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2020年12月

2020年12月24日 (木)

MEMS協議会 2020年度MEMS懇話会オンライン開催(2020年12月23日)

 MEMS懇話会は、毎年年末にMEMS協議会正メンバーの委員と経済産業省など行政側との意見交換を行う大変貴重な場となっております。本年も開催直前まで対面での会議を目指し準備を進めて参りましたが、コロナ感染拡大が続くため、急遽Webexによるオンライン開催に切り替え、12月23日にマイクロマシン・MEMS分野に係る今後の課題について意見交換を行いました。

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写真1 オンライン会議によるMEMS懇話会

 最初に山中康司MEMS協議会会長(デンソー代表取締役副社長)による主催者挨拶があり、学習型スマートセンシング研究開発プロジェクトにおいて「高出力MEMS振動発電モジュール」が、CEATEC AWARDの部門グランプリを受賞したことなどが紹介されました。

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写真2 山中MEMS協議会会長 ご挨拶

 その後、経済産業省産業機械課長玉井優子氏から最近の経済、産業動向として、令和3年度(2021年度)経済産業省関係予算案及び税制改正と、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取組みについての紹介がありました。

 続いて長谷川MEMS協議会事務局長から、産業・研究開発動向報告の中で、2025年までのMEMS市場規模は年率7.4%で成長し、分野・デバイス別では5G関連のindustry、RF-MEMS・発振器などで高い伸びが予測されることなどが紹介されました。

  これらの2つの話題提供の後、経済産業省、NEDO,産総研との意見交換が始まりました。今年度のテーマは「DXを支えるMEMS,センサ等の中核技術への自社の取組みと、行政・国研への要望」についてです。
 この中で、DX実現の鍵は計測や制御であり、それらの高機能化のためにはMEMS技術はキーデバイスであること、そのデバイス技術開発は足が長いので、将来重要となる技術を先取りして国家プロジェクトとして進めていただきたいことなどの意見が出されました。
 それを受けて、経済省、NEDO、産総研から、コロナ感染症拡大の中、テレワーク勤務が普及するなど、デジタルを活用した産業の転換のための技術開発をバックアップしていきたいなどのコメントが出されました。

 例年ですと、懇話会に引き続き参加メンバーの懇親会を開きますが、今年は中止となりました。

 MEMES懇話会としては初のオンライン開催で、プレゼン資料を適切なタイミングでアップできないなどの運営上の不手際が若干ありましたが、大きなトラブルはなく予定通り終了しました。
 「ウィズコロナ時代」では、このようなオンライン会議システムは不可欠なツールとなりますので、MEMS協議会推進委員会などの委員会運営のスキルを高めて参りたいと思います。

(MEMS協議会 渡辺秀明)

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2020年12月15日 (火)

MEMSセンシング&ネットワークシステム展2021 開催報告 (2021年12月9-11日)

 マイクロマシンセンター(MMC)は、2020年12月9日から11日までの3日間、東京ビッグサイトで開催された「MEMSセンシング&ネットワークシステム展」に出展しました。

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写真1 MMC展示ブース

 MMCブースでは、技術研究プロジェクトとして昨年度から開始した「量子干渉効果による小型時計用発振器の高安定化の基礎研究(HS-ULPAC:High Stability Ultra Low Powe Atomic Clock)」と今年度から開始した「環境調和型MEMS技術の研究開発に関する戦略策定(EfriM: Environment friendly MEMS)」の紹介を初め、MNOIC事業、標準化事業、SSN研究会の概要などを展示しました。
 また、ブース入口には「マイクロマシンセンター 活動の歩み」として、前述の2プロジェクトを含む、1991年のマイクロマシン技術研究開発プロジェクトからほぼ30年間に渡る研究開発PJの歴史を展示紹介しました。

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写真2 活動の歩み

 また、会議棟102会議室において、12月9日~10日にかけて、スマートセンシング&ネットワーク(SSN)研究会公開シンポジウム「MEMS次世代テクノロジーフォーラム」、環境調和型MEMSの研究開発シンポジウム、MEMS協議会フォーラム「MEMS講習会」、研究開発プロジェクト成果報告会を連続して開催しました。
 公開シンポジウムでは、MEMSの実用化・応用先として期待される次世代テクノロジー(5G、IoT、ロボット、AI、バイオ、自動運転など)に注目し、次世代MEMS市場、最先端のMEMS技術が社会および産業に貢献するビジョンや方向性についての講演が行われ、DX進展の中でAIとMEMS技術が重要であることや、人とのインターフェースや各種センシングにおけるMEMSの重要性について紹介がありました。

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写真3 特別シンポジウム「MEMS次世代テクノロジーフォーラム」より

 環境調和型MEMSの研究開発シンポジウムではMMCブースで紹介しておりましたしました自然に溶け込む環境調和型MEMS(EfriM)」に関しましてその概要とそれが活躍する応用分野 並びにEfriMを実現するために必要な代表的な材料技術と製造技術についての講演があり、EfriMのサブプロジェクトリーダである東大伊藤教授からEfriMの概要説明を初め、防災科学技術研究所酒井副センター長のEfriMの必要性、東大磯貝特別教授の新規バイオ系ナノ素材の紹介、産総研鎌田センター長のプリンテッドエレクトロニクスの紹介がありました。

 

