としては、MNOICが提供するサービスの主要内容や、具体的な利用の仕方から、主要装置の日常管理法、測定機器の校正、管理法など、ファンドリーサービスに関係深い詳細な問い合わせを受けました。

 ますます活用が本格化・多様化しているIoTやAIにおいて、MEMSセンサはネットワークとの融合で、数10兆個規模市場に急成長を遂げることが予測されています。特に今後のデバイスには、多機能かつ小型、低消費電力等が求められるので、MEMS技術無しでは成り立ちません。この分野でMNOICのサービスの実力をさらに向上させ、試作設備の共用化や、組織間の壁を低くし集団で力を発揮できるオープンイノベーションを推進し、我が国のIoTデバイスをはじめとする産業の発展に引き続き貢献していきます。


写真1 メイン会場


写真2 技術展示

(MEMS協議会 渡辺 秀明)

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2018年10月30日 (火)

Future Technologies from Sapporoで14件の発表を実施

 センサ・マイクロマシン分野における日本最大のシンポジウムであるFuture Technologies from Sapporoが2018年10月30日(火)~11月1日(木)に開催されました。
 Future Technologies from Sapporoは、電気学会、応用物理学会、日本機械学会、化学とマイクロ・ナノシステム学会がそれぞれ主催し、相互参加可能な複数のシンポジウムや研究会から構成され、学・協会を超えた討議の場となっています。更に今回は、NEDO インフラ維持管理技術シンポジウムも同時開催されたことから、900名を超える参加者での活気に満ちたイベントとなりました。
 なお、先のブログにある第35回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムは、電気学会が主催したシンポジウムとなっています。

 マイクロマシンセンター(MMC)及び技術開発プロジェクトであるRIMS(Road Infrastructure Monitoring System)とUCoMS(Utility Infrastructure Core Monitoring System)からは、基調講演やレビューを含め表1に示す14件の発表を行いました。

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 基調講演では、予防保全を前提としたインフラの定量的な診断手法が話題となり、RIMSでの振動センシングアプローチの成果、特に橋梁床版での内部損傷の診断を中心として講演が展開されました。
 レビューでは、Society 5.0を実現するためには、複数のセンサの統合化・小型化や、触覚をはじめとした新たなセンサの開発などやることがたくさんあり、MEMS技術が今後益々重要になることが述べられました。

 シンポジウム全体を通しては、IoTの進展に伴ってか、研究にとどまらず、サービスのデザインまで一気通貫でといった大きな流れがあったように感じました。そういった流れの中で、実用化が近い我々の技術を実フィールドでの実証結果を含めて提示することで、多くの参加者の記憶に残る成果のPRができたのではないかと捉えています。また、電気、物理、機械、化学といったさまざまなバックボーンを有する研究者との討議(写真1)は非常に有意義でありました。
 発表した新規開発センサやモニタリングシステムの会場での評価は良好でした。このことを踏まえ、社会実装に向けた取り組みを加速します。

1a_5           (技術研究組合NMEMS技術研究機構 中嶋 正臣)

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2018年4月26日 (木)

第10回MEMS Engineer Forum2018に出展

 第10回MEMS Engineer Forum 2018(MEF2018)は4月25日、26日、両国KFCホールにて、盛況に開催されました。2日間で延べ750名を超えるMEMSのEngineerが世界から集まり、技術やビジネスの未来を語りました。マイクロマシンセンター(MMC)はこのフォーラムにMMCとMNOIC事業を紹介するポスター展示を行いましたので、簡単に報告いたします。

 MEMS Engineer Forum(MEF)は、21世紀のキーテクノロジーとされるMEMS技術の現状と、向こう10年までの技術の将来に迫る、この分野のキープレイヤーの中でもエンジニアを中心に運営されるユニークな場です。世界中のMEMS研究者、開発者、技術者が一堂に集うこのフォーラムは、2009年3月の初開催以降、回を重ね、MEF2018で第10回を迎えました。

