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2021年6月

2021年6月30日 (水)

マイクロマシンセンター委員会、MEMS協議会活動報告について

 新型コロナウイルス感染症に関する情勢を踏まえ、今年度のMEMS協議会をはじめとするマイクロマシンセンターの各種委員会活動(図1)も、オンライン開催(以降OL開催と略します)、書面開催中心に運営しております。

 マイクロマシンセンターの第1回運営委員会、第1回理事会、定時評議員会をそれぞれ6月2日(書面)、6月11日(書面)、6月23日(OL開催)に開催しました。

 事業関連の委員会では、6月8日に、産業動向調査委員会をOL開催し、委員長である東京大学の竹内昌治教授から、2021年度は、マイクロマシンセンター創立30年にあたるため、本委員会でもそれに対応した調査を実施したいことなどが述べられました。続いて新委員の紹介、本年度活動方針説明の後、今年度のテーマである「過去のMEMSの歴史とこれから20年の技術展望」について、どの様に進めるかのディスカッションが行われました。

 6月21日には、マイクロマシンセンターの調査研究事業委員会をOL開催し、厳選した活動を行うことなどが議論されました。
 さらに翌22日は、標準化事業委員会をOL開催(一部対面開催)し、経済産業省委託事業である「薄膜圧電MEMSデバイスの寿命試験及び多方向折り曲げ信頼性試験方法に関する国際標準化」への取組みについて議論いたしました。
 また、同日、これらのMEMS協議会委員会活動を統括する産業交流委員会を書面開催し、2020年度のMEMS協議会活動結果と2021年度の活動計画について、報告いたしました。

 また、スマートセンシング&ネットワーク研究会(SSN研究会)で新たに発足したWG9のキックオフミーティングとして、環境調和型MEMS(EfriM : Environment friendly MEMS)技術の研究開発について、6月23日に開催いたしました。

 さて、MEMS協議会推進委員会は、上述の委員会活動に加えて、当協議会の主力事業であるMNOIC事業と、現在実行中の先端技術開発プロジェクト推進について、2020年度成果と今年度の活動計画を議事内容に含め、6月29日にOL開催いたしました。
 喫緊の国家的課題となっている半導体・デジタル産業戦略がMEMSに与える影響についてなど、事務局側が想定していた以上に多くの意見をいただくことが出来まして、大変有意義な会議となりました。

 なお、ファンドリーサービス産業委員会は7月19日に開催します。
また国際交流委員会は国際交流活動が現状では見通せないことから、やむを得ず開催中止といたしました。

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図1 2021年度 委員会構成
(図をクリックで拡大)



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2021年6月28日 (月)

IEC国際標準化 SC47E/WG1&SC47F&TC47/WG7 WG会議報告(5月19日~20日)(オンライン開催)

 IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会)/SC47E(個別半導体デバイス)WG1(半導体センサ分野)、TC47/SC47F(MEMS分野)、TC47/WG7(エネルギーハーベスタ、エネルギー変換・伝送分野)の国際標準化WG会議が、5月19 日、20日にオンラインで開催されました。

 5月19日には、TC47/SC47E/WG1会議が開催され、現在審議中の規格案、新規提案等について議論されました。
 ドラフトの議論では、2015~18年度に経産省の国際標準獲得・普及促進事業としてマイクロマシンセンターがとりまとめて取組みました「スマートセンシング・インタフェースに関する標準化」に関して、提案済み・審議中のIEC60747-19-2 TS(Technical Specification)「スマートセンサおよびスマートセンサを駆動する電源の特性表示方法」の状況が紹介されました。現在審議が終了し、技術仕様書TS(Technical Specification)発行に向けて準備中であることが報告されました。
 また、これまでに発行されている国際規格IS(International Standard)の安定期日(Stability date)見直しについて議論されました。最後に今後の会議予定を確認しました。その際、中国、韓国、日本が持ち回りで開催している本国際標準化WG会議を2022年度5月にSC47F合同会議と同時に日本の熊本で開催することが了承されました。

