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2021年12月

2021年12月28日 (火)

MEMS協議会 2021年度MEMS懇話会オンライン開催(2021年12月27日)

 MEMS懇話会はMEMS協議会正メンバーの委員と経済産業省など行政側との意見交換を行う大変貴重な場となっております。
本年も年末の押し迫った、12月27日にマイクロマシン・MEMS分野に係る今後の課題について、オンラインで意見交換を行いました(写真1)。

 最初に山中康司MEMS協議会会長(マイクロマシンセンター理事長)による主催者挨拶があり(写真2)、本年がマイクロマシンセンター設立30年であり、1991年度から開始された「マイクロマシン技術研究開発プロジェクト」を皮切りに、現在まで約30年間以上にわたりMEMS、センサ関連の国家プロジェクトに参画し、様々なMEMS技術の確立に貢献してきたことと、本年が当協議会発足15年、産学連携によるMEMS分野のイノベーション実現の場として設立したMNOICが10年目の節目の年であることが紹介されました。
 続いて、経済産業省産業機械課長安田篤氏から最近の政策動向として、「2050年カーボンニュートラル」や新たな温室効果ガス排出削減目標の実現に向けたエネルギー政策について紹介がありました。
 次に、長谷川英一MEMS協議会事務局長(マイクロマシンセンター専務理事)から、産業・研究開発動向報告として、2026年までのMEMS市場規模は年率7%増の成長市場であること、その中で日本の企業は15%のシェアがあること、さらにMEMS協議会産業動向調査委員会(竹内昌治委員長(東京大学))の調査結果として、今後20年MEMS技術の展望について報告しました。

 これらの2つの話題提供の後、経済産業省、NEDO,産総研との意見交換が始まりました。今年度のテーマは上述のとおり「マイクロマシン技術研究開発プロジェクト」がスタートして30年経過したことから、「過去30年間のマイクロマシン、MEMS、センサ関連の自社における取組み(研究開発・製造・利用)と将来の展望、そして今後の新たなナショナルプロジェクト企画に対する行政・国研への要望等について」です。
 この中で、自社製品に搭載される各種MEMSデバイスを1990年代後半から開発したが、現在でも数多くのデバイスが量産中であり、息の長いロングセラー商品であることや、自動運転技術、人の健康状態検知などの今後期待される新たな分野への展開を考えると、MEMSセンサの感度は十分と言えず、大学や研究機関がチャレンジブルなセンサ技術開発を行うことに対し、引き続き国の厚い支援をお願いしたいとの意見が出されました、それを受けて、経済省、NEDO、産総研から、DX(デジタルトランスフォーメーション)や、カーボンニュートラル実現に向けて、センサ、MEMSの活躍の場が益々広がるだろうなどのコメントが出されました。

 今後MEMS協議会としては、本懇話会で出された意見を参考にして、日本のMEMS競争力強化のために必要な研究開発を順次提案できるよう、SSN(スマートセンシング&ネットワーク)研究会において多くのプレーヤーとともに検討を進めて参ります。

Photo_1_20211227写真1 オンライン会議によるMEMS懇話会 

Photo_2_20211227写真2 山中理事長挨拶

(MEMS協議会 渡辺秀明)

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2021年12月 1日 (水)

第41回マイクロナノ先端技術交流会(11月25日)開催報告

 2021年11月25日13:55~16:00に、第41回マイクロナノ先端技術交流会をオンラインで開催しました。

 今回の先端技術交流会は、「ヒトの感情・幸福感を推定するセンシング技術の最前線」と題し、国立研究開発法人産業技術総合研究所 情報・人間工学領域 人間情報インタラクション研究部門 研究部門長 佐藤 洋先生、株式会社日立製作所 フェロー・株式会社ハピネスプラネット 代表取締役 CEO 矢野 和男先生にご講演頂きました。産業界、大学、公的研究機関から計155名の参加申込があり大盛況でした。

