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2019年2月

2019年2月25日 (月)

第7回海外調査報告会を盛況に開催

 第7回MEMS協議会海外調査報告会を2月25日(月)に新テクノサロンで開催し、約40名の方にご参加頂きました(写真1)。このイベントはマイクロマシンセンター/MEMS協議会(MIF)が行っているMEMS関連の海外調査及び国際標準化の最新状況について国際交流事業の一環として報告するものです。今回は以下の5件の報告を行いました。
1.「海外MEMS関連研究開発動向調査」(武田宗久)
2.「IoT社会に向けたセンサ動向調査とMEMS産業動向」(今本浩史)
3.「国際マイクロマシンサミット2018報告」(三原孝士)
4.「MEMS関連の国際会議報告(MEMS2019)」(野田大二)
5.「MEMS国際会議報告(APCOT2018)とMEMS国際標準化に関する活動状況報告」(大中道崇浩)
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  写真1 会場の様子
 MEMS協議会事務局長・長谷川英一からの主催者挨拶(写真2)のあと、最初の報告は「海外MEMS関連研究開発動向調査」と題してMEMS協議会の国際交流担当の武田宗久から、欧州、米国、中国の研究機関、大学、ベンチャー等を訪問し、調査した最新の研究開発動向に関して、欧州研究機関(ドイツのFraunhofer ENAS(Institute for Electro Nano Systems)及びフィンランドのVTT)の研究開発動向、IoTを支える基盤技術の動向、健康・医療分野の動向、自動運転分野の動向、ロボット分野の動向、製造分野の動向に分類して報告しました(写真3)。MEMSの第三の波のアプリであるIoT、健康・医療、自動運転、ロボット関連のMEMS製品の開発が世界で活発に行われている状況が把握できるとともに、ピコセンシング技術がキーとなる製品が多々存在することが分かりました。
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写真2 長谷川専務理事の挨拶
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写真3 武田からのプレゼンの様子
 続いて、「IoT社会に向けたセンサ動向調査とMEMS産業動向」と題して、技術研究組合NMEMS技術研究機構及び一般財団法人マイクロマシンセンターの今本浩史から報告がありました(写真4)。米国MEMS & Sensors Industry Group主催で、2018年10月28日~10月30日の間、米国カリフォルニア州ナパにて開催されましたMEMS & Sensors Executive Congress US 2018(MSEC2018)におけるMEMS&センサの動向調査の結果及びマイクロマシンセンターの産業動向調査委員会の取り組みとして実施しています「IoT社会に向けたセンサ技術動向とMEMS産業動向」の内容について報告がありました。MSECの参加者は減少の傾向にあるようでしたが、MEMSに関係する企業(デバイスメーカ、装置メーカ、センサ利用メーカなど)のExecutiveが中心となってビジネスに関する意見交換が活発に行われていたようです。また、今年の会議ではマシンラーニングがキーワードとして多かったようでした。
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写真4 今本氏からの報告の様子
 次は「国際マイクロマシンサミット2018報告」と題してMEMS協議会の三原孝士氏が報告しました(写真5)。2018年の第24回「国際マイクロマシンサミット」は5月14日(月)から16日(水)までアルゼンチンのブエノスアイレスで開催されました。農業や畜産大国のアルゼンチンらしくテーマは”Agro-food & Environment. Other related applications and results from new and highly relevant R&D actions”でした。今回のオーガナイザは、アルゼンチンArgentinean Nanotechnology FoundationのDaniel O. Lupi所長でした。今回は立地的な理由もあって参加者が少なく、13の地域から31名のデリゲイトが参加されました。日本からは今年度から団長が東京大学の下山勲教授から伊藤寿浩教授に変更になり、後マイクロマシンセンターの国際交流担当として三原と合わせて2名が出席しました。一日目は各国の現状を報告するカントリーレビューで、各国の産業&技術政策状況、特に農業や畜産におけるマイクロシステムやセンサに関する話題提供があり、日本からも現在進行中のMEMSやIoTに関する国家プロジェクトの紹介と共に、今回のMMサミットのテーマにマッチした養鶏や畜産でのセンサIoTを使ったセンサシステムの研究状況を、伊藤団長から話題提供をされました。二日目は、個別話題の講演会で、16件の発表と農業や畜産におけるセンサやIoTの取り組みを議論するラウンドテーブルがありました。日本からの発表は昨年に引き続き国際標準化の重要性と各国の参加を呼び掛ける内容でした。2019年のサミットは中国の西安で5月6日から5月10日に開催されます。
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写真5 三原氏からの報告の様子
 続いて「MEMS関連の国際会議報告-国際会議 MEMS 2019 報告」とのタイトルでMNOICの野田大二氏から2019年1月28日から31日の4日間、韓国ソウルで開催されましたMEMS2019の報告がありました(写真6)。MEMS2019の議長は韓国KAISTのJun-Bo Yoon教授と日本の東京大学竹内昌治教授で、(一財)マイクロマシンセンターもブロンズスポンサーとして支援を行いました。MEMS 2019では投稿論文数677件、採択論文数281件、採択率は41%との紹介があり、その採択論文の内訳は、口頭発表が76件、ポスター発表が205件となっていました。この他にオープンポスターとして61件が選ばれていました。採択論文著者の所属国別件数順位は、1位中国、2位米国、3位日本、4位韓国、5位台湾、以下スエーデン、ドイツ、フランスとなっており、アジアでの開催のためか、全体の約7割がアジアからの発表で占められていました。投稿論文のカテゴリとしてはバイオ、医療関連への投稿が増えてきているようでした。次回はカナダのバンクーバーにて2020年1月に開催予定です。
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写真6 野田氏からの報告の様子
 最後にMEMS協議会・標準部の大中道崇浩から「MEMS国際会議報告(APCOT2018)とMEMS国際標準化に関する活動状況報告」と題して報告がありました(写真7)。先ずは2018年 6月24日~27日 香港・香港科技大学で開催されました隔年開催の Transducer 技術に関する国際会議であるAsia-Pacific Conference of Transducers and Micro-Nano Technology(APCOT2018)の報告がありました。マイクロマシンセンターでは、「国内外技術動向調査」という取り組みとして、MEMS分野の著名な国際会議等をターゲットにした定点観測的な調査を例年行っており、本国際会議はその調査の対象学会です。国内外技術動向調査は、有識者から成る委員によって分析を行い例年報告書として発行しますが、今回は事務局として学会に参加し、今後の調査報告書の作成により具体的・現実的な側面で支援可能と思います。また、合わせて「MEMS国際標準化に関する活動状況」の報告が同じく大中道崇浩からありました。MEMS国際標準化はIEC(国際電気標準会議)で進められており、日本はMEMS分野を担当する分科委員会SC47Fの幹事国として主導的に推進しています。IECの全体会議は毎年開催され、2018年は10月15日~19日に韓国の釜山で開催されました。また、アドホック会議は2018年6月6日~8日にアメリカ・ハワイのホノルルで開催され、現在審議中の規格案について主査から報告の後、意見交換が実施されました。
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写真7 大中道氏からの報告の様子
  MEMS協議会の会員サービスとして始めた本海外調査報告会も7回を数えるほど、長期間継続しています。本会へのご参加はリピータが多いことも特徴で、会員交流の側面も有しています。海外の状況はインターネット等で公開されているとは言っても、中々生の情報や、専門化の印象&感想を聞ける機会は少ないのが現実です。今回もSPPテクノロジーの神永様に貴重なコメント(写真8)や、報告会の後に行った会員交流会(写真9)でIoTの最新状況や日本の課題を議論することが出来ました。最後のこの場を借りまして、今後のMEMS協議会への積極的なご参加を引き続きお願いしたいと思います。
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写真8 神永氏のコメントの様子
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写真9 意見交換会の様子
(MEMS協議会 国際交流担当 武田 宗久)

