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2019年12月

2019年12月26日 (木)

MEMS協議会 2019年度MEMS懇話会開催(2019年12月26日)

 一般財団法人マイクロマシンセンター・MEMS協議会はMEMSを中心とした我国の産業競争力の強化を目的に、「MEMS懇話会」として、MEMS協議会正メンバーの委員と経済産業省など行政側との情報交換や意見交換を毎年年末に実施しています。2019年度MEMS懇話会は、会場を霞が関ビル35階の東海大学校友会館に移し、12月26日にマイクロマシン・MEMS分野に係る今後の課題について意見交換を行いました(写真1)。

 最初に山中康司会長(デンソー代表取締役副社長)による主催者挨拶があり、MEMS協議会の「スマートセンシング&ネットワーク研究会(SSN研究会)」から提案した、超微小量センシング技術開発に関する2テーマがNEDOのプロジェクトに採択され、順調に研究を進めていることなどが紹介されました。その後、経済産業省産業機械課長玉井優子氏から最近の経済、産業動向として、「令和2年度(2020年度)税制改正と経済産業省関係当初予算案のポイント」についてと今里和之技術振興・大学連携推進課長から、「イノベーションマネジメント」と題し、日本企業のイノベーション力の現状と価値創造マネジメントに関する行動指針についての紹介がありました(写真2)。

 続いて長谷川MEMS協議会事務局長 から、産業・研究開発動向で日本のMEMSセンサ市場規模として、1,400億円であることなどが紹介され、経済産業省、NEDO,産総研との意見交換が始まりました。今年度のテーマは「「持続可能な開発目標」(Sustainable Development Goals:SDGs)の達成に向けた、自社のMEMSに対する取組みと、行政・国研への要望について」であり、SDGsに向けた製品・サービス実現のために、MEMS技術はキーデバイスや差別化機能に大きく関わっていることなどが発表され、それを受けて、経済省、NEDO、産総研から、イノベーションを成功させるためには結局人材育成が鍵となることなどのコメントが出されました。懇話会に引き続き、参加メンバー間の懇親会を開き、会員相互の懇親を深め、イノベーションエコシステムなどで深い議論がなされました(写真3)。

Photo1_20200109182401 写真1 MEMS懇話会 

Photo2_20200109182401 写真2 玉井産業機械課長(左)と今里技術振興・大学連携推進課長(右)による経済・政策動向説明


Photo3_20200109182401写真3 MEMS懇話会懇親会

(MEMS協議会 渡辺秀明)

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2019年12月23日 (月)

マイクロマシン/MEMS分野関連【2019年12月の経済報告】

マイクロマシンセンターでは、マイクロマシン/MEMS分野を取り巻く
経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。
今月号、マイクロマシン/MEMS分野関連【2019年12月の経済報告】をお届けします。
業務の参考として頂ければ幸いです。  
以下アドレスよりPDFをご参照下さい。

   2019年12月号(「2019_12.pdf」)をダウンロード
    (http://mmc.or.jp/info/monthly/economic_report/2019_12.pdf

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2019年12月18日 (水)

第36回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム参加報告(11月19日-21日)

 第36回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムが、2019年11月19日から21日までの3日間にわたって静岡県浜松市のアクトシティ浜松で開催され、マイクロマシンセンターが技術展示に出展してきましたのでここにご報告いたします。

 本シンポジウムは、一般社団法人電気学会E部門の主催で行われる、当該分野における日本最大級の学術シンポジウムで、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門主催の「マイクロ・ナノ工学シンポジウム」、応用物理学会集積化MEMS技術研究会主催の「集積化MEMSシンポジウム」、化学とマイクロ・ナノシステム学会主催の研究会と、また一般社団法人エレクトロニクス実装学会連携セッションとの同時開催により、”Future Technologies from HAMAMATSU” の一環として開催されました。発表件数は、本シンポジウムの263件を始め、全体で582件を数え、高機能の物理・化学・イメージセンサデバイス、トランスデューサ、エネルギーハーベスタ、最先端パッケージング技術などの注目すべき発表が行われ、1,000名を超える参加者による熱心な技術交流が行われました。

 今回、マイクロマシンセンターは、本シンポジウムの技術展示コーナーにおいて、センサネットワークシステム用基盤技術としてのパッケージング技術の研究開発成果とMEMS研究開発支援サービスについて出展いたしました。

(1)インフラモニタリングセンサネットワークシステム用パッケージング技術
マイクロマシンセンターのマイクロナノ・オープンイノベーションセンター (MNOIC)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) 殿から技術研究組合NMEMS技術研究機構が受託した国家プロジェクト「道路インフラ状態モニタリング用センサシステム (RIMS) 研究開発」に参画して、インフラモニタリング用無線センサ端末の高耐久性パッケージング技術を開発しました。試作開発品として、屋外の過酷な環境での長年月の使用に耐える耐候性に優れた透光性セラミックスと特殊グレードのポリカーボネート樹脂材料からなる2種類のパッケージと高気密性封止センサ端末を出展し、センサデバイスの実装評価に携わる多くの研究機関や開発メーカーの方々にご興味を持っていただきました。本技術は主として物理・光・電磁センサの実装に役立つ基盤技術で、原理検証から実証評価までの各段階でお役に立てるものと考えております。