 実行委員会委員長は東北大学 桑野博喜教授が前回に引き続き務めました。主な講演者として、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構技術戦略研究センター長の川合 知二氏、University of California San DiegoのAlbert P. Pisano博士、CEA-LetiのJean-Philippe Polizzi氏、Stanford UniversityのThomas Kenny教授、YOLE DeveloppementのJean-Christophe ELOY氏、また、日本からは、東北大学江刺正喜教授、SPPテクノロジーズ株式会社神永晋氏らが2日間に渡り講演され(写真1)、濃密な議論が行われました。

 ポスター展示はKFC HALL ホワイエと、KFC HALL Annexの2か所に分かれて開催され、国内外49機関から出展がありました。MMCはKFC HALL ホワイエでHALL直近の場所で展示を行い(写真2)、10月に開催するMEMSセンシング&ネットワーク展の案内、マイクロマシンセンター概要及びMEMS協議会会員の概要、産総研集積マイクロシステム研究センターの技術やMEMS大型研究設備を活用することにより、ユーザ企業の研究支援や事業化を推進しているMNOIC( MicroNano Open Innovation Center)の活動を紹介しました。今回はウエハーを展示したことからMNOICについての問い合わせが多くありました。また、MEMSセンシング&ネットワーク展2018に興味を示す姿がみられました。今後も、わが国の産業競争力強化につながる活動を継続してまいります。
(MEMS協議会 渡辺 秀明、水島 豊)


写真1 会場の様子


写真2 展示の様子

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2018年3月 9日 (金)

「微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム シンポジウム」でMNOIC展示

 MEMS、ナノテク、微細加工技術の情報発信と関係者の交流を目的に、文部科学省の委託事業である微細加工ナノプラットフォームについてのシンポジウムが3月9日(金)、東京大学                   浅野キャンパス 武田先端知ビル武田ホールにて開催されました。ここ数年、本シンポジウムにMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)の概要とサービスの内容についてポスター展示しておりますが、本年のシンポジウムの内容についてご報告します。
               
   この微細加工ナノプラットフォームシンポジウムは、最先端のナノテクノロジーの研究開発動向と、微細加工ナノプラットフォームを活用し産学官の緊密な協力の下で生まれた技術開発の成功事例、ならびに現在開発を進めている企業の生の声などを紹介するものです。冒頭、本プラットフォームコンソーシアムの16実施機関を代表して、国立研究開発法人物質・材料研究機構理事の小出康夫氏から、本プラットフォームを利用することで、異分野融合によるイノベーションの創出や、大学から企業への技術移転がより一層促進されていることや、最近ではマテリアルズ・インフォマティクスにかかるプロセス知識データプラットフォーム構築に注力していることが報告されました。そして、文部科学省研究振興局参事官 齋藤康志氏の来賓挨拶の後、基調講演として「バイオ・ナノテクからIoTまで:微細加工の可能性」と題し、1週間前に退官記念講演をされたばかりの東京大学大学院工学研究科藤田博之教授のMEMS黎明期から、今日の成熟したMEMS実用期までの代表的なMEMS研究例をレビューする格調高いお話がありました(写真1)。
                  
                  

                  
                  写真1 藤田先生の講演
                  

 続いて、特別講演として、「宇宙・天文とMEMS技術」宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所 和田武彦助教、「富士電機のセンシング技術のご紹介」富士電機株式会社技術開発本部 先端技術研究所システム基盤技術研究部長 武居正彦氏、「ダイヤモンド固体量子センサの可能性」東京工業大学工学院電気電子系波多野睦子教授から、3件の講演がありました。JAXA和田先生の講演ではX線ミラーの加工例、富士電機武居部長の講演では、今後もMEMS技術がシステムの価値を高めるキー技術であるということ、東工大波多野先生の講演では、パワーデバイス内部の電界計測の研究例がそれぞれ印象深い講演でした。
                  
