国際標準化

2018年1月29日 (月)

国際会議 IEEE MEMS2018 参加報告

 2018年 1月 22日~25日の 4日間にわたり英国・北アイルランド・ベルファストで開催された、MEMS関連の主要国際会議であるIEEE MEMS2018に、センサ・MEMSデバイスの標準化のための技術調査の目的で参加しました。


会場外観(英国・北アイルランド・ベルファスト、ウォーターフロント)


会場メインホール

 学会のオープニングで公表されたデータによりますと、参加者数は600人で、投稿論文数874件、採択論文数347件、採択率40%でした。採択論文の内訳は、口頭86件、ポスター261件。採択論文の国別件数順位は、1位米国、2位日本、3位中国、4位韓国、5位台湾、6位ドイツ・オランダ、8位スイス・英国となっております。採択論文のカテゴリ別件数割合(学会が公表した簡易分別の数字)は、以下に示す表の通りでした。


採択論文のカテゴリ別件数割合(学会が公表した簡易分別の数字)

 プレナリー招待講演は以下の4件であり、いずれの講演も示唆に富んだ感銘深い内容でありました。
  • 藤田博之教授, 東大, “FROM WOW TO WORK: CYCLES OF MEMS EVOLUTION”
  • Dr. M. Steffen, IBM, “EARLY APPLICATIONS OF QUANTUM COMPUTERS”
  • J. Cooper教授, Univ. of Glasgow, “MICROSTRUCTURES TO SHAPE ACOUSTIC FIELDS AND CREATE COMPLEX MICROFLUIDIC FLOWS”
  • Dr. F. Laermer, Bosch, “MEMS AT BOSCH – INVENTED FOR LIFE”

 3日目1月24日の夜には、かの有名な英国客船タイタニック号がベルファストで造船されたことから沈没事故から100年となる2012年にベルファストにオープンしたタイタニック博物館で、学会主催のバンケットが開催されました。参加者一同がタイタニック博物館の展示を見学した後、ウエルカムドリンク、その後にバンケットにうつるという盛大な会でございました。


バンケット会場 タイタニック博物館外観


バンケットの様子

 MEMS分野における多岐の技術領域に渡る充実した内容の論文が数多く発表され、活発な議論が行われた、大変有意義な学会でありました。マイクロマシンセンターでは、「国内外技術動向調査」という取り組みとして、技術進歩が著しい国内外のマイクロマシン/MEMS分野等の研究動向、技術動向を的確に把握するため、MEMS分野の著名な国際会議等をターゲットにした定点観測的な調査を例年行っております。MEMS2018もこの調査の対象学会であり、本分野の有識者から構成される国内外技術動向調査委員会の委員の方々により、学会の発表内容の調査が行われ、報告書に纏めております。従って、今回のMEMS2018で発表された技術の詳細・分析結果については、この「国内外技術動向調査」の報告書で改めて報告するため、本ブログでは、本ブログ執筆者が今回の学会参加で調査を行ったIoT関連エネルギーハーベスティング技術に関する幾つかの論文紹介に留めさせていただきます。すなわち、エネルギーハーベスティング技術として1つの口頭セッションが設けられ、4件の発表がありましたので、その論文の内容を紹介します。

 東北大の桑野教授研究室H. H. Nguyen氏からは、“DEVELOPMENT OF HIGHLY EFFICIENT MICRO ENERGY HARVESTERS WITH MgHf-CODOPED AlN PIEZOELECTRIC FILMS”というタイトルで、AlNにMgとHfを添加したMgHfAlNにより、圧電型振動エナジーハーベスタにおけるパワー密度最高値を更新(34.9mWcm-3g-2)した結果が報告されました。

 英国ケンブリッジ大のY. Jia氏からは、“AUTOPARAMETRIC RESONANCE IN A PIEZOELECTRIC MEMS VIBRATION ENERGY HARVESTER”というタイトルで、圧電型振動エナジーハーベスタにおいて、主副カンチレバーの自動パラメトリック共振により、同一デバイスの直接共振時に比べ2倍以上の高出力を実現し、出力電力密度にて現状技術比で約1桁高いレベルが得られておりました。