(2)MEMS研究開発試作支援サービス
マイクロマシンセンターの主要事業のひとつであるMNOICが担当するMEMS研究開発試作支援サービスの活動状況を展示いたしました。本事業は国立研究開発法人産業技術総合研究所殿 (茨城県つくば市) の8/12インチ対応MEMS研究開発拠点を利用して展開する事業で、2011年の創設以来400件を超える試作契約実績をいただいており、研究開発初期段階から製品開発に至る幅広い試作開発をサポートしております。技術展示では、MEMS研究開発拠点の8/12インチMEMSラインと、触覚センサ、圧電型振動センサ、マイクロ流路などのMEMSデバイスの試作例をご紹介いたしました。前項でご紹介したパッケージング技術も含めて、MNOICでは試作開発のご希望を常時受け付けておりますので、私どもの窓口をご訪問下さるようお願い申し上げます。

Fig1_20191219194801

写真1 展示会場と説明風景

(MNOIC 原田 武)

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2019年12月 6日 (金)

PowerMEMS2019 参加報告

 2019年12月4日から6日にかけて、ポーランドのクラクフにおいて、第19回目となるThe 19th International Conference on Micro and Nanotechnology for Power Generation and Energy Conversion Applications(以下PowerMEMS2019)が開催され、研究発表と討議が行われました。またそれに先駆けて、122日から3日にはPowerMEMS schoolが開催され、主に学生を対象に講義等が行われました。本会議は、2000年に第1回を仙台で開催して以降、日本国内での開催が続き、2006年より北アメリカ、ヨーロッパ、アジアの順に開催される現在のスタイルとなりました。今回開催のクラクフは、ポーランドの中でも最も歴史のある街の一つであり、17世紀にワルシャワへ首都が遷都するまでは、ポーランド王国の首都であったため、工業や文化の中心地として栄えており、また旧市街には、歴史的な建造物が多く残っていました。

 

 本会議では、エネルギーハーベスティング全般に関しての発表、展示があり、例年150件〜200件程度の投稿件数です。今回に関しては投稿数などの発表こそなかったものの例年と同程度の投稿数であった様です。また、これまでPowerMEMSという学会名ではあるものの、MEMSに限定したものではなく、むしろMEMS関連の発表は非常に少ない傾向がありました。ただし、今回はMEMS研究に熱心なポーランドでの開催ということもあって、MEMS関連の発表が例年に比較しても非常に多かったです。ただし、今後も増えていく、というよりは今回に限ったことでもある様に感じました。発表形式は、4件の招待講演、1件のフォーカスセッションは1会場で全員参加の形式、その他の一般講演は2会場に分かれてのパラレル形式でした。

 

 基調講演4件に関しては、宇宙開発、カーボンナノチューブ、熱電子発電、そして摩擦発電のHMI・インプラント応用に向けて、がそれぞれ発表されました。また、フォーカスセッションとしては、宇宙用マイクロデバイスに関して1件の発表がありました。また、ここで、主に振動発電の応用分野に注目して発表を整理すると、風や波といった自然現象を利用したものとして、洋上風力発電のブレードモニタリングに関しての発表が2件、波力発電に関しての発表が2件、風力発電の発表が3件ありました。また、移動体を利用したものとして、鉄道車両に関する発表が1件、タイヤに関する発表が1件、自動車排ガスに関する発表が1件でした。また、人間や動物の動きに関連したものとしては、ウェアラブルに関する発表が4件、歩行に関する発表が1件、義足に関する発表が1件、心臓ペースメーカに関する発表が1件でした。本プロジェクトでは、工場などにある産業機器の振動からの発電について、研究開発を行っていますが、同じ様な応用を考えている発表はありませんでした。これは、やはり工場の振動は前記した応用分野と比較しても、振動があまりに微小(重力加速度の1/100.1G程度)であるため、大きな発電量を得られる技術は、我々が開発しているMEMSエレクトレット方式の他にないためと考えられます。この強みを生かした製品応用ができれば、非常に優位性を持ったものになると感じました。

 全体を通しての感想としては、近年のPowerMEMSでは非常に振動発電の割合が高かったのですが、他の技術(熱電発電、電力伝送など)の発表が多くなったと感じました。一方で、やはり企業からの発表は少なく、大学からの発表が圧倒的に多いため、実用化に近い物は見当たりませんでした。ですので、我々も、現在開発中の振動発電デバイスをいち早く市場投入することができれば、非常に大きく社会貢献できると感じました。

技術研究組合NMEMS技術研究機構 主任研究員 三屋 裕幸

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