« 研究開発プロジェクト(MEH、IRiS)の活動報告 | トップページ | MEMS協議会推進委員会・メンバー交流会を開催しました。(2016年6月27日) »

2016年7月 1日 (金)

MNOIC実習講座のご案内

2016MNOIC実習講座「インフラおよび産業機器モニタに利用可能な、MEMSセンサの回路・システム実習」
 
主催:一般財団法人マイクロマシンセンター MNOIC事業
日時:2016年 8月 25日(木)13:30から26日(金)16:30まで
場所:産業技術総合研究所つくば東事業所 4G棟(NMEMSイノベーション棟)会議室

 一般財団法人マイクロマシンセンター・MEMS協議会は、TIAの掲げるオープンイノベーションの一つ、MEMS・マイクロナノ領域における産業推進の一環として国立研究開発法人・産業技術総合研究所・集積マイクロシステム研究センターの研究施設を用いた研究支援を行うMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)事業を実施しています。また、これらの研究施設を使ったMNOIC実習セミナーをTIAサマーセミナーの一環として夏季に実施し、好評を頂いています。特に最近のIoT(Internet of Things)の大きな流れを受けて、センサとマイコン、無線が一体化したセンサ端末モジュールと、その利用方法に関する注目が一気に広がっています。このようなセンサ端末は、センサ製造販売企業や、半導体各社が既に製品化していますが、センサは個別課題を解決するために多様性が重視され、既存モジュールを置くだけでは有効に利用できない場面が多々あります。そのためには利用者が、センサ+マイコン+無線のモジュールの特徴、動作原理やその構成をよく理解する必要がありますが、高度な専門技術が必要であって、簡単ではありません。今回はこのような課題に少しでも貢献するために、世界標準のセンサ実験端末であるArduinoを用いて、温度、光量を計測して、マイコンで処理し、LEDの点灯、LEDの光量制御、パソコンでの制御やパソコンの表示装置への出力、液晶表示装置(LCD)への表示と言う最も基本的な動作の実習を行います。実習にはマイコンボード、ブレッドボード、センサの実装や配線、実際のC言語を使ったプログラミングを行います(C言語の知識は特に必要ありません)。また、これらの実習で得たスキルを用いて、受講者ご自身にMEMS加速度センサを用いて配線、プログラムを作成し、3軸の振動状態をパソコンに表示する振動モニタシステムを構成して頂きます。更に、この振動状態をLEDにその強弱で表示、LCDに数値で表示、更に光量センサと連動して、暗い時だけ信号が出る等のプログラミングにも挑戦していただきます。この機会に是非、IoTの実際を体験していただければと思います。
 
【本実習講座の特徴】
 実習講座の構成としては、教材は、Arduinoマイコンボード、ブレッドボード、MEMS加速度センサを含むセンサ一式、LCDやLEDの表示デバイス一式、教材ドキュメント、教材として使うソフトウェア例を含むCDROMとなります。また実習構成としては、第一日目は学習プログラムに従って各自が機能を確認すること、また第二日目は、初日に学習したことの理解を深めるために、MEMS加速度センサの回路およびシステムの配線とプログラミングを行って頂き、この開発環境の中でセンサを使いこなせるようにして頂きます。教材として準備されたプログラムを修正して使うことにより、僅か2日間で高度なMEMSセンサが使いこなせるレベルに達する有意義な実習となっています。更に、教材は実習時に購入頂きますので、作成した教材を持ち帰ることが出来て、更なるスキルアップが可能です。
 
【教材に関する説明】
(1) Arduinoマイコンボード (Arduino Uno Rev3)
通常のマイコンは、その開発環境を(多くは)有料で開発ソフトとインタフェースボードキットを購入し、また難解なマイコンのマニュアルや、C言語で書かれた制御プログラムのマクロを学習して多くのスキルを身に付ける必要があります。しかしArduinoはマイコンボードに直ぐに使えるインタフェース、特に開発に使うパソコンとのシリアル通信ボードを供え、マイコンへのデータ入力や、出力の表示を行うことで、LCD等の追加表示デバイスを追加することなし、プログラムのデバッグが行え、かつプログラムが完成すると、センサ端末として直ぐに使えることです。また難解なプログラム開発も、準備された教材プログラムの一部を修正するのみで独自仕様に構成することができ、マイコンの利用障壁を大幅に下げることが可能です。このため、新規なセンサを短時間で有用なセンサ端末に仕上げることが可能になります。
 主な仕様
・搭載マイコン:ATmega328(
・マイコン動作電圧:5V
・ボード入力電圧:7-12V
・デジタルI/Oピン:x 14
・PWM出力可能ピン:x 6
・アナログ入力ピン:x 6
・フラッシュメモリ:32キロバイト
・SRAM:2キロバイト
・EEPROM:1キロバイト
・クロック周波数:16MHz

