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2015年7月

2015年7月31日 (金)

ベトナムより調査団が来訪、MEMSに関する情報交換会を開催(7月23日)

MEMS協議会では、MEMSビジネス内外交流事業の一貫として国際交流事業を行っており、海外のMEMS関連研究機関との交流も活動の大きな柱になっています。今回、ベトナムより調査団が2016年7月23日に一般財団法人マイクロマシンセンター(秋葉原)を来訪、MEMSに関する情報交換会を開催しました。以下、その時の内容をご報告致します。
 今回来訪されたベトナム調査団は、ホーチミン市、Department of Science and TechnologyのNguyen Viet Dung所長、ベトナム国立大学のICDRECのNao Duc Hoang所長とNgo Vo Ke Thanh副所長、サイゴンハイテクセンターのTruong Huu Ly研究員です。今回は、産業技術総合研究所への訪問が来日の主な目的でした。また産総研・主席コーディネータの前田様にコーディネートして頂きました。
 当日は 双方の活動紹介を行って意見交換会を行いました。ベトナム調査団の方々は、今後益々発展するIOT社会におけるセンサーやMEMSの動向に強い興味を示されました。
MEMS協議会・国際交流事業では今後もこのようなビジネス交流を積極的に行う予定です。(MEMS協議会国際交流担当 三原 孝士)

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 写真1 意見交換会の様子

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 写真2 ベトナム訪問団の皆様

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 写真3 集合写真

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2015年7月24日 (金)

ET-NDT6海外出張報告

ET-NDT6:
(概要)
 ET-NDTは4年に一度開催される、非破壊検査に関する国際会議である。今回はベルギー・ブリュッセルのVrije Universiteit Brusselにて5/27~29の3日間にわたって開催された。6回目を迎える今回は、欧州を中心に100名強の参加があり、パラレルセッションで多数の講演が行われた。本会議に参加し、AE(Acoustic Emission)技術をはじめとする非破壊検査技術の最新動向について情報収集を行った。

1_4写真 1 左:ブリュッセル市街の様子、右:ET-NDT6会場(Vrije Universiteit Brussel)

 講演のトピックとしては、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの軽量高強度の複合材料を対象とするものが多く、注目度の高さが伺えた。今回は橋梁自体を対象としたモニタリングに関する発表はあまりなかったが、構造物の劣化等を検知するための測定手段としてAEを用いているものはある程度見られた。いくつかの発表では、橋梁以外の分野を対象としてではあるが、AEデータの分析手法が提案されており、今後のAE測定の参考になった。

2_4 写真 2 ET-NDT6会場の様子

(主な発表)
以下に聴講した発表の中からいくつかを紹介する。
1."A condition monitoring methodology for tidal turbines combining acoustic emission and vibration analysis", J. Luis 他, Brunel Univ. , UK
潮力発電設備で、比較的故障率の高い箇所であるギアボックスの損傷を早期に検知するためにAEセンサを用いた。一般的な振動解析のみでは、低速で回転するギアの故障に対して目立った予兆を検知できないため、AEモニタリングによる早期検知を試みた。AE波形のRMS値やInformation Entropyといったパラメータの変化からギアの欠けなどの検知が可能とのことであった。発電設備への応用例として興味深い。また、橋梁のモニタリングでは信号の挙動は異なるとは考えられるが、常時ノイズが生じている中から信号を抽出する考え方の一つとして参考になった。

2."The novel potential for embedded strain measurements offered by microstructured optical fiber Bragg gratings", T. Geernaert 他, Vrije Universiteit Brussel, Belgium
 歪計測のためのFBG(Fiber Bragg Grating)センサとして、バタフライ型のホーリーファイバ(コアの周りに蝶型に穴が並んだもの。)を用いた。ファイバの異方性のためにグレーティングでの反射波長が2つでき、波長シフトと波長間隔から歪の種類を区別できる。90度回転させたファイバを並べることで3次元の歪センサとなる。実験例では接着継手部分にファイバを仕込むことでせん断歪を測定し、劣化の早期検知が可能との提案があった。ただし、会場から接着部の劣化検知であればAEで可能とのコメントがあった。本手法は技術的に興味深いが、実際のセンサ製造や設置が難しいと思われ、AEセンシングの優位性を認識した。

