2020年10月22日(木)13:30 – 15:35に、「第39回マイクロナノ先端技術交流会/第1回医療MEMS研究会」をオンラインにて開催しました。
今回の先端技術交流会/医療MEMS研究会は、「医薬品事業におけるCAEの活用事例と予防医学への応用研究」をテーマに、サイバネットシステム株式会社 CAE事業本部CAE第1事業部 メカニカル 第2技術部 副部長 三浦孝広様、東京大学 生産技術研究所 マイクロメカトロニクス国際研究センター 教授 金範埈先生にご講演いただきました。
産業界や大学から計84名の参加申込があり大盛況でした。
最初のサイバネットシステム株式会社 三浦様からは、「ヘルスケア業界におけるデジタルエンジニアリングの活用事例」について、ご講演いただきました。
内容は、経済産業省のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に係るヘルスケア業界における課題とデジタル技術への期待について、医薬品事業や様々な医療機器開発へのCAE活用事例と医療工学・診断技術を支援する新しいデジタルエンジニアリングについて詳しく紹介いただきました。
この研究によって、ヘルスケア業界だけでなく製造業のサプライチェーンにおいて、イノベーションが起きるのではないか、と大きな期待を抱かせる内容でした。
続いて東京大学 金先生からは、「生体分解性マイクロニードルバッチを用いた新規DDSとグルコースセンサーへの応用」について、ご講演いただきました。
内容は、生体分解性材料を用いた医療機器による新規治療と予防医学への応用をお話いただきました。
生体分解性材料を用いた医療機器としてマイクロニードルの話をされたのですが、その特徴だけでなく作製方法についても詳しく紹介いただき、ご参加いただいた産業界の方の興味を引く内容でした。
また、先生の研究は、非侵襲の生体モニタリングだけでなく、非侵襲でのワクチン投与への応用が可能ということで、将来に向けて、大いなる期待を持ちました。
最後に、今回は新型コロナ感染症の影響もあり、初めてオンラインによる開催を行いました。
ご不便をお掛けした面も多々ございましたが、ご講演いただいた先生方をはじめ、ご参加いただいた多くの方々に、改めて感謝申し上げます。
(産業交流部 松下智彦 / 医療MEMS研究会 網倉正明)