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写真4「環境調和型MEMSの研究開発シンポジウム」より

 MEMS協議会フォーラムでは、MEMSに関する産業動向や近年注目されている圧電MEMS、異種材料集積などの最新技術をMEMS初心者にもわかりやすく解説が行われました。

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写真5 MEMS協議会フォーラム「MEMS分野の産業動向と注目技術」より

 研究開発プロジェクト成果報告会では現在弊センターが研究開発している次の4件について報告がありました。

  1. 「小型高安定で超低消費電力な原子時計の基礎研究」
  2. 「超高効率データ抽出機能を有する学習型スマートセンシングシステムの研究開発」
  3. 「『血中成分の非侵襲連続超高感度計測デバイスおよび行動変容促進システムの研究開発』の取組み状況について」
  4. 「医療・健康を目的とした経皮ガス成分の超高感度バイオ蛍光センシング」

  どの報告会も盛況で当該分野への関心の高さが伺われました。

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写真6「研究開発プロジェクト成果報告会」より

 2021年度は2022年1月26日~28日、東京ビッグサイト東ホールで開催予定しております。

(MEMS協議会 八嶋 昇)

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2020年12月 1日 (火)

IEC/TC47 国際標準化全体会議(オンライン開催)参加報告(2020年11月17~20日)

 IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会)の国際標準化全体会議が、11月16~20日にオンラインで開催され、関連する11月17~20日の会議に参加しました。

 11月17日には、TC47/SC47E/WG1会議(個別半導体、センサ分野)とTC47WG7会議(半導体デバイス エネルギーハーベスタ、エネルギー変換・伝送分野)が開催され、現在審議中の規格案、新規提案等について議論されました。

 TC47/SC47E/WG1会議では、2015~18年度に経産省の国際標準獲得・普及促進事業としてマイクロマシンセンターがとりまとめて取組みました「スマートセンシング・インタフェースに関する標準化」に関して、提案済み・審議中のIEC60747-19-2 TS(Technical Specification)「スマートセンサおよびスマートセンサを駆動する電源の特性表示方法」について、プロジェクトリーダ(PL)の1人であるセイコーホールディングズの古田部長から、DTS(Draft Technical Specification)への各国コメントとそれに対する回答を紹介、了承されました。また、これまでに発行されているISの安定期日(stability date)見直しについて議論されました。

 TC47WG7会議では、日本から、本WGの主査を務めておられる東京大学鈴木教授、神戸大学神野伊策教授、兵庫県立大学藤田孝之教授、産総研山本淳先生、舟橋良次先生他、7名が参加して、各国と活発に議論されました。
 また、今後提案予定の規格案を紹介するFuture workにおいては、東京大学鈴木雄二教授が「低周波・大振幅かつ回転運動を含む振動発電の特性試験方法」を、神戸大学神野伊策教授が「衝撃力による振動発電の特性試験方法」をそれぞれ説明され、各国と意見を交換しました。
 更に、産総研山本淳先生が熱電変換関連で提案する規格案の現状を説明されました。

 11月18日にはTC47/SC47F/WG1-3&MT会議(MEMS分野)が開催され、28名(日本11、韓国8名、中国6、ドイツ2、米国1)が出席し、現在審議中の規格案、新規提案等について議論されました。
 日本の主な出席者は、SC47F主査である熊本大学元副学長高島和希教授、同じく主査である次世代センサ協議会大和田邦樹専務理事、PLである神戸大学神野伊策教と名古屋工業大学神谷庄司教授、名古屋工業大学泉隼人助教、近畿大学宍戸講師、SC47F国際幹事マイクロマシンセンター三原孝士でした。

 WG2では、9月に日本から提案されたPNW-47F-366「圧電MEMSデバイスのマイクロカンチレバー特性信頼性試験方法」について神野教授が規格内容を紹介し、了承されました。

 MT1(Maintenance team1)では、コンビナーの高島教授からWG2のISに関する安定期日見直しについて説明があり、各国と議論しました。
 加えて、近年注目されているSDGs概要と、これまでに発行されたISのSDGs各目標への分類について説明し、了承されました。

 Future Workにおいては、神谷教授の代理で近畿大学宍戸講師が今後提案予定の「フレキシブルMEMSデバイスの繰返し曲げ耐久性試験方法」について規格の裏付けとなる実験データ、規格案等を説明され、各国の理解を得ることができました。
 加えて、韓国からバイオMEMSに関する新規提案が紹介されました。また、次回のWG1-3&MT1合同会議を来年5月に日本の熊本で開催することを提案し、了承されました。

 11月19~20日には、TC47/SC47F全体会議、TC47/SC47E全体会議、TC47全体会議が開催され、各WGおよびSCにおいて決議された内容について各主査及び議長が報告し、1週間に渡るTC47全体会議を無事終えることができました。

 コロナ感染拡大により、オンライン開催という慣れない環境での会議となりましたが、参加メンバーの周到な準備により効率的に議論を進めることができ、大変有意義でありました。

 次回の本会議は来年10月にUAE・ドバイで開催される予定です。また、日韓中が持ち回りで開催しているSC47F(MEMS分野)の合同会議は、今年会議が中止となった熊本で来年5月19~21日に開催します。同じく、日韓中が持ち回りで開催しているTC47/WG7(エネルギーハーベスタ分野)のWG会議も、SC47Fの合同会議と同時に熊本で開催します。

(調査研究・標準部長 時岡 秀忠)

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