3."Evaluation of Deteriorated RC Deck with Ultrasonics Through the Anchors Used for Steel Plate Bonding", N.Ogura 他, CORE Institute of Technology Corporation, Japan
 コンクリート床版の下面に鋼板を接着して補強した橋梁の非破壊検査手法についての提案であった。下面が鋼板で覆われているため、床版の変状が見えず、打音検査をしても床版自体の損傷が分からない。そこで、鋼板を固定しているアンカーをたたいて発生する弾性波を別のアンカーからAEセンサにより検出した。弾性波は鋼板のみでなくコンクリートも経由して伝わるため、コンクリート経由の波の速度低下を検出することで、床版の損傷度合を推定した。本形態の床版における弾性波の挙動に関する知見として、パッシブなAEモニタリングにおいても活用できると思われる。

アムステルダム現地調査:
 ET-NDT6の開催に先立って、隣国であるオランダのアムステルダムにて現地の橋梁の調査を行った。アムステルダムには多数の運河が流れており、非常に多くの橋梁が設置されている。
運河にかかる橋梁としては、コンクリート床版の橋梁が多く見られ、トラム等による交通荷重の増加に対応して鋼製桁で補強されているものが多かった。
水上の環境で築数十年経つため、一部には表面に石灰の析出や錆が見られる橋梁もあったが、構造的に問題のある症状ではないと見られ、床版の状態は概ね良好で、しっかりしたメンテナンスが実施されている(写真3、4)。桁が低く、水路の交通が発達しているため、点検自体の手間やコストは小さいと考えられるが、モニタリングを導入することで、目視や打音といった簡単な検査に勝る劣化検知性能を低コストで提供できるのであれば、こういった箇所へのモニタリング適用の機会も考えられる。

3_3写真 3 左:コンクリート床版橋の外観、右:同橋の床版

4_3写真 4 各種コンクリート床版の様子

 また、築80年を超えるMagere Brug(マヘレの跳ね橋;写真5)を訪れた。この橋は木造で、50年ほど前に大規模な修繕が行われたそうであるが、現在でも美しい外観を保っていた。両開きの小さい跳ね橋で、重量制限されており、交通の負荷はそう大きくないと思われるが、現在でも頻繁に開閉され現役で活躍しているのは、構造や機構に対する適切なメンテナンスの成果であると推測される。ただ、木の杭を基礎としているものが多いアムステルダムの住宅は、杭の腐食により傾いてきているものが多くあるとのことで、Magere Brugにおいても同様に、水につかっている見えない部分などは腐食が進んでいる可能性はある。木造の基礎に対する早期劣化検知が可能な技術があれば、アムステルダムの住宅、橋双方に対して有効そうである。

5_3 写真 5 左:Magere Brug外観、右:橋入口(重量制限あり)

(株式会社 東芝 高峯英文)

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2015年7月14日 (火)

第30回マイクロナノ先端技術交流会のご案内

(財)マイクロマシンセンターでは、平成27年7月28日(火)、当センター会議室「新テクノサロン」にて「第30回マイクロナノ先端技術交流会」を開催致します。

今回は、MEMS等マイクロデバイスの構造信頼性保証に重要な要素となる強度特性・疲労寿命評価について研究されている名古屋工業大学大学院 神谷教授に、また、MEMS製品の低価格化に寄与するメッキによる金属厚膜等の高速・高品質成膜を研究されている関東学院大学 盧准教授から、電子材料への表面処理技術によりIoTの構築に貢献できるテクノロジーに関して、それぞれ最先端の研究開発についてご講演頂きます。

皆様からの参加お申込をお待ちしております。
 ⇒ http://mmc.la.coocan.jp/business/kouryuukai/kouryu-annai/30_annai.html

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第30回マイクロナノ先端技術交流会
「材料技術・表面処理によるMEMS低価格化を目指して」
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開催日時: 平成27年7月28日(火) 15:00~17:05  懇親会 ~ 18:30
開催場所:  一般財団法人 マイクロマシンセンター・新テクノサロン
      (地図: http://www.mmc.or.jp/gaiyou/map/
プログラム
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15:00~15:05 主催者挨拶
     (財)マイクロマシンセンター 専務理事 青柳 桂一
15:05~16:05
     「MEMS構造材料としてのシリコンを中心とした
      マイクロシステムの破壊リスク・
      長期信頼性の評価に関する新しい展望」
        名古屋工業大学 大学院 教授 神谷 庄司
16:05~17:05
     「IoTを支える電子材料と表面処理技術」
        関東学院大学 准教授 盧 柱亨
17:10~18:30
- 講師の先生を囲む交流会 (立食形式)-
(会場:(財)マイクロマシンセンター本部 会議室 同ビル6階)
 (プログラムがやむを得ず変更になる場合がございますのでご了承下さい。)