 東大の鈴木雄二教授研究室の三好先生から、“LOW-PROFILE ROTATIONAL ELECTRET GENERATOR USING PRINT CIRCUIT BOARD FOR ENERGY HARVESTING FROM ARM SWING”というタイトルで、回転型エレクトレット振動発電エネルギーハーベスタの技術の発表がありました。腕に装着するエネルギーハーベスタを実際に試作し、1.45m/sの歩行速度での歩行時の腕振りで80μWの発電が得られることを実証しました。さらに、今回の口頭発表時、実際に、試作したエネルギーハーベスタを腕に装着し、発電デモを実施されていました。

 韓国Kwangwoon大のM. Salauddin氏の“A FREE MOTION DRIVEN ELECTROMAGNETIC AND TRIBOELECTRIC HYBRIDIZED NANOGENERATOR FOR SCAVENGING LOW FREQUENCY VIBRATIONS”というタイトルで、摩擦発電と電磁誘導発電のハイブリッド発電を提案、ならびに、試作結果の報告がありました。当日、代理発表されたKwangwoon大J. Park教授は、エネルギーハーベスタ分野のIEC(国際電気標準会議)国際標準化におけるキーマン(エネルギーハーベスタ分野のワーキンググループであるIEC/TC47/WG7の主査の一人)であり、2017年10月のIECプレナリー会議@ウラジオストクや2017年11月の国際会議PowerMEMS@金沢でのスクール(ショートコース)招待講演で来日された際にお会いして以来の再会でした。

 IoTセンサの自立発電動作化を実現し、センサ動作・センサ制御・そのセンサ出力の無線伝送をも、自立電源動作させるためには、各部分の低消費電力化の取り組みとともに、エネルギーハーベスティング技術は非常に重要な技術分野です。引き続き、技術の進展を追いかけていきたいと思います。

 前述のように、当センターでは、「国内外技術動向調査」の取り組みの中で、本分野の有識者から構成される委員の方々により、本学会MEMS2018での発表内容詳細の調査・分析を今後進めていきます。平成30年5月頃、発行致しますので、ご参照いただければと存じます。
         
平成30年1月29日
マイクロマシンセンター 調査研究・標準部
大中道 崇浩

|

2018年1月 5日 (金)

「新年のご挨拶」

新年あけましておめでとうございます。

 本年はSociety5.0の実現を世界に打ち出していくための新たな産業・社会の在り方として、「コネクテッド・インダストリーズ」に大きな注目が集るとされています。特に、製造現場、自動走行、健康・医療・介護等の現実の「リアルデータ」を巡る競争が激しくなると予想されていますが、その「リアルデータ」を収集する最前線にMEMSを中心とする多様なセンサが位置しています。従いまして、ナノ・マイクロ技術分野における研究開発や普及促進等を長年担ってきた私どもマイクロマシンセンターの責任はさらに重くなっていくものと考えております。

 仏のヨール社によれば、世界のMEMS市場は消費者用や自動車用がけん引し、2017年の132億ドルから2022年には254億ドルと年率14%で伸びるとされています。MEMSデバイスとしては、スマホの4G/5G 化の進展によりMEMSフィルタの伸びが大きく、従来からの慣性センサ、圧力センサ、ジャイロなどを凌駕していくと見られます。

 このような中、当センターでは2000年代に注力したMEMS技術そのものの研究開発から、2010年代にはセンサネットワーク技術にシフトし、現在は道路やライフラインのインフラモニタリングに加えて、ファクトリやプラントのスマートセンシングの研究開発に注力しています。そして、昨年は経産省・NEDOがコネクテッド・インダストリーズの重点分野として推しているロボティクスや自動走行の鍵となるAI融合高精度物体認識システムの研究開発に着手しました。

 また、それらの研究開発を支えるMEMS試作ファンドリとして、7年前に開設したつくばの「マイクロナノオープンイノベーションセンター(MNOIC)」も今や中小・ベンチャーを含む40社以上からの研究や工程の受託により、フル稼働の状況にあります。さらに設備整備や技術向上に努めて、我が国のMEMS開発需要に応えてまいります。

 そして、上述の成果などを公開する場として、昨年、MEMSセンシング&ネットワークシステム展を刷新して、初めてCEATECと同時開催とし、5万人を超える来場者の方々にお出でいただくことができました。本年はさらにCEATECやAll about Photonics展とのシナジー効果を高め、IoTシステム、さらにはコネクテッド・インダストリーズの最先端技術展としてのプレゼンスを高めてまいります。