 5月20日には、TC47/WG7会議とTC47/SC47F/WG1-3&MT会議が開催され、現在審議中の規格案、新規提案等について議論されました。
 TC47/WG7会議には日本から、TC47/WG7コンビナーである東京大学鈴木雄二教授、兵庫県立大学藤田孝之教授他、計4名が参加して、各国と活発に議論されました。鈴木教授が議事進行を務められました。
 最初に、各国エキスパートの更新を確認しました。次いで、現在審議中の規格案の状況が報告されました。鈴木教授が2021年1月に提案し4月に承認された新業務項目提案NP(New work item Proposal)「IEC 62150-2:低周波・大振幅かつ回転運動を含む振動(Arm swingによる振動)発電の特性試験方法の標準化」については、CD(Committee Draft)を作成し、7月にIECへ提出することを報告されました。
 メンテナンスでは各ISについてStability Dateを確認しました。2021年がStability dateであった鈴木教授提案のIS「MEMS エレクトレット振動発電デバイスの性能試験方法」のStability dateが2024年に変更されました。
 今後提案予定の規格案を紹介するFuture worksにおいては、神戸大学神野伊策教授が開発している「衝撃力による振動(Foot motionによる振動)発電の特性試験方法の標準化」は2021年7月にIECへNPを提案する予定であること、産総研山本様が開発している「熱電発電エネルギーハーベスタ」は2021年12月にIECへNPを提案する予定であることを、鈴木教授が代理で報告されました。
 その他では、アクションアイテムとして、活動していないエキスパートをリストから削除することをIECに要求すること、Pメンバー国からの新しいエキスパートリストを作成することが決まりました。
 最後に今後の会議予定を確認しました。その際、中国、韓国、日本が持ち回りで開催している本国際標準化WG会議を2022年度5月にSC47E、SC47F合同会議と同時に日本の熊本で開催することが了承されました。

 TC47/SC47F/WG1-3&MT会議には33名(日本14、韓国8名、中国9、ドイツ2)が出席し、現在審議中の規格案、新規提案等について議論されました。SC47F/MT1のコンビナーである熊本大学高島和希教授が議事進行を務められました。日本の主な出席者は高島教授の他、WG3コンビナーである次世代センサ協議会大和田邦樹副会長、WG1コンビナーである東京都市大学諸貫信行教授、PLである神戸大学神野伊策教と名古屋工業大学神谷庄司教授、近畿大学宍戸信之講師、SC47F国際幹事マイクロマシンセンター三原孝士でした。
 WG2では、神野教授が2020年9月に提案し12月に承認されたNP「IEC 62047-42:圧電MEMSデバイスのマイクロカンチレバー特性信頼性試験方法」について各国コメント内容とそれに対する対応を説明し、各国の理解を得ることができました。
 次いで、宍戸講師が2021年1月に提案し4月に承認されたNP 「IEC 62047-43:フレキシブルMEMSデバイスの繰返し曲げ耐久性試験方法」について各国コメントを紹介されました。
 MT1(Maintenance team1)では、コンビナーの高島教授からISのstability date見直しについて説明があり、各国と議論しました。
 Future Worksでは、中国から4件、韓国から1件の新規提案が紹介されました。その他では、来年の本国際標準化WG会議を日本・熊本で5月に開催することをMMCが提案し、了承されました。また、具体的な日程等は10月のIEC全体会議で提案することが決まりました。

      
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TC47/SC47F/WG1-3&MTオンライン会議の様子
(撮影 名古屋工業大学 神谷庄司教授)

 コロナ感染拡大の影響で、2020年11月の全体会議同様オンライン開催となりましたが、各国から多数のエキスパートに参加していただき、有意義な議論を進めることができました。

 次回会議としては、IEC全体会議が10月にオンラインで開催される予定です。来年の本国際標準化WG会議は、上述の通り、マイクロマシンセンター主催で2021年5月に熊本で開催する予定です。

(調査研究・標準部長 時岡 秀忠)

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2021年6月25日 (金)