参 加 費:
  * MEMS協議会メンバー ----- 1人 2,000円
    (正メンバー、アソシエートメンバー、MEMSフェロー)
  * 一 般 --------------------- 1人 5,000円
参加申込: http://www.mmc.or.jp/cgi/form/sentan_30/

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問合せ先: Tel 03-5835-1870
(財)マイクロマシンセンター 松本・酒向

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GSNプロジェクトの成果普及に向けて

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と技術研究組合NMEMS技術研究機構との共同研究開発事業「グリーンセンサネットワークシステム技術開発プロジェクト」(GSNプロジェクト)が平成27年3月に終了し、その成果として41件の発明が特許出願されました。

 これらのGSN特許は、センサ端末、無線、センサネットワークシステムなどのグリーンセンサネットワークシステムを構築する際の共通基盤となる領域を“プラットホーム特許”と位置付け、国立研究開発法人産業技術総合研究所と一般財団法人マイクロマシンセンターで出願・権利化を行い、また、自立電源、グリーンMEMSセンサ、システム利用・低消費電力化アプリケーションなどの領域については各テーマを担当したプロジェクト参加企業・大学で出願・権利化を行いました。
 


 GSN特許の成果普及については、GSNプロジェクト参加者の合意のもとに「GSNプロジェクトの特許の利用(実施許諾)の指針」をとりまとめ、GSNプロジェクトの特許権の普及に向けて技術研究組合NMEMS技術研究機構のホームページによるGSNプロジェクトの成果である特許権の情報提供及び特許権の利用を希望する第三者からの問合せへの窓口構築を行う予定です。
 また、“プラットホーム特許”に含まれる特許技術は、センサネットワークの監視対象エリア内を一体的に監視するのではなく、監視対象エリア内のセンサの位置の違いに応じた詳細な環境変化を監視することができる技術であり、いろいろなアプリケーションにも対応できる技術です。“プラットホーム特許”として出願したもののうち、現在までに次のものが特許登録になっています。
  特許第5593486号 センサネットワークシステム
   (権利者:産業技術総合研究所、マイクロマシンセンター)
  特許第5641381号 センサ端末
   (権利者:マイクロマシンセンター)
  特許第5754750号 無線センサ端末
   (権利者:産業技術総合研究所、マイクロマシンセンター)
  
 マイクロマシンセンターでは、“プラットホーム特許”について、国立研究開発法人産業技術総合研究所と連携して、「GSNプロジェクトの特許の利用(実施許諾)の指針」からさらに実施料を大幅に低減するなどの内容を盛り込んだ「プラットホーム特許の利用(実施許諾)の指針」をとりまとめました。さらに、マイクロマシンセンターのMEMS協議会の下にMEMS関連企業を主要メンバーとする「スマートセンシングネットワーク研究会」を発足させ、プラットホーム特許の普及促進を図っていきます。
 なお、“プラットホーム特許”の内容及び「プラットホーム特許の利用(実施許諾)の指針」については、技術研究組合NMEMS技術研究機構のホームページで公開していく予定です。


   <成果普及部 阿出川俊一>

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2015年7月13日 (月)

【平成27年7月の経済報告】 

 本項は、マイクロマシン/MEMS分野を取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。

 盛夏、平成27年7月の経済報告をお届けします。業務の参考として頂ければ幸いです。  

 内容は、以下のPDFをご参照下さい。
   「2015.7.pdf」をダウンロード


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MNOIC実習講座「大口径最先端光学式評価装置を用いた圧電体薄膜の評価」開催のご案内

            ◆MNOIC実習講座◆
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  「大口径最先端光学式評価装置を用いた圧電体薄膜の評価」
    【TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2015】
                開催のご案内
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主催:一般財団法人マイクロマシンセンター
後援:国立研究開発法人産業技術総合研究所 集積マイクロシステム研究センター
後援:つくばイノベーションアリーナナノテクノロジー拠点 運営最高会議