 最初の産業技術総合研究所佐藤先生から、「人間センシングを生活・サービスに活かす」についてご講演頂きました。
 内容は人間の特性として脳機能・認知機能計測に基づく実環境での行動能力をモデル化して健康にする技術や、人と人とのインタラクションを成功させるための要因を標準化する活動について知ることができました。

 続いて、日立製作所矢野先生からは、「予測不能の時代: データが明かす新たな生き方、企業、そして幸せ」についてご講演頂きました。
 内容は、名刺サイズのウェアラブルセンサで、従業員の行動を計測・ビックデータ解析した結果、生産的で幸せな集団には、上下や同僚とのつながり・発言が均等で、5分間会話が多い、会話中に体がよく動くという特徴があるとのことでした。

 最後に、今回も前回と同様にオンラインで行いました。視聴の際には、不行き届きの点も多々あったかと存じますが、ご講演頂いた先生をはじめ、多くの方々にご参加頂き、感謝申し上げます。

( NMEMS技術研究機構 スマートセンシング研究センター 逆水登志夫)

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第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム MNOIC出展のご報告 (2021年11月9日~11日)

 第38回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムが、2021年11月9日から11日までの3日間にわたってオンライン開催され、マイクロマシンセンターMNOICがオンライン技術展示に出展しましたのでここにご報告いたします。

 本シンポジウムは、一般社団法人電気学会のセンサ・マイクロマシン部門が主催し、応用物理学会、日本機械学会、化学とマイクロ・ナノシステム学会の協力により行われる合同シンポジウムで、第38回を数える今回は、”Future Technologies from Himeji 2021 Online” の一環として開催されました。発表件数は、本シンポジウムの206件をはじめ、全体で484件を数え、環境・医用・バイオセンシングシステム、エネルギーハーベスタなどの注目すべき発表が行われ、838名の参加者による技術交流が行われました。

 技術展示のセッションでは、オンライン会議ツールを用いたバーチャルミーティングに加え、技術プレゼンテーションと展示コンテンツのバーチャル見学ツアーが行われました。オンライン展示出展のメリットとしては、訪問者のご承諾により情報交換実績やご興味をいただいた展示コンテンツ情報をデジタルデータで入手できることが挙げられます。今回の出展で、マイクロマシンセンターは、MNOICのMEMS研究開発支援サービスと国家プロジェクト参画によるプロセス技術の開発状況についてご紹介し、1日当たり約70名様程度のアクセスと、合計約30件の情報交換データを電子情報で入手しました。

 以下、出展内容について簡単にご紹介いたします。
MNOICのMEMS研究開発試作支援サービスは、国立研究開発法人産業技術総合研究所殿 (茨城県つくば市) の8/12インチウェハ対応MEMS研究開発拠点を活用して展開する事業で、2011年のサービス開始以来500件を超える試作契約実績をいただいており、研究開発初期段階から製品開発に至る幅広い試作開発をサポートしております。技術展示コンテンツとして、MEMS研究開発拠点の8/12インチMEMSラインと、触覚センサ、X線デバイス、国家プロジェクト成果であるAlN(窒化アルミニウム)圧電薄膜振動センサなどのMEMSデバイスの試作例をご紹介いたしました。MNOICでは試作開発のご希望を常時受け付けておりますので、私どもの窓口をご訪問下さるようお願い申し上げます。

 ご参考までに、次回は2022年11月14日から16日まで、徳島県のアスティとくしまにて開催されることが公表されました。

(MNOIC 原田 武)

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マイクロマシン/MEMS分野関連【経済報告 2021年12月号】

 マイクロマシンセンターでは、マイクロマシン/MEMS分野を取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。

 今月号、マイクロマシン/MEMS分野関連 【経済報告 2021年12月号】 をお届けします。
 業務の参考として頂ければ幸いです。

 以下より【経済報告 2021年12月号】PDFをご参照下さい。

 【経済報告 2021年12月号】(「2021_12.pdf」)へアクセス
    (http://mmc.or.jp/info/monthly/economic_report/2021_12.pdf

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