SSN研究会WG(EfriM)キックオフミーティング開催報告

 2021年6月23日(水)15:00~17:00にオンラインにて「SSN研究会WG(EfriM)キックオフミーティング」を開催致しました。

 一般財団法人マイクロマシンセンターでは、昨年度に一般財団法人機械システム振興協会からの委託を受け、今後発展が期待される屋外IoTのキー技術となる「環境調和型MEMS(EfriM : Environment friendly MEMS)技術の研究開発に関する戦略策定」事業を実施致しました。

 本ミーティングはこの成果を基に今後プロジェクト化を図っていくために、SSN(Smart Sensing & Network)研究会の新たなWGとして立ち上げましたEfriM-WGのキックオフミーティングで、以下に示すプログラムのように、長谷川専務理事の主催者挨拶の後、EfriM関連の4件の基調講演とEfriM-WGの進め方に関して説明を行いました。 

【プログラム】

15:00~15:05 (1)主催者挨拶
         長谷川 英一【(一財)マイクロマシンセンター 専務理事】 
15:05~16:45 (2)基調講演(講演20分、質疑応答5分)
15:05~15:30  ①「EfriMとは」
         藤田 博之氏【キヤノンメディカルシステムズ㈱先端研究
               所 名誉所長(EfriMプロジェクトリーダー)】
15:30~15:55  ②「インフラ分野のEfriM」
         塩谷 智基氏【京都大学インフラ先端技術産学共同講座 
               特定教授】 
15:55~16:20  ③「災害分野のEfriM」
         酒井 直樹氏【防災科学技術研究所先端的研究施設利活用
               センター 副センター長】
16:20~16:45  ④「農業・畜産分野のEfriM」
         伊藤 寿浩氏【東京大学大学院工学研究科 精密工学専攻 
               教授】(EfriMサブプロジェクトリーダー)】
16:45~17:00 (3)SSN研究会EfriM-WGの進め方

 以下に、本キックオフミーティングの内容に関して、簡単に紹介致します。

 先ず、主催者挨拶として、長谷川専務理事から、創立30年を迎えるマイクロマシンセンターがこれまで実施してきた各種プロジェクトに関して簡単に説明を行うとともに、この次のMEMSとして、屋外に広範囲にばら撒いたMEMSを普及させるためには、EfriMが必要であり、プロジェクト化を図るために、今般SSN研究会に新たにEfriM-WGを立ち上げた旨の説明を行いました。この技術は内閣府の第6期総合科学・イノベーション基本計画で謳う「国民の安全と安心を確保する持続可能で強靭な社会」や昨今話題になっているグリーン・デジタル化にも資する技術であり、本日はEfriMの調査研究のプロジェクトリーダーをお務め頂いた藤田先生からEfriM全体の説明を頂き、インフラ、災害、農業分野の各分野で議論のリードを頂いた塩谷先生、酒井先生、伊藤先生からそれぞれの分野のEfriMの説明を頂くことにしていますので、この技術に関心を持って頂いて、是非WGに参加して一緒にプロジェクト化を図って頂くようにお願い致しました。(図1)

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  図1 長谷川専務理事の主催者挨拶の様子

 次に、基調講演として、先ず、藤田先生より、EfriMとはどのようなもので、どのような技術が必要かについてご紹介頂きました。EfriMは自然に還る材料や自然に固定化(有害な材料を環境に流出しないように環境に無害な材料で包んでしまうこと)する材料を使って、低炭素な製造技術で作製し、屋外の広範囲にばら撒いて、環境を見守る用途に用いるものです。また、自然に還るあるいは固定化する材料で構成されているため、寿命がきた後も回収せずに、自然に放置しておくことが可能になるものです。昨年実施致しました調査研究では、EfriMに適したインフラ、災害、農業分野におけるユースケース、自然に還る材料や自然の中に固定化する材料・デバイス及び省エネ型製造技術を抽出するとともに、それらを組み合わせたシナリオを検討して、その絞込みとブラッシュアップにより、インフラ、災害、農業分野での有望な6つのEfriMセンシングシステムを選出したことが報告されました。また、これら6つのEfriMの研究開発のために必要な横断的技術を環境固定化技術、環境に還る技術及び共通基盤技術の3つの項目に整理するとともに、緊急時のみで使うシステムなのか、農作物の収穫など例えば半年間使うものなのか、あるいはコンクリート構造物モニタリングのように数十年にわたって使い続けるシステムなのかというような時間遷移を考慮した開発戦略としてまとめたことが紹介されました。(図2)