 当センターとしましては、本年もMEMS・スマートセンシング技術の開発や普及に真摯に取り組み、我が国のコネクテッド・インダストリーズの推進に微力ながらも貢献してまいりますので、引き続きご指導、ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします。

 皆様方には以下の10大ニュースをご覧いただき、このような私どもの活動状況をご賢察いただければ幸いです。

続きを読む "「新年のご挨拶」"

| | コメント (0)

2017年12月13日 (水)

2017年、日本から提案の2件のMEMS分野関連規格案がIEC国際規格として発行

 IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会)/SC47F(MEMS分野分科委員会)にて、提案を行っておりました、日本からの規格案2件が、今年(2017年)、国際規格として発行されました。

 1件目は、東京大学・大学院工学系研究科・機械工学専攻の鈴木雄二教授がプロジェクトリーダとして提案のエレクトレット振動発電デバイスの規格案「IEC 62047-28:Semiconductor devices – Micro-electromechanical devices – Part 28: Vibration-driven MEMS electret energy harvesting devices MEMS」が、2017年1月にIEC国際規格として発行されました。
 MEMS応用分野として周囲の環境に存在する微小なエネルギーを収穫するエレクトレット振動発電デバイスの特性(性能)表示とその測定法を標準化しました。


 2件目は、神戸大学大学院工学研究科機械工学専攻の神野伊策教授がプロジェクトリーダとして提案のMEMS圧電薄膜の電気機械変換特性の測定方法の規格案「IEC 62047-30:Semiconductor devices - Micro-electromechanical devices - Part 29: Electromechanical relaxation test method for freestanding conductive thin-films under room temperature」が、2017年9月にIEC国際規格として発行されました。MEMS圧電薄膜のアクチュエータ応用を目的とする逆圧電特性の測定方法を標準化しました。


 マイクロマシンセンターでは、IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会)/SC47F(MEMS分野分科委員会)において、国内審議団体として活動するとともに、国際幹事を引き受け、幹事国として、MEMS分野の国際標準化活動を推進しております。上記、2件の国際規格発行により、現在、SC47Fでの発行済み国際規格は28件となり、うち13件が日本提案となっております。引き続き、現在審議中の2件の規格案について国際規格発行に向けたフォローアップ活動を実施するとともに、新規提案規格案開発を行っていきます。
   
調査研究・標準部 大中道 崇浩

| | コメント (0)

2017年10月13日 (金)

IEC/TC47国際標準化会議(2017年10月9~13日)

 IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会)の国際標準化会議が、10月9日から13日まで、ロシア・ウラジオストクにて開催されました。
 
  
ウラジオストク市内             TC47会議場
 
 10月9日に開催されたTC47/WG7会議(半導体デバイス エネルギーハーベスタ、エネルギー変換・伝送分野)には23名(日本10、韓国10、中国1、ドイツ3)が出席し、現在審議中の規格案の審議状況について、主査から報告の後、意見交換が行われました。東京大学鈴木雄二教授からは、先生がプロジェクトリーダ(PL)として提案の「低消費電力電子機器向けの力学的環境発電デバイスの試験方法」が、現在、委員会ドラフト(Committee Draft, CD)が回付中の状況である旨、報告がなされました。

WG7会議風景

 10月10日には、TC47/SC47E/WG1-2会議(個別半導体、センサ・高周波デバイス分野)が開催され、28名(日本8、韓国14、中国5、IEC事務局1)が出席し、現在審議中の規格案についての意見交換が行われました。また、今後提案予定の案件を各国が紹介するFuture workプレゼンテーションでは、日本から、現在、経産省の国際標準獲得・普及促進事業としてマイクロマシンセンターがとりまとめて取組み中の「スマートセンシング・インタフェースに関する標準化」に関して、次世代センサ協議会大和田邦樹専務理事より発表を行いました。韓国、中国に加え、ドイツ等の他国の出席があった10月12日に開催のTC47/SC47E全体会議でも、本件のFuture workプレゼンテーションを実施し、TC47/SC47E/WG1において2018年3月に規格案の提案を行うことが、両会議で了承されました。