   休憩後、微細加工ナノプラットフォームの利用事例として、「トレンチ構造を設けた酸化ガリウムショットキーバリアダイオード」株式会社 ノベルクリスタルテクノロジー/タムラ製作所佐々木公平氏、「分子間相互作用の検出に向けた圧電MEMSセンサの開発」名古屋工業大学 高柳真司助教からの紹介がありました。佐々木氏は、ナノプラットフォームをフル活用し、一機関で一気通貫のプロセスするのではなく、手間を惜しまずそれぞれのプロセスに最も長けた機関を選んで、複数の実施機関をまたがってデバイス作製しており、新しいプラットフォーム利用法として注目されます。最後にプロセス技術開発事例として東京大学 超微細リソグラフィー・ナノ計測拠点の澤村智紀氏から、高速大面積電子線描画装置についての紹介がありました。講演会終了後は、ポスターセッションと意見交換会が武田ホールホワイエで開かれました(写真2)。
                  
                  


                  写真2 ポスターセッションの様子
                  

   ポスター展示には、微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム16機関に加え、協賛機関、協力機関もセッションに参加し、各機関の特色に重きを置いた説明が各所で行われました。MNOICでは、微細加工ナノプラットフォームで開発された成果の技術移転先として従来より注目されており、本コンソーシアムとの連携をさらに強化することで、研究開発から商品開発までのリードタイムを短縮し、我が国の産業競争力強化と次代を担う人材の育成につながる活動を継続してまいります。
                  

(MEMS協議会 渡辺 秀明)
                  

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2018年1月 5日 (金)

「新年のご挨拶」

新年あけましておめでとうございます。

 本年はSociety5.0の実現を世界に打ち出していくための新たな産業・社会の在り方として、「コネクテッド・インダストリーズ」に大きな注目が集るとされています。特に、製造現場、自動走行、健康・医療・介護等の現実の「リアルデータ」を巡る競争が激しくなると予想されていますが、その「リアルデータ」を収集する最前線にMEMSを中心とする多様なセンサが位置しています。従いまして、ナノ・マイクロ技術分野における研究開発や普及促進等を長年担ってきた私どもマイクロマシンセンターの責任はさらに重くなっていくものと考えております。

 仏のヨール社によれば、世界のMEMS市場は消費者用や自動車用がけん引し、2017年の132億ドルから2022年には254億ドルと年率14%で伸びるとされています。MEMSデバイスとしては、スマホの4G/5G 化の進展によりMEMSフィルタの伸びが大きく、従来からの慣性センサ、圧力センサ、ジャイロなどを凌駕していくと見られます。

 このような中、当センターでは2000年代に注力したMEMS技術そのものの研究開発から、2010年代にはセンサネットワーク技術にシフトし、現在は道路やライフラインのインフラモニタリングに加えて、ファクトリやプラントのスマートセンシングの研究開発に注力しています。そして、昨年は経産省・NEDOがコネクテッド・インダストリーズの重点分野として推しているロボティクスや自動走行の鍵となるAI融合高精度物体認識システムの研究開発に着手しました。

 また、それらの研究開発を支えるMEMS試作ファンドリとして、7年前に開設したつくばの「マイクロナノオープンイノベーションセンター(MNOIC)」も今や中小・ベンチャーを含む40社以上からの研究や工程の受託により、フル稼働の状況にあります。さらに設備整備や技術向上に努めて、我が国のMEMS開発需要に応えてまいります。

 そして、上述の成果などを公開する場として、昨年、MEMSセンシング&ネットワークシステム展を刷新して、初めてCEATECと同時開催とし、5万人を超える来場者の方々にお出でいただくことができました。本年はさらにCEATECやAll about Photonics展とのシナジー効果を高め、IoTシステム、さらにはコネクテッド・インダストリーズの最先端技術展としてのプレゼンスを高めてまいります。