【概要】
 一般財団法人マイクロマシンセンター・MEMS協議会では、MEMS・マイクロナノ領域における産業推進の一環として国立研究開発法人・産業技術総合研究所・集積マイクロシステム研究センターの研究施設を用いた研究支援を行うMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)事業を実施しています。その中で特に人材育成には力をいれ、MNOICで利用可能な最先端装置を用いた実習形式の「MNOIC実習講座」を開催し、好評を得て参りました。今回はその第四弾として、「大口径最先端光学式評価装置を用いた圧電体薄膜の評価」を企画致しました。
 ご存知のように「インダストリー4.0」や「Industrial Internet」などの製造業の新たな方向を目指す動きが活発になるにつれ、センサ等の製造に用いられるMEMS技術の重要性はますます増していきます。MEMSの事業規模は世界で大きく成長しており、その成長は今後も続くと予想されています。そのMEMSの材料の中でも、優れた圧電特性を有する薄膜は機械的(Mechanical)作用と電気的(Electrical)作用を橋渡しする材料として、MEMSへの応用が盛んに研究されています。したがって、電気-機械変換を行う圧電性材料は,MEMSにとって非常に重要な機能材料です。
 しかし、薄膜形成の難しさからウェハの大口径化が進まず、低コスト化の障壁となっていました。また、大口径の薄膜試料の物性を知るためにインピーダンス測定をしようとした場合、従来の測定器(インピーダンスアナライザなど)単体の使用だけでは不充分で、光学式の評価装置が必須になりつつあります。本実習は圧電体薄膜の物性を理解して、最適なMEMSを設計する手法を短時間で習得するとともに、大口径最先端光学式評価装置を実際に使い、理解を深めていきます。
 尚、この実習講座はTIA人材育成活動の一環として、「TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2015」として実施します。このため学生の皆様は無料で参加できます。この機会に今回の実習講座を体験して頂き、更に多数の皆様にMNOICを利用して頂くことに期待しております。

*TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2015
http://tia-edu.jp/summer_fes2015/

【日程】
2015年8月27日(木曜)13時30分開始、28日(金曜)16:30終了予定

【場所】
〒305-8564 茨城県つくば市並木1-2-1
産業技術総合研究所 東事業所:集積マイクロシステム研究センター内NMEMSイノベーション棟
一般財団法人マイクロマシンセンター、MNOIC開発センター
http://mnoic.la.coocan.jp/access/index.html
(MNOIC開発センター@つくば:秋葉原ではありません)

【学習・実習内容】
 ◆センサ、MEMSの原理、、MEMSの産業概観
 ◆圧電MEMSの実用化例とトレンド
 ◆圧電体サンプルの作製、微細加工技術
 ◆圧電薄膜の評価方法
 ◆MEMSへの応用

【費用】研究支援料および資料代(ホテル代、昼食代は含みません)
 ■ 一般(企業等)   30,000円(消費税込)
 ■ アカデミア(大学、公的研究機関) 15,000円(消費税込)
 ■ 学生(社会人学生を含む)  無料

【支払方法】
 お申込みの確認後、受付メールをお送りします。お申し込みのご住所に受講票と請求書をご郵送しますので、当日は受講票をご持参ください。
 お振込みは9月30日(水)までにお願いいたします。また、お振込み期限を過ぎる場合にはお振込み予定日をメールまたはFAXにてお知らせください。
 尚、MNOICの年間利用コースの利用法人は1法人につき1名が無料となります。
 またMEMS協議会会員はアカデミア料金でご参加可能です。

【申込方法、および申込み先】以下を記入の上、メールにてお申し込みください。
****************************
・郵便番号:
・ご住所:
・法人名:
・ご所属:
・ご氏名:
・連絡先(電話):
・メールアドレス:
・請求書の宛先・宛名(上記と異なる場合):
・参加費区分(ご選択ください):
  □ 一般  □ 学生  □ MNOIC年間利用コース  □ MEMS協議会
・その他、ご連絡内容:
****************************
申込先:
〒101-0026 東京都千代田区神田佐久間河岸67 MBR99ビル 6F
TEL:03-5835-1870 FAX:03-5835-1873
email:h_watanabe@mmc.or.jp
一般財団法人 マイクロマシンセンター(MMC)
MEMS協議会事務局 MNOIC研究企画部
渡辺 秀明 宛