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    図2 藤田先生の講演の様子

 次に、塩谷先生からはインフラの点検結果の概要及び保全フェーズ(初期、予防、事後)の説明があり、現状は表面状態だけしか計測できていないため、緊急対策としての事後保全しかできない課題があることが紹介されました。センサをインフラ構造物の内部にEfriMとして組み込むことができれば、調査・測量、設計、材料・施工、検査、維持管理というインフラ構造物建設のあらゆるフェーズで、内部状態を含めたリアルデジタルツインを実現できる。つまり、建設フェーズを一気通貫させるセンシング技術による外部情報と内部情報の統合により、本当の建設DXが実現できることが示され、EfriMへの期待が述べられました。(図3)

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     図3 塩谷先生の講演の様子

 続いて、酒井先生からは2016年の熊本地震災害や土砂災害・地盤災害事例及びそこでのモニタリング事例の紹介があり、現状では定点での観測ができるのみで、広範囲な災害の予兆を検出できるようなセンシングシステムは存在しないとともに、災害が発生した場合に流出したセンサを回収することは困難なことが紹介されました。従って、環境に調和し、回収が不要なEfriMを広範囲に設置することができれば、経験と勘に頼っていた防災のデジタル化が図れ、さらに住民目線の防災が可能になることが示されるなど、EfriMへの期待が述べられました。(図4)

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     図4 酒井先生の講演の様子

 最後に伊藤先生からは、農業の高収益化・完全無人化・高収量化・高品質化の具体的な課題、スマート農業の問題点、MEMSへの期待から、土に還るEfriMにより生物農薬・ロボットトラクタを用いたスマート農業が加速できることが紹介されました。また、畜産に関しては、ムーンショットの「牛ルーメンマイクロバイオーム完全制御によるメタン80%削減に向けた新たな家畜生産システムの実現」、JST-CRESTの「安全・安心のためのアニマルウオッチセンサの開発」及び内閣府SIPの「生体センシング技術を活用した次世代精密家畜個体管理システムの開発」等の紹介から、ピル型EfriMへの期待が述べられました。(図5)

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     図5 伊藤先生の講演の様子

 以上4件の基調講演の後、事務局よりSSN研究会EfriM-WGの進め方についての説明とEfriM-WGへの勧誘(7/7締切)が行われました(図6)。

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     図6 EfriM-WGの進め方

 今回はインフラ、災害、農業分野でのEfriMの開発戦略について紹介しましたが、EfriM自体は環境に調和して、回収を不要にする新たなIoTを実現するものですので、今回の3分野に限らず、他の分野も含めて広くプロジェクト化を模索していきたいと存じますので、ご関心のある方は下記へお問合せお願い申し上げます。

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一般財団法人マイクロマシンセンター MEMS協議会
SSN研究会 EfriM-WG 事務局 武田/藤井 
E-mail: seminar1@mmc.or.jp
〒101-0026 東京都千代田区神田佐久間河岸67 MBR99ビル6階
Tel: 03-5835-1870 http://www.mmc.or.jp/


        (MEMS協議会SSN研究会EfriM-WG担当 武田 宗久)

 

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2021年6月 2日 (水)

マイクロマシン/MEMS分野関連 【経済報告 2021年6月号】

 マイクロマシンセンターでは、マイクロマシン/MEMS分野を取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。

 今月号、マイクロマシン/MEMS分野関連 【経済報告 2021年6月号】 をお届けします。
 業務の参考として頂ければ幸いです。

 以下より【経済報告 2021年6月号】PDFをご参照下さい。

 【経済報告 2021年6月号】(「2021_06.pdf」)へアクセス
    (http://mmc.or.jp/info/monthly/economic_report/2021_06.pdf

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