MEMS協議会 2022年度MEMS懇話会開催(2022年12月27日)
MEMS懇話会はMEMS協議会正メンバーの委員と経済産業省など行政側との意見交換を行う大変貴重な場となっております。本年も年末の押し迫った、12月27日にマイクロマシン・MEMS分野に係る今後の課題について、3年連続のWeb会議で意見交換を行いました。
最初に鈴木教洋MEMS協議会会長(マイクロマシンセンター理事長)による主催者挨拶があり、MMC30周年記念誌を発行したこと、また、MEMS、センサ関連の国家プロジェクトで様々なMEMS技術を研究開発していること、さらに産学連携によるMEMS分野のイノベーション実現の場として設立したMNOICの活動について紹介されました。
続いて、本年8月からMEMS分野を所管することになった経済産業省情報産業課課長の金指壽様から、半導体基盤技術の中で、今後IoTやエッジデバイスがますます進化することが見込まれることから、その核技術となるMEMSについても、情報産業課が担当することになった経緯や、最近の政策動向である「半導体・デジタル産業戦略の現状と今後」と題して、次世代半導体研究開発プロジェクトの進め方などを丁寧に説明されました(写真1)。
写真1 経済産業省情報産業課金指壽課長からの最新の政策紹介
次に、長谷川英一MEMS協議会事務局長(マイクロマシンセンター専務理事)から、産業・研究開発動向報告として、MEMS市場は、2021年136億ドルと前年比で17%増加し、2027年には、222億ドルまで増加すると予測されること、日系センサメーカーのMEMS 出荷額は2021年では1,638億円と5年間で18%増だったことなどが報告されました。
これらの2つの話題提供の後、経済産業省、NEDO,産総研との意見交換が始まりました。今年度のテーマは「MEMS、センサなどの今後の半導体デバイスの研究開発において、注力すべき研究開発課題と、研究開発を進める上で必要な施策に対する行政・国研への要望」についてです。
この中で、MEMS協議会推進委員から、2nmの先端ロジック半導体や、SiC、Ga系パワー半導体などの開発を是非推進して頂きたいことや、MEMSは日本が研究開発でリードする分野であり、社会課題解決に資すべく、デバイスとシステムの両輪の研究開発に支援をといった意見が出されました。
行政側からはポスト5G基金による半導体支援など幅広く事業を行っているが、いずれにおいてもエッジ側のコンピューティング、センシングの重要性については益々高まるものと認識しているなどのコメントがありました。
コロナ感染症拡大に伴いWeb会議開催が主流となり、本方式は会議場所まで移動するためのコストや時間がかからないなどのメリットがありますが、対面会議では、直接対面することで意思疎通がしやすいので、本来であればこのような懇話会は対面で実施したいところです。
次回からは、議論が活発になった際にも話の内容も聞き取りやすく、参加者それぞれのインターネット環境に依存することもない対面会議で実施できるよう、コロナ収束を願うとともに、新型コロナと共存できるWeb会議運営法を磨いていきたいと思います。
(MEMS協議会 渡辺秀明)
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