<その他> 宿泊場所等は各自でご予約ください。

【最小実施人数】
・3名
恐れ入りますが、申込者が2名以下の場合は実施を延期、或いは中止する場合がありますのでご容赦ください。また実習形式のため、先着順に10名に達した時点で締切とさせて頂きます。

【実習プログラム】
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2015年 8月27日(木曜)  1日目
13時30分集合(NMEMSイノベーション棟1F受付ロビー):
入構方法、集合場所等は参加者に別途ご案内致します。

1)13:40-13:45 開催の挨拶
2)13:45-14:10 オリエンテーションとMNOICの概要説明(担当 MMC渡辺 )
3)14:10-15:10 圧電体薄膜とMEMS応用概論(産総研 小林 健 氏 )
            休憩
4)15:20-16:20 圧電体薄膜評価装置の概要(ヤーマン株式会社 山崎 常生 氏 )
5)16:20-17:20 実習の説明(MMC 野田 大二 )
6)17:30-18:00 簡単な懇親会(参加者+関係者:ビールとおつまみ程度)
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2015年 8月28日(金曜)  2日目
1)9:00 集合(NMEMSイノベーション棟2F会議室)
2)9:00-10:45  測定用サンプル作製(エッチング&形状観察)(野田)
            休憩
3)11:00-12:00 圧電測定評価(アグザクトおよびマニュアルプローバー)(野田)
            昼食
4)13:00-15:00 圧電測定評価続き(野田)
            休憩
5)15:15-16:15 データ整理 (野田)
6)16:15-16:30 まとめと反省会(渡辺)
            解散
以上

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2015年7月 9日 (木)

MEMS協議会・メンバー交流会を開催しました。(2015年6月29日)

 一般財団法人マイクロマシンセンター、MEMS協議会はMEMSを中心とした我国の産業競争力の強化を目的に、MEMS関連企業の構成メンバーが中心となってアフィリエート関係にあるアカデミア、地域拠点や海外機関と連携しつつ、行政・関係機関への政策提言や産業交流を始め、産業活性化のための様々な活動を行っています。

 最近はトリリオンセンサ、IOT更にインダストリ4.0と言ったキーワードとともに、センサやMEMSに関する期待や話題が新聞やWebで大きく取り上げられており、製造業の競争力強化や、社会インフラ等のモニタリングデバイスとして注目を浴びています。

 このように上昇気流の環境下において、メンバーの交流の場として毎年開催されるMEMS協議会・メンバー交流会を6月29日に東京・秋葉原、テクノサロン(MMCの7F)にて開催しました。経済産業省・産業機械課、および新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からのご来賓を交えて、MEMS協議会への期待や課題に対する議論を交える場として開催しました。最初にMEMS協議会・唐木副会長による主催者挨拶があり、MEMS協議会が産学のハブになっていること、モニタリングデバイスとしてのMEMSの重要性、MNOICの積極的な取り組みに対するコメントがありました。
 来賓のNEDOの弓取部長からは、グリーンセンサの成果を生かしたプロジェクトが次々と立ち上がっているのはありがたい、そのインフラプロジェクトについては早く社会実装を進めてほしい、MEMS・センサへの益々の期待と社会課題解決へ向けたアプリケーションへの貢献をと、MEMS協議会に対する期待と応援の言葉を頂き、乾杯のご挨拶がありました。
 中盤には、7月の人事異動で事務局長が青柳から長谷川へ、また事務局次長が三原から渡辺への変更のご案内もさせて頂きました。
 最後に前田副会長による「研究は(三原のような)オタクの存在も重要」との中締めのご挨拶と一本締めで、本交流会が終わりました。ご来賓の方々、MEMS協議会メンバーで合わせて約60人の参加であり、多くの方と意見交換が出来た有意義な会でした。なお、個人的なことではありますが、今後三原は国際交流担当と国際標準化に関わってまいります。新体制の下、皆様にとってさらに有意義なMEMS協議会にして行きたいと思います。(MEMS協議会 三原 孝士)

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写真 1 MEMS協議会 唐木副会長による主催者挨拶

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写真 2 NEDO 弓取部長による来賓ご挨拶と乾杯

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写真 3 メンバー交流会の様子

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写真 4 MEMS協議会の新旧交代の挨拶 右から青柳前事務局長、長谷川新事務局長、渡辺事務局次長