WG1-2会議風景

 10月11日にはTC47/SC47F/WG’s&MT会議(MEMS分野)が開催され、27名(日本10、韓国10、中国5、ドイツ1、IEC事務局1)が出席し、現在審議中の規格案についての意見交換が行われました。日本提案である「MEMS圧電薄膜の特性測定方法(PL:神戸大学神野伊策教授)」が9月に国際標準として発行されたことが報告されるとともに、MEMS圧電薄膜の信頼性評価方法(神戸大学神野教授)」、「フレキシブルMEMSデバイスにおける曲げ信頼性試験(名古屋工業大学神谷教授)」について審議状況説明・内容紹介を実施し、今後の審議における各国への協力要請を行いました。また、SC47Fの国際幹事を9年務め、今年6月に交代したマイクロマシンセンターの竹内南に、IECより感謝状が授与され、セレモニーが行われました。6月からはマイクロマシンセンターの三原孝士が国際幹事に就任し、竹内は引き続き国際副幹事としてサポートを行っています。


感謝状贈呈式

竹内氏への感謝状

 10月12-13日はTC47/SC47F全体会議、TC47全体会議が開催され、各WGおよびSCにおいて決議された内容について各主査及び議長から報告が行われました。

 次回の本会議は来年10月に韓国・釜山で開催される予定です。

                  調査研究・標準部 大中道 崇浩

| | コメント (0)

2017年10月11日 (水)

IEC(国際電気標準会議)から竹内 南 主幹研究員に感謝状授与

 去る2017年10月にIEC(国際電気標準会議)の総会がロシア・ウラジオストクで開催され、その期間中に執り行われましたIEC/TC47(半導体分野技術委員会)傘下のSC47F(MEMS分野分科委員会)のワーキンググループ会議(2017年10月11日)において、SC47Fの国際幹事を9年(2008年~2017年)務め、今年6月に交代したマイクロマシンセンター 調査研究・標準部の竹内 南 主幹研究員に、IECより感謝状(Certificate of Appreciation)が授与されましたので、報告致します。

 27名(日本10、韓国10、中国5、ドイツ1、IEC事務局1)の出席者のもと、本会議中に、IEC事務局Suzanne Yapさんから感謝状の贈呈が行われました。


IECから授与の感謝状


感謝状贈呈の様子


記念プレゼンテーションの様子

 また、贈呈式に続き、竹内から、「Advices for convenors and project leaders from my personal experiences of IEC works」と題して、記念プレゼンテーションが行われました。マイクロマシンセンターは、2008年のSC47F発足以前から、MEMS分野での国際標準化活動に積極関与し、2008年SC47F発足に際し、竹内が国際幹事に就任し、日本が幹事国として世界を牽引してきました。現在、SC47Fの発行済み国際規格は28件を数えるに至り、うち13件が日本提案となっており、日本が大きなプレゼンスを示すことができております。

 なお、6月からはマイクロマシンセンター調査研究・標準部の三原孝士主幹研究員が国際幹事に就任し、竹内は引き続き国際副幹事としてサポートを行っていきます。

調査研究・標準部 大中道 崇浩

| | コメント (0)

2017年6月12日 (月)

IEC/TC47/SC47Fアドホック会議東京の開催報告

 IEC/TC47技術委員会傘下の、MEMS関連の分科会であるSC47Fのアドホック会議を、6月8日から9日まで、東京・大手町の電子情報技術産業協会(JEITA)にて開催しました。今年は日本がホスト国であり、マイクロマシンセンターが事務局として会議を主催しました。

 6月8日に開催されたTC47/SC47F会議には33名(日本13、韓国8、中国12)が出席しました。韓国からはSC47F議長を務めるソウル科学技術大のS-H.Choa教授を含む大学教授3名、コンビナを務める韓国機械研究院のH-J.Lee部長他、MEMSならびにセンサ分野からの研究者8名が出席、中国からは北京大の教授3名をはじめとした12名が出席し、本分野における標準化に対する、韓国・中国両国のアクティビティの高さがあらためて印象に残りました。日本からも、会議の総合司会を務められたコンビナの熊本大副学長高島和希教授や、同じくコンビナの次世代センサ協議会大和田邦樹専務、SC47F国際幹事・副幹事であるマイクロマシンセンター竹内南・三原孝士をはじめとした13名が参加しました。