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2019年2月21日 (木)

【2019年2月の経済報告】 

本項は、マイクロマシン/MEMS分野を取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。

                             

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今回は20192月の経済報告をお届けします。

業務の参考として頂ければ幸いです。  

 内容は、以下のPDFをご参照下さい。

 「2019.02.pdf」をダウンロード

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2019年2月13日 (水)

第37回マイクロナノ先端技術交流会開催報告

 平成31年2月12日(火)の午後、マイクロマシンセンター新テクノサロンで第37回マイクロナノ先端技術交流会を開催しました。

 今回の先端技術交流会は「IoT社会に向けた、薄型・低コストのセンサ、および無線給電技術の最前線」をテーマとして、産業技術総合研究所人間拡張研究センター副研究センター長、兼フレキシブルエレクトロニクス研究センター副研究センター長の牛島洋史先生からは「Human Augmentationを目指した、フレキシブルデバイスの製造技術とそのビジネス展開」と題して、そして、東京大学 大学院 情報理工系研究科 准教授、兼ERATO川原万有情報網プロジェクト 研究統括の川原圭博先生からは「ヒューマンファクターを考慮したワイヤレス給電とスマートセンシング」と題してご講演をいただきました。


講演の様子

 最初の牛島先生からは、フレキシブルエレクトロニクスの今後の期待についてお話され、折りたためるスマートフォンの実用化も近い将来あるように感じました。そして、その重要な技術として、各種印刷法の特徴の紹介と併せて、高精細、線幅500nmの最新の印刷方法をご紹介いただきました。

 フレキシブルデバイスを用いたアプリケーションとして、床に貼り付けることによる人の行動計測やベッドに貼り付けて床擦れを検知するシステムなど人の動きをみるシステムを紹介いただきました。また、カーボンナノチューブを用いた薄型大面積フレキシブルの熱電変換デバイスによって、ウェアラブルセンサなどの薄型IoTセンサ端末用の電源の紹介をいただきました。