 当センターとしましては、本年もMEMS・スマートセンシング技術の開発や普及に真摯に取り組み、我が国のコネクテッド・インダストリーズの推進に微力ながらも貢献してまいりますので、引き続きご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

 皆様方には以下の10大ニュースをご覧いただき、このような私どもの活動状況をご賢察いただければ幸いです。

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2017年11月 2日 (木)

「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムにMNOICの出展報告

 センサやMEMS関係の国内最大のシンポジウムである第34回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(以下センサシンポと略します)が本年10月31日(火)~11月2日(木)、広島市の広島国際会議場で開催されました。ここ数年継続して、このシンポジウムに一般財団法人マイクロマシンセンターからMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)の概要とサービスの内容について展示、発表しておりますが、本年の結果を紹介いたします。

 広島市は「国際平和文化都市ひろしま」を都市像に掲げ、世界に開かれたまちづくりを推進しており、広島国際会議場は、その拠点施設として、市制施行100周年を迎えた1989年7月に、平和の聖地・広島平和記念公園に誕生し、隣には平和記念資料館があります。地上3階、地下2階からなる本格的な国際会議場であり、1,504名収容の大ホールをはじめ、国際会議ホールや大・中・小の会議室などを備えており、会期中は企業、大学などからの700名を超える参加者でにぎわいました。

 今年度は日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門主催の「マイクロ・ナノ工学シンポジウム」、応用物理学会集積化MEMS技術研究会主催の「集積化 MEMSシンポジウム」が同時開催として復活し、さらにエレクトロニクス実装学会および電子情報通信学会との連携セッションも開催され、大幅に増加しました。また、今回新たな試みとして,一般投稿を基本的にポスター発表のみとすることで、これまで以上に密な議論の場を提供することを狙いにしたそうです。

 まず、「Microscale magnetic resonance detectors: a technology roadmap for in vivo metabolomics」 と題し、Dr. Jan G. Korvink教授 (マイクロシステム技術研究所 カールスルーエ工科大学(独))の基調講演がありました。講演は核磁気共鳴(NMR)に焦点を当て、マイクロシステム技術を使ってNMRシステムを小型化し、より正確かつ敏感にすることで、システム生物学者がメタボロミクスの状態を捕捉するのに必要な情報を正確に伝えることができるというものでした。

 他の基調講演は「SKYACTIVエンジン開発の志」 マツダ株式会社常務執行役員,シニア技術開発フェロー人見 光夫氏、「夢をビジネスに変える力」 株式会社キャステム 代表取締役社長折り紙ヒコーキ協会 会長戸田 拓夫氏、「人々をエンパワーするウェアラブル・センシングとフィードバック技術」 筑波大学システム情報系 教授科学技術振興機構 (JST) CREST 研究代表者鈴木 健嗣氏、「非冷却赤外線イメージセンサ」 立命館大学理工学部 機械工学科 特任教授木股 雅章氏の4講演が行われました。

 MNOICについては、10/31に技術プレゼンテーション(写真1)と会期中を通してポスター展示を行いました(写真2)。問い合わせの内容としては、MNOICが提供するサービスの主要内容や、具体的な利用の仕方、主要装置の日常管理法など、ファンドリーサービスに関係深い詳細な問い合わせを受けました。

 ますます活用が本格化・多様化しているIoTにおいて、MEMS技術はキーテクノロジーです。特に今後のIoTデバイスには、多機能かつ小型、低消費電力等が求められるので、MEMSへのニーズがさらに高まることは明らかです。この分野でMNOICのサービスの実力をさらに向上させ、オープンイノベーションを推進し、我が国のIoTデバイスをはじめとする産業の発展に引き続き貢献していきます。


写真1 技術プレゼンテーション


写真2 技術展示
(MEMS協議会 渡辺 秀明)

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2017年5月 1日 (月)