6月8日の会議の様子


 会議では、現在審議中の規格案についてコンビナから報告の後、意見交換が実施されました。日本からの提案である「MEMS圧電薄膜の特性測定方法に関する国際標準化(プロジェクトリーダ(PL):神戸大神野伊策教授)」、ならびに、「MEMS圧電薄膜の信頼性試験方法に関する国際標準化(PL:神野教授)」が、現在、それぞれ、FDIS(最終国際規格案)作成中、CD(委員会原案)作成中である旨の報告がなされました。また、日本から今年4月に規格案提出(NP:New work item Proposal)を行った「薄膜MEMS応用デバイスの曲げ信頼性試験方法に関する国際標準化(PL:名古屋工業大神谷庄司教授)」については、内容説明のプレゼンテーションが実施され、各国への審議協力の呼びかけが行われました。


参加者集合写真


 また、同日夕刻には、場所を如水会館に移し、ホスト国日本の招待でのバンケットが開催され、各国の親交を深め、引き続き国際標準化活動における相互協力を誓い合いました。
 


バンケットの様子

 6月9日にはTC47/SC47FのMEMS Workshopが開催されました。8日の会議と同等の出席者があり、全部で4件の発表がありました。日本からは2件、「走査型白色干渉計によるマイクロスケール構造体の応力ならびに応力分布計測(熊本大副学長高島和希教授)」と「スマートセンシング・インターフェースに関する標準化(マイクロマシンセンター大中道崇浩)」の発表が行われました。また、韓国からは韓国機械研究院J-H.Kim博士から、マイクロLEDディスプレイ向け無機デバイスのロール転写技術に関する報告が、中国からは北京大Z.Dacheng教授から、微細加工構造のin-situ・on-chip機械特性試験についての報告がありました。それぞれの発表に対して活発な意見交換が行われ、参加者の意識共有化を図ることができました。


6月9日の会議の様子


 次回会合は、10月にロシア・ウラジオストクで開催されるTC47全体会議の予定です。


| | コメント (0)

2017年4月20日 (木)

国際標準化IEC TC47/WG6,7アドホック会議報告(4月6-7日)


 IEC/TC47技術委員会傘下のMEMS関連の分科会であるTC47/WG6,7のアドホック会議が、4月6日から7日まで沖縄県那覇市の沖縄県市町村自治会館で開催されました。
 4月6日に開催されたIEC/TC47/WG6,WG7アドホック会議には、27名(日本9、韓国11、中国1、ドイツ1)が出席し、活発な意見交換が行われました。

 TC47国際幹事からは、2016年10月にフランクフルトで開催されたIEC/TC47/WG6,7会議の未確認議事録の紹介が行われ、若干の修正は有ったものの承認されました。
 WG6担当の文書審議には11件の案件が提案され活発な意見交換が行われた。WG7担当の文書審議には6件の案件が提案され、これもまた活発な意見交換が行われました。
 WG6,7に共通な事項としては、3件提案されました。
 一つ目は、Working programに登録されているPJの文書あるいは発行されたISの管轄をTC47直下のWG7に移行したいとの幹事の意向が表明されましたが、文書番号の変更を伴う作業となるためTC内では無理との判断となりました。
 二つ目は東大の鈴木祐二教授を3人目のコンビナに推挙するQ文書が対立候補なしで承認されたとの紹介があり、担当範囲の棲み分け案が紹介されました。
 三つ目は、次回のIEC TC47技術委員会の国際会議を、2017年10月9日にウラジオストックで開催することが報告されました。また、TC47/WG6,7のアドホック会議は、来年3月または4月に行うことが紹介されました。
                                竹内 南


| | コメント (0)

2016年10月 7日 (金)

IEC TC47国際標準化フランクフルト会議が開催される(10月4-7日)

 IEC/TC47技術委員会の国際会議が、10月3日から7日まで、ドイツ・フランクフルトにて開催されました。

 

 10月3日に開催されたTC47/WG6, WG7会議には27名(日本10、韓国13、中国1、ドイツ1、英国1、米国1)が出席し、昨年10月の、ベラルーシ・ミンスクでの全体会議の審議状況の報告、および現在審議中の規格案について、コンビナから報告の後、意見交換が行われました。Future workとして、東京大学 鈴木雄二教授から「低消費電力電子機器向けの力学的環境発電デバイスの試験方法」についてのプレゼンテーションと、今後の日本からの環境発電に関する提案予定が示されました。

