IEEE Sensors 2016 参加報告(2)
今年のIEEE Sensorsは、米国フロリダ州オーランドで10月30日〜11月2日に開催され、以下のようなセンサ各分野の最新の成果が発表されました。
•センサアプリケーション
•センサネットワーク
•センサ/アクチュエータシステム
•機械的および物理的センサ
•光学センサ
•化学およびガスセンサ
•現象、モデリング、評価
会場は、オーランドの南部に位置するCaribe Royale Hotelのコンベンションセンターにて開催され、42カ国からの参加がありました。
図1 学会会場
会議は、国防総省先進研究プロジェクト庁(DARPA)のトロイ・オルソン博士からのプレナリーで始まり、博士は既存のワイヤレスセンサシステムの限界を指摘していました。また、ワイヤレスセンサの寿命を数年に延長すると期待される新しいアプローチとコンポーネント技術を実証していました。
プレナリーの後、様々なパラレルセッションとポスターセッションが行われました。バイオメディカルアプリケーション用のウェアラブルセンサへの強い関心がみられました。 2件目のプレナリーでは、シンガポール国立大学のChwee Teck Lim教授による、さまざまな身体の動きを監視し、リハビリテーションプロセスに応用するための柔軟で着用可能な液体ベースの抵抗性マイクロ流体センサについて講演が行われました。Twente大学のPaul Havinga教授は、センサネットワークとリアルタイム動物追跡によって、密猟者から動物を守る方法についての講演を行っていました。追跡センサは人間または動物に限らず、ロボットのためのさまざまな例も示されました。最も革新的だった講演の1つが、グラスゴー大学のRavinder Dahiya教授のヒューマノイドロボットと一体化した薄膜のフレキシブル電子皮膚についての講演でした。このような電子皮膚は、薄膜圧力センサのアレイから構成され、周囲の環境とロボットをより良く統合することを今後可能にしていくと予想されます。
最終日はRIMSプロジェクトで開発された、SHMのためのフレキシブルセンサーアレイに関連する成果の発表を行いました。著者のダニエルは、印刷ひずみセンサアレイの研究開発成果をポスターセッションで発表し、センサネットワークセッションでは、山下研究員が極薄PZT/Si圧電ひずみセンサアレイについての招待講演を行いました。PENフレキシブル回路基板への極薄PZT/Siの転写、配線プロセスについて解説し、高速道路橋でのリアルタイム測定のデモンストレーションも行いました。
来年は英国のグラスゴーで、再来年はインドのニューデリーで開催される予定です。
図2 印刷ひずみセンサアレイのポスター発表(ダニエル発表)
図3 山下研究員による招待講演
(技術研究組合NMEMS技術研究機構 Daniel Zymelka)
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