「MEMS Engineer Forum2017」に出展

 第9回MEMS Engineer Forum 2017(MEF2017)は4月26日、27日、両国KFCホールにて、盛況に開催されました。マイクロマシンセンター(MMC)はこのフォーラムにMMCとMNOIC事業を紹介するポスター展示を行いましたので、簡単に報告いたします。

 MEFは、IoT, センサネットワーク、Industries 4.0、Society 5.0など21世紀のキーテクノロジーであるMEMS技術の現状及び10年後までをエンジニアを中心に語る国際会議です。200名程度の参加者の比較的こじんまりとした会議ですが、参加者は世界各地からMEMS研究者、開発者、技術者などが一堂に集い、密度の濃い議論がなされます。

 本フォーラムは、2009年3月の初開催以降、MEF2017で第9回を迎え、実行委員会委員長は東北大学 桑野博喜教授(写真1)が務めました。主な講演者として、内閣府の進藤秀夫大臣官房審議官(科学技術・イノベーション担当)、MEMS & Sensors Industry GroupのKaren Lightman氏、YOLE DEVELOPMENTのJean-Christophe Eloy氏、MEMSの父、MEMSの祖と称されるKurt Petersen 博士、また、日本からは、東北大学江刺 正喜教授、SPPテクノロジーズ株式会社神永晋氏、日本政策投資銀行小柳治氏らが2日間に渡り講演され、極めて豪華な顔ぶれとなりました。

 ポスター展示はKFC HALL ホワイエと、KFC HALL Annexの2か所に分かれて開催され、国内外42機関から出展がありました。MMCはKFC HALL 出入り口付近で、HALL直近の地の利に恵まれた場所で展示を行い(写真2)、マイクロナノ分野で産業化を推進し、次世代技術の基盤を構築してきた歴史や、産総研集積マイクロシステム研究センターの技術やMEMS大型研究設備を活用することにより、ユーザ企業の研究支援や事業化を推進しているMNOIC( MicroNano Open Innovation Center)の活動を紹介しました。特にMNOICについての問い合わせが多く、ユーザニーズに応じた幅広いコース選定を提供していること、並びに、研究員を派遣することなく研究委託や工程委託が可能なことに興味が寄せられました。今後も、わが国の産業競争力強化につながる活動を継続してまいります。
                  (MEMS協議会 渡辺 秀明)


写真1 桑野実行委員会委員長



写真2 展示の様子

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2017年3月23日 (木)

MNOIC(マイクロナノオープンイノベーションセンター)の活動状況

 MNOICはTIAのMEMSオープンプラットフォーム拠点として、産総研集積マイクロシステム研究センター、筑波大学と連携して、MEMS研究の知の蓄積とMEMS試作ファンドリー活動などを幅広く行っております。事業開始後6年がほぼ経過し、この間産業界、大学等から強いニーズに加え、幅広い支持が得られております。ここではMNOICの2016年度活動状況をご報告致します。

1. 工程受託コースの増加
  産総研共用施設等利用制度を利用した工程受託コースのご利用は、
 開始した2014年度の4件から2015年度は26件、2016年度31件と順
 調に増加しています。

2.技術ノウハウの蓄積
 1)品質管理、工程管理活動
   6年間における活動の中で、品質管理、工程管理マニュアルの
   整備完了
 2)国プロ研究開発参画による新技術の蓄積  
  ・道路インフラ(RIMS):高耐久性パッケージ技術
  ・ライフラインコア(UCoMS):圧電薄膜プロセス技術
  ・IoTオープンイノベーション:段差基板上のポリイミド平坦化技術

3.人材育成・国際交流活動
 1)TIA連携大学院
  <MNOIC実習講座>
  「インフラおよび産業機器モニタに利用可能な、MEMSセンサの
   回路・システム実習」
 2)TIA-CuPAL
   (科学技術人材育成)「ナノテクキャリアアップアライアンス」
    への協力
 3)MEMS短期コース
   (タイ留学生研修)「さくらサイエンスプラン」への協力
 