 また、ウェアラブルデバイスの歴史を紐解き、従来の薄く・軽く装着し易いデバイスから、身に着けることで体温、脈拍等の着用者の情報を取得するデバイスへと進化してきており、今後は例えば、運動による発熱や発汗などを検知し、必要な部位を必要な量だけ加温・冷却・加圧・除圧していくといった、センシングデータに基づきデバイスをアクティブに制御するようになると予測されていました。 


産業技術総合研究所 牛島先生
       
 次に、東京大学の川原先生から、川原先生が研究統括をされているERATO川原万有情報網プロジェクトについて紹介いただきました。ここでは、「まるで空気や水が私たちを生かしてくれているように、知的なデジタルデバイスがどこまでも自然な存在として、私たちの生活に寄り添い、欠かせないモノになっている世界」に向けて、普段の身の回りの環境に溶け込むようなデバイスに関する技術やその応用研究に数多くのテーマを取り組まれています。
今回は、自立型IoT端末のエネルギーの一方法である無線給電を中心にご講演いただきました。その中で、先月(1月)にプレスリリースした切り取れるワイヤレス充電シートについて紹介いただきました。(https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP499279_X00C19A1000000/)  コンセントに繋がっているタイルは1枚だけで、タイル同士を動的に無線でエネルギーを送りあえるというものであり、普段は電磁波は出ていないけれど、負荷となるデバイスが置かれるとその位置を自動的に検出してパスができ充電できる様子を動画で説明していただきました。また、部屋の中でどこでも無線給電できるモデルも紹介いただき、3次元空間に置かれたIoT端末への無線給電も近い将来実用化できそうな感じを受けました。


東京大学 川原先生
           
 また、講演会後の懇親会では、ご講演いただいた先生方を囲んで、Human Factor応用技術やHuman Augmentationの話題を中心に遅くまで意見交換に盛り上がっていました。  
 


意見交換会の様子
      
(産学交流担当 今本 浩史)

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2019年2月 1日 (金)

国際会議 MEMS 2019 参加報告

 2019年1月28日から31日の4日間、韓国のソウルにて開催されましたMEMS関連の主要国際会議であるMEMS 2019に参加しました。(一財)マイクロマシンセンターもブロンズスポンサーとして支援を行いました。会場はソウル江南区にある韓国最大級のコンベンションセンター「Coex」にて開催されました(写真1、写真2)。地下1階はCoex Mallとなっており、ショッピングモール内にはシネマコンプレックスや水族館を備えた一大スポットになっていました。

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       写真1 会場外観(韓国・ソウル,Coex)

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           写真2 講演会場の様子

 近年のMEMS国際会議は毎回700名を超える参加者となっています。今回のMEMS 2019では投稿論文数677件、採択論文数281件、採択率は41%との紹介があり、その採択論文の内訳は、口頭発表が76件、ポスター発表が205件となっていました。この他にオープンポスターとして61件が選ばれていました。採択論文著者の所属国別件数順位は、1位中国、2位米国、3位日本、4位韓国、5位台湾、以下スエーデン、ドイツ、フランスとなっており、アジアでの開催のためか、全体の約7割がアジアからの発表で占められていました。投稿論文のカテゴリ別件数割合は表1に示す通りでした。この表からもバイオ、医療関連への投稿が増えてきていることがわかります。

          表1 投稿論文のカテゴリ別件数割合

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 プレナリー招待講演は1日1件の計4件あり、講演者とそのタイトルは以下の通りです。著名な研究者によるいずれの講演も大変興味深い内容でした。

・Prof. Kevin Kit Parker, Harvard University, USA

 Cardiomyocytes as high-power building blocks for bio-hybrid machines

・Prof. Stephanie P. Lacour, EPFL, SWITZERLAND

 Soft and wearable transducers: opportunities and challenges for daily use

・Prof. Isao Shimoyama, The University of Tokyo, JAPAN

 MEMS Sensors for Robots

・Dr. Chaedeok Lee, LG Electronics, KOREA

 SENSOR AS A SOLUTION: RECENT PROGRESS IN INTELLIGENT SENSORS DEVELOPMENT

 3日目となる1月30日の夜はバンケットが開催されました。会場はHan Riverにある「Floating Island」(写真3)で行われ、盛大な会となりました(写真4)。

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              写真3 バンケット会場

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            写真4 バンケット会場内の様子

 MEMS分野は材料、デバイス構造からその特性評価まで多岐にわたる技術領域を網羅しており、近年ではバイオ、医療、生体情報のセンシング、流体反応などへの広がりも多く見られており、こうした最新の論文発表により活発な議論がなされ、大変有意義な会議でした。また、学生のアワードではポスターと口頭の両方の発表があり、こうした講演の機会は若い研究者の励みとなり、若手研究者がどんどん活躍していくことを期待したいと思います。

 このMEMSの国際会議は1987年にアメリカで初めて開催され、1991年に日本で開催されて以降、アジア、ヨーロッパ、北米の順で毎年開催されています。次回はカナダのバンクーバーにて2020年1月に開催予定です。

                               (MNOIC 野田大二)

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