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2019年6月19日 (水)

IEC国際標準化 SC47E WG1,2 & SC47F 合同WG会議(2019年6月12~14日)

 IEC(国際電気標準会議)/TC47(半導体分野技術委員会)/SC47E(個別半導体デバイス)WG1(半導体センサ),WG2(半導体高周波デバイス)&SC47F(MEMS)の国際標準化WG会議が、6月12日から14日まで、中国・蘇州にて開催されました。(WG会議は、毎年6月に、日韓中が持ち回り開催している本分野の標準化会議で、今年は中国がホスト国としての開催でした。中国関係者のご尽力に深く感謝致します
Fig1

開催会場Worldhotel Grand Dushulake Suzhou

 6月12日に開催されたSC47E(個別半導体デバイス)/WG1(半導体センサ)会議では、15名(日本6、韓国5、中国4)が出席しました。日本からの出席者は、IEC/SC47E国際議長をつとめるソニー大芝克幸議長をはじめとした6名でした。会議では、現在審議中の規格案の審議状況について、主査から報告の後、意見交換が行われました。日本提案の規格案審議に関しては、ローム内貴次席研究員から、プロジェクトリーダの一人として提案の「スマートセンサの制御方式」について、CDV(投票用委員会原案)投票のearlyコメント対応の報告を行いました。また、セイコーインスツル古田一吉部長から、プロジェクトリーダの一人として提案の「スマートセンサの特性表示方法およびスマートセンサを駆動する電源の特性表示方法」について、IECへのTS(Technical Specification)としてのNP(New work item Proposal)投票が完了し、エキスパート参加国4か国でNP承認(参加国4か国以上が必要)された旨、また、韓国から11件あげられたコメントへの対応方針を各国に説明しました。これら、スマートセンサの取り組みは、現在、経産省の国際標準獲得・普及促進事業としてマイクロマシンセンターがとりまとめて2016~18年に実施した「スマートセンシング・インタフェースに関する標準化」に関してのものであります。

 6月13日には、SC47F会議(MEMS)が開催され、35名(日本9、韓国5、中国21)が出席しました。日本からの出席者は、IEC/SC47Fの各WG主査をつとめる次世代センサ協議会大和田邦樹専務理事および熊本大学高島和希教授、IEC/SC47F国際幹事をつとめるマイクロマシンセンター三原孝士主幹研究員をはじめとした9名でした。会議では、現在審議中の規格案についての意見交換が行われ、名古屋工業大学神谷庄司教授がプロジェクトリーダとして日本から提案しているIEC62047-35「フレキシブルMEMSデバイスにおける曲げ信頼性試験」のCDV(投票用委員会原案)コメント対応方針について、プロジェクトリーダ代理として北九州市環境エレクトロニクス研究所宍戸信之主任研究員から、各国に説明しました。神戸大学神野伊策教授からは、審議中IEC62047-37「MEMS圧電デバイスのセンサ特性信頼性試験方法」の状況報告として、CD(委員会原案)コメントが軽微な指摘であったことから指摘に伴い修正を施し本会議前に次フェーズCDV提出済みである旨、報告し、そのコメント対応の内容説明を行いました。

 また、韓国:Korea Institute of Machinery and MaterialsのHak-Joo.Lee主査からは、Future workとして前回会議までに紹介ずみの“Test method for adhesion strength of metal powder paste for MEMS interconnection”が、会議直前にNP提案提出済みであることが報告されました。

 今後提案予定の開発中案件を各国が紹介するFuture workプレゼンテーションでは、中国のHebei Semiconductor Research InstituteのBo Li氏から、前回会議までに紹介済み案件である“RF MEMS circulators”の最新準備状況の報告、日本からは神野教授から、前回会議までに紹介済み案件である「MEMS圧電デバイスのマイクロカンチレバー構造信頼性試験方法」の最新準備状況の報告を、それぞれ行いました。
Fig2

SC47F WG会議の様子

 会議終了後、同日夕刻、中国ホストによるバンケットが開催され、各国の親交を深め、今後の審議における継続的な相互協力を誓いました。
Fig3

バンケットの様子

 6月14日にはSC47FのMEMSワークショップが開催されました。前日と同様の出席者に合わせ中国から多数の外部出席者が加わり、総勢70名程度が出席し、各国からMEMSやデバイス・センサに関連する技術プレゼンテーションを相互に行うことで、技術交流を図りました。発表プログラムは以下の通りです。

(1)日本 SC47F国際幹事(マイクロマシンセンター), 三原孝士「Introduction of TC47 and SC47F」
(2)韓国 KAIST, Jungchul Lee 准教授「Fluidic channel integrated resonators via traditional microfabrication and unconventional fabrication」
(3)日本 北九州市環境エレクトロニクス研究所, 宍戸信之 主任研究員「Microscopic and macroscopic structure changes adhesion strength of interconnects」
(4)中国 The University of Technology Sydney, Jianguo Wang, Doctoral supervisor researcher, 「Robust Pedestrian Navigation with MEMS IMU Sensors」
(5)中国 Xi’an Chinastar M&C Limited, Rongxiang Gu, General manager 「China’s MEMS sensor industry and technology status」
(6)中国 BRMICRO Electronic Technology Co.,Ltd., Feifei Zhang, Chairman 「Biometric Sensor & Identification Chip Design and Application」
(7)中国 MEMSRIGHT/Nano-polis, Qingjie Ma, Technical director 「Innovation ecosystem, promote the MEMS industry collaborative development」
(8)中国 MEMSensing Microsystems, Jiaxin Mei, Deputy technical officer 「The trend and evaluation criteria of microphone in the field of MEMS」
Fig4

MEMSワークショップ オープニング画面

Fig5

MEMSワークショップ SC47F国際幹事三原(マイクロマシンセンターによるIEC SC47Fの紹介発表

Fig6

MEMSワークショップ 北九州市環境エレクトロニクス研究所宍戸信之主任研究員の技術発表

 午後はテクニカルツアーとして蘇州のMEME関連プロダクションライン2箇所(MEMSRIGHT/Nano-polis、MEMSensing Microsystems)の見学会が行われました。中国関係者のご尽力にて有意義な技術交流が図れたことに深く感謝します。

 次回会合は、IECのTC47(半導体分野技術委員会)全体会議として、来年10月に中国・上海で開催される予定です。また、来年のWG会議は、日本開催となり、マイクロマシンセンターが主催し熊本での開催を予定しています。

調査研究・標準部長 大中道 崇浩

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