4.広報・普及活動
 ・「MEMS センシング&ネットワークシステム展 2016」出展
                 2016/9/14-16(パシフィコ横浜)
  http://www.nanomicro.biz/mems/2016/09/2016916-4c83.html

 ・「センサエキスポジャパン2016」ポスター展示 
                2016/9/28-30(東京ビッグサイト)


         写真1 センサエキスポジャパン2016

 ・「TIAシンポジウム」ポスター展示 
                  2016/10/11(イイノホール)


            写真2 TIAシンポジウム

 ・「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム 出展
            2016/10/24-26(長崎県平戸文化センター)
  http://www.nanomicro.biz/mems/2016/10/mnoic-1c7f.html

 ・「nano tech 2017」ポスター展示 
                2017/2/15-17(東京ビッグサイト)


           写真3 nanotech2017

 ・「微細加工ナノプラットフォームシンポジウム」ポスター展示
                   2017/3/8(東大武田先端知)
  http://www.nanomicro.biz/mems/tianmems/index.html

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2017年3月 9日 (木)

「微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム シンポジウム」でMNOICを紹介

 MEMS、ナノテク、微細加工技術の情報発信と関係者の交流を目的に、文部科学省の委託事業である微細加工ナノプラットフォームについてのシンポジウムが本年3月8日(水)、東京大学 浅野キャンパス 武田先端知ビル武田ホールにて開催されました。昨年に引き続きこのシンポジウムに一般財団法人マイクロマシンセンターからMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)の概要とサービスの内容についてポスター展示致しましたのでご報告します。

 この微細加工ナノプラットフォームシンポジウムは、最先端のナノテクノロジーの研究開発動向と、微細加工ナノプラットフォームを活用し産学官の緊密な協力の下で生まれた技術開発の成功事例、ならびに現在開発を進めている企業の生の声などを紹介するもので、100名を超える参加者でほぼ満席の中、開催されました。冒頭、本プラットフォームコンソーシアムの代表機関である京都大学の運営責任者、小寺秀俊教授から、開始から5年を経過し、大学等の施設の共用と蓄積された知により企業の新技術開発、課題解決を支援し、順調に利用件数が増加していることが報告されました(写真1)。

 次に、文部科学省研究振興局岡村直子参事官の来賓挨拶では、政府の総合科学技術・イノベーション会議で検討され、その後2016年1月に閣議決定されたSociety 5.0における科学技術政策に乗った試みであるとのコメントがありました。続いて、総合科学技術イノベーション会議 原山優子議員の基調講演「微細加工プラットフォームのポテンシャルを探る」の中で、MEMS発展の事例紹介的な講演がありました。

 その後特別講演として、リコー未来技術研究所山口高司顧問技師長の「リコーのナノテクノロジーを活用した新規事業への挑戦」と、産総研の原史朗ミニマルシステムグループ長から「研究->開発->生産を一体化加速する超小型デバイス製造システム・ミニマルファブ」の2件の講演ありました。

 休憩後、微細加工ナノプラットフォームの利用事例として、リオン株式会社 伊藤平 氏による 「シリコンエレクトレットマイクロホンの開発」と 獨協医科大学 清水理葉 医師から、「新しいEx vivo微小血管モデルの作成」の報告がありました。2件とも、実施者はMEMSの専門外ながらも、このプラットフォームの支援機関の強力なサポートを得て、新規なデバイス作製に成功しており、異分野融合によるイノベーションの創出モデルとして注目されます。講演会の最後に「マテリアルズインフォマティクスにおける材料データベース」と題し、情報統合型 物質・材料イニシアティブ 伊藤聡 氏の報告がありました。
 