 10月4日にはTC47/SC47F/WG’s&MTジョイント会議が開催され、28名(日本9、韓国13、中国5、ドイツ1)が出席し、ミンスクでの審議状況の報告、および現在審議中の規格案についての意見交換が行われました。その中で日本提案である「MEMSエレクトレット振動発電デバイス(PL:東京大学 鈴木雄二教授)」並びに「MEMS圧電薄膜の特性測定方法(PL:神戸大学 神野伊策教授)」がそれぞれFDIS化、CDV化が承認されました。また、Future workとして、「MEMS圧電薄膜の信頼性評価方法(神戸大学 神野教授)」、「フレキシブルMEMSデバイスにおける曲げ信頼性試験(名古屋工業大学 神谷教授)」、「スマートセンシング・インタフェースに関する標準化(マイクロマシンセンター 坂井)」の3件が日本から報告されました。

  

 10月5-7日はTC47/SC47F, TC47の本会議が開催され、各WGおよびSCにおいて決議された内容が各コンビナ及び議長から報告が行われました。

  

 次回の本会議は来年10月にロシア・ウラジオストックで開催される予定です。

            <調査研究・標準部 坂井 裕一>

| | コメント (0)

2016年10月 6日 (木)

国際標準化への貢献により磯野吉正氏(神戸大学教授)がIEC1906賞を受賞

 平成28年10月6日、都市センターホテル(東京・永田町)において、経済産業省井原政務官ご臨席のもと平成28年度工業標準化事業表彰式が行われ、神戸大学の磯野吉正教授がIEC906賞を受賞されました。



 IEC1906賞は、1906年に発足したIECの創立100年にちなんで創設された記念行事のひとつであり、IECの活動に対して多大な貢献のあった個人を表彰することを目的に、2004年以降毎年行われています。
 磯野教授は長年にわたり、IEC/TC47/SC47Fにおける国際標準化開発のプロジェクトリーダー及びエキスパートを務めてこられました。特に 、日本から提案し、IEC国際規格として発行された「IEC62047-26:マイクロトレンチ構造及びニードル構造の寸法、形状表示及び計測法」のプロジェクトリーダとして規格案作成・提案から標準化審議のフォローまで一貫してかかわってこられました。これらの功績が認められ今回の受賞となりました。

 当日は工業標準化事業として、内閣総理大臣表彰、経済産業大臣表彰(個人、組織)、国際標準化貢献者表彰、国際標準化奨励者表彰、国際標準化功労者表彰が行われました。IEC1906賞は、日本工業標準調査会(JISC)の友野宏会長より手渡されました。
               <調査研究・標準部 内田和義>

| | コメント (0)

2016年6月13日 (月)

IEC/TC47/SC47Fアドホック会議開催される(6月9~10日)

 IEC/TC47技術委員会傘下の、MEMS関連の分科会であるSC47Fのアドホック会議が、6月9日から10日まで、中国・成都にて開催されました。
   
 6月9日に開催されたTC47/SC47F会議には37名(日本8、韓国9、中国18、ドイツ2)が出席し、昨年10月の、ベラルーシ・ミンスクでの全体会議の審議状況の報告、および現在審議中の規格案について、コンビナから報告の後、意見交換が行われました。日本からの提案である「MEMSエレクトレット振動発電デバイス(PL:東京大学 鈴木雄二教授)」が現在CDV回付中である旨の報告がなされました。また、Future workとして、神戸大学 神野伊策教授からMEMS圧電薄膜の信頼性評価についてのプレゼンテーションが行われました。
   
 6月10日にはTC47/SC47FのMEMS Workshopが開催されました。9日の会議と同等の出席者があり、全部で5件の発表がありました。日本からは2件、「フレキシブルMEMSデバイスにおける曲げ信頼性試験(北九州環境エレクトロニクス研究所:宍戸先生)」と「スマートセンシング・インタフェースに関する標準化(マイクロマシンセンター:坂井)」の発表が行われました。韓国からも2件の報告があり、グラフェンの機械的特性に関する報告ならびにresonant mass sensorに関する報告がありました。中国からはMEMS chipsに関する技術的要求事項についての報告がありました。それぞれの発表に対して活発な意見交換が行われ、参加者の意識共有化を図ることができました。
   
 次回会合は10月にドイツ・フランクフルトで開催されるTC47全体会議の予定で、各国参加者と再会を約束して会議日程を終了しました。

(調査研究・標準部 坂井裕一)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