  図1 今回実習に使うArduinoマイコンボード
 
(2)ブレッドボード BB-801
 はんだごてを使わずに電子工作ができる万能ボードです。 部品の組み換えが、部品や配線の抜き差しですぐにできます。 簡単な電子回路の製作や、センサ回路の動作テスト等に最適です。
 
・穴数:400
・サイズ:82X53X8mm
・電源ライン(赤・青):2系統
  
  図2 今回実習に使うセンサ端末ブレッドボードと組み立て例
 
(3) MEMS加速度センサ
 3軸加速度センサモジュール KXSC7-2050
 Kionix社のチップ型3軸加速度センサである、KXSC7-2050をDIP基板に半田付けして取り扱いを容易にしたものです。本体の共振周波数はZ軸で2kHz、他は4kHzですが、このモジュールは基板上にローパスフィルタ用コンデンサを装備し出力周波数帯域を50Hzにしています。また660mV/Gの高い感度と、ノイズスペクトルが100uG/Sqr(Hz)と大きなダイナミックレンジを持っています。
 【主な仕様】
・レンジ:±2G
・感度:660mV/G
・オフセット:1.65V
・標準動作電圧:3.3V
  
  図3 MEMS加速度センサ
 
【実習プログラム】
2016年 8月25日(木)
13:30  開講の挨拶
13:40  オリエンテーション 実施担当 MMC 三原
14:00 Arduino とは? Van Techno 萬代氏
15:00 Arduino インストールからプログラム開始 萬代氏
16:30  各種センサ、LCD等のプログラミング実習 萬代氏
17:30  終了
18:00 交流会
 
2016年 8月26日(金)
9:00 MEMS加速度センサ実習 以下担当 三原
9:30 受講者各自による回路配線、プログラミング
(加速度センサのパソコン出力)
12:00 昼食休憩
13:00 MEMS加速度センサのLCD出力
15:00 MEMS加速度センサと光量センサの連動、
LED光量変更
16:00 反省会
16:30 閉講
 
【費用】研究支援料および資料代(ホテル代、昼食代は含みません)
l 一般(企業等) 30,000円(教材費、消費税込)
l アカデミア(大学、公的研究機関) 15,000円(教材費、消費税込)
l 学生(社会人学生を含む)無料 ただし教材費として 7,000円(消費税込)
 
【支払方法】
お申込みの確認後、受付メールをお送りします。お申し込みのご住所に請求書と受講票をご郵送しますので、当日は、受講票をご持参ください。お振込みは9月30日(金)までにお願いいたします。また、お振込み期限を過ぎる場合には、お振込み予定日をメールまたはFAXにてお知らせください。尚、MNOICの年間利用コースの利用法人は1法人につき1名が無料となります。またMEMS協議会会員はアカデミア料金でご参加可能です。
 
【申込方法、および申込み先】以下を記入の上、メールにてお申し込みください。
********************************
l 郵便番号:
l ご住所:
l 法人名:
l ご所属:
l ご氏名:
l 連絡先(電話):
l メールアドレス:
l 請求書の宛先・宛名(上記と異なる場合):
l 参加費区分(ご選択ください):①一般・学生 ②MNOIC年間利用コース ③ MEMS協議会
l その他、ご連絡内容:
********************************
 
申込先:
 〒101-0026 東京都千代田区神田佐久間河岸67 MBR99ビル 6F
 TEL:03-5835-1870 FAX:03-5835-1873
 email:mnoic @mmc.or.jp
 一般財団法人 マイクロマシンセンター(MMC) MNOIC研究企画部 宛
申込み期限 8月5日
<その他> 宿泊場所等は各自でご予約ください。
 
【最小実施人数】
・3名
 恐れ入りますが、申込者が2名以下の場合は実施を延期、或いは中止する場合がありますのでご容赦ください。また実習形式のため、先着順に10名に達した時点で締切とさせて頂きます。
 
【備考】:
1) 実習対象者
① IoT分野で研究開発している最先端研究者、エンジニア
② IoTの企画担当者、管理者
③ IoTを将来専門としたい学生
④ IoTを応用する企業のエンジニア、企画担当者、管理者
2) 実習によって得られるスキル、知識
① IoTを構成する部品を手に触って配線することが出来る
② C言語を使った最低限のプログラムが出来る。
③ 温度センサ、光量センサ、加速後センサを扱うことが出来る。
④ LED、LCDの出力デバイスを扱うことができる。
⑤ センサシステムの構成を知り、扱うことが出来る。
 
   <MEMS協議会 渡辺秀明、三原孝士>

|

« 研究開発プロジェクト(MEH、IRiS)の活動報告 | トップページ | MEMS協議会推進委員会・メンバー交流会を開催しました。(2016年6月27日) »

MNOIC/TIA」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 研究開発プロジェクト(MEH、IRiS)の活動報告 | トップページ | MEMS協議会推進委員会・メンバー交流会を開催しました。(2016年6月27日) »