 講演会終了後は、ポスターセッションと意見交換会が武田ホールホワイエで開かれました(写真2)。ポスター展示には、微細加工ナノプラットフォームコンソーシアム16機関に加え、協賛機関7機関、協力機関3機関もセッションに参加し、各機関の特色に重きを置いた説明が各所で行われました。MNOICでは、微細加工ナノプラットフォームで開発された成果の技術移転先として注目されており、いくつかの実用化研究やサンプル作製の打診を受けました。MNOICの特色である、サンプル販売も可能なことを活かし、本コンソーシアムとの連携をさらに強化することで、研究開発から商品開発までのリードタイムを短縮し、我が国の産業競争力強化につながる活動を継続してまいります。



写真1


写真2

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2016年10月26日 (水)

「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムにMNOICを出展・報告

 センサやMEMS関係の国内最大のシンポジウムである第33回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(以下センサシンポと略します)が本年10月24日(月)~26日(水)、長崎県平戸市の平戸文化センターで開催されました。このシンポジウムに一般財団法人マイクロマシンセンターからMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)の概要とサービスの内容について展示しましたので紹介いたします。

 平戸市は、九州本土の西北端、平戸瀬戸を隔てて南北に細長く横たわっている平戸島と、その周辺に点在する大小およそ40の島々から構成されており、北は玄界灘、西は東シナ海を望んでいます。平戸文化センターは、2000席収容の大ホールや体育館、いくつかの会議室がある本格的施設であり、参加者数は500人超と、決して交通アクセスが良いとは言えない九州の島で開催されたことを考えると、盛況であったといえます。今回のセンサシンポは「Future Technologies from HIRADO 」と題し、電気学会・E部門の部門大会であるとともに、応用物理学会集積化 MEMS 技術研究会主催「集積化 MEMS シンポジウム」が同時開催され、更に、10月24日(月)に2学会共催で,開催地にちなんだシンポジウムとして「日本・台湾国際交流シンポジウム」を開催されました。平戸市は、台湾の英雄「鄭成功(チェンチェンコウ)」の生誕地で、台湾では孫文、蒋介石とならぶ「三人の国神」の一人として尊敬されています。 また、台湾はファンドリメーカが集約し、集積化MEMS技術の研究開発も活発であるため、日台国際交流シンポ開催に至ったそうです。

 まず、「夢 持ち続け日々精進」と題し、株式会社 A and Live 代表取締役、というよりもジャパネットたかた前社長の髙田明氏(平戸市出身)の、学会の基調講演としては異色の講演がありました。講演の演題通り「夢を持ち続け、日々精進」することの大切さを強く訴えるもので「1つの目標を達成するときには、妥協はダメ。その覚悟が絶対に人生にはいる。」は、研究開発にも通じる言葉として印象に残りました。他の基調講演は「CMOSとMEMSの融合が創造する次なるIoT」 National Tsing Hua University(台湾)Weileun Fang氏、「味と匂いを測るセンサの開発」 九州大学教授 都甲潔氏、「医師がシリコンを処方する未来-新しいヘルスケアシステムの幕開け」 Imec(ベルギー)Chris Van Hoof氏 、「昆虫撮影における工夫と電子技術の応用」 栗林自然科学写真研究所 栗林 慧氏、「加速度センサを用いたパーキンソン病の早期診断と歩行支援」 東京工業大学教授 三宅美博氏の4講演が行われました。

  MNOICについては、10/24に技術プレゼンテーション(写真1)と会期中を通して技術展示を行いました(写真2)。全国的にはかなりMNOICの知名度は浸透していますが、九州地区のいくつかの企業や公設試には初めて存在を知る方々もおられ、サービス内容や、試作実績や価格、納期について詳細な問い合わせを受けました。

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                  写真1

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 今、社会経済にインターネット出現以上に衝撃を与えつつあるIoTですが、特に今後のIoTデバイスには、多機能かつ小型、低消費電力等が求められるので、MEMSへのニーズが大きく高まることは明らかです。この分野でMNOICのサービスの実力をさらに向上させ、オープンイノベーションを推進し、我が国のIoTデバイスをはじめとする産業の発展に貢献していきます。

               (MEMS協議会 渡辺 秀明)

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