MEMS標準化の現状と最近の動き
MEMS分野の国際標準化は国際電気標準会議(IEC)の分科委員会SC47Fで審議が行われています。この委員会は日本が幹事国を務めており、マイクロマシンセンターは国内審議団体を務め、円滑な審議を進めるためのさまざまな活動を行っています。2015年7月末現在、IEC/SC47F全体では発行済み国際規格は計22件で、日本提案が9件、韓国提案が13件という内訳です。現在審議中日本提案の規格案は「マイクロマシン及びMEMSに関するMEMS用語(改正提案)」、「MEMS形状計測法」、「MEMSエレクトレット振動発電デバイス」及び「MEMS圧電薄膜の特性測定方法」の計4件です。
MEMS関連の国際標準化会議は毎年2回開催され、今年は6月にSC47Fアドホック会議がシンガポールで開催され、10月にTC47本会議がベラルーシ・ミンスクで開催されます。
6月のシンガポールの会議では、先日すでにご報告の通り、日本提案の各案件は規格発行に向けて順調に審議段階を進めている状況です。
このほか、将来の規格提案をめざして屈曲性を備えた薄膜MEMSデバイスの曲げにともなう信頼性評価試験方法や振動発電デバイスの特性測定方法に関する国際標準開発を進めており、今後道路や建築物などの社会インフラの状態モニタリングに適用するMEMSデバイスの性能評価への貢献をめざしています。
今後ともIEC/SC47Fの幹事国としてリーダーシップを発揮しつつMEMS関連の国際標準化会議における審議及び参加各国との意見交換を通じて規格開発を進めるとともに、国内関係者との意思疎通を通じて市場の活性化に寄与してまいります。(調査研究・標準部 出井敏夫)
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