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写真 5 MEMS協議会 前田副会長による中締め

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AEWG-57参加報告1

2015年5月13日から15日に米・シカゴで開催されたAEWG(Acoustic Emission Working Group)-57th Meetingに参加した。AEWGは、1968年に第一回の会議が開かれ、今回で57回目を迎える歴史ある会議である。大学研究者のみならず、AE事業者や装置・センサメーカーも一堂に会し、研究開発の進捗や応用試験の状況についてディスカッションする機会となっている。今回は、AEに関する基礎研究、センサ・装置の開発や応用検討について33件の報告(全て口頭発表)、装置メーカーによる3件の講演(スペシャルセッション)およびパネルディスカッションが行われた。参加者は約50名強だが、各参加者のAEに関する造詣は深く、中身の濃い議論が行われた。 

Fig1
写真:会場のイリノイ大学シカゴ校。

 口頭発表の中で、特に興味深い発表について以下に詳述する。

■Fiber Optic Based Multi-Point Acoustic Emission Monitoring of Hybrid FRP Post Tensioned Concrete Beams (Y. Liang, Univ. of Illinois at Chicago)     
   ポストテンションコンクリート梁に使用されるハイブリッドFRPロッドの劣化に伴い発生するAEを光ファイバ式AEセンサで検知する手法についての報告であった。FRPロッドの両端にファイバAEセンサを設置し、圧電式のAEセンサと特性を比較検討した。供試体として2種のハイブリッドFRPロッド(ガラスファイバ+カーボンファイバ)を作成した。ひとつはGlassファイバをカーボンファイバでコーティングした構造(コアシェルタイプ)であり、もう一つはグラスファイバとカーボンファイバをランダムに混合した構造(分散タイプ)である。光ファイバ式のAEセンサを用いる利点は、シリアルにセンサを分散配置できることとしたが、FRPロッドの両端のみに配置する場合は、ファイバタイプでなくても可能ではある。実験では引張と4点曲げ試験によりAE検知特性を確認した。コアシェルタイプと分散タイプでは、破壊モードが異なり、コアシェルでは弾性変形と永久変形の二つのモードが観測されるのに対し、分散タイプでは弾性モードのみが観測された。また、圧電式の従来センサとファイバ式では、ファイバ式で有効帯域が狭くなる傾向は見られたものの有効な信号は検知できた。

■The Forward and Backward Problems in Plates - Waveforms and Spectrograms (A. Pollock, Mistras Group)
   板状媒体(プレート)におけるラム波の伝搬解析についての報告であった。プレートの任意深さにおけるモーメントテンソル源によるラム波の伝搬を計算可能なソフトPlotRLQを用いて解析した。プレートの厚さとAE源の深さにより表面に設置したセンサで検知する波形は大きく変化する。AE源が板中の深い位置にある場合には、波形の時間的広がりが大きくなる傾向が見られ、これは解析と実験で定量的な一致を見た。高次モードが連続的に観測されるようなケースでも、数%の誤差で実測に近いシミュレーションが可能ということであった。事前にAE波の挙動を解析で確認しておき、実測のAEを分析するというアプローチが可能であることを示しており、実験と解析の並行した分析により現象を詳細に理解するアプローチが重要となることを示唆している。

■ Multi-sensor MEMS Device: Acoustic Emission and Strain Sensors (H. Saboonchi, Univ. of Illinois at Chicago)
MEMS AEセンサとMEMSひずみセンサを同一チップ上にレイアウトしたセンサの提案である。AEセンサの現状課題であるコストとサイズの問題の解決と、構造物ヘルスモニタリングに良く利用される歪みセンサの1チップ化を可能とするものである。
1cm四方のチップ上に、Out-of-plane AE, In-Plane AE, 歪みセンサ領域をレイアウトした。AE検知は静電容量方式で、歪み検知はピエゾ抵抗方式である。ピエゾ抵抗は350Ωであった。AEで静電容量方式を採用したのは、カンチレバータイプと比べて構造の設計により比較的低域用の設計も可能となるためとのことであった。鋼材の繰り返し引張疲労試験において、従来のバルク圧電素子センサと比較実験を実施した。従来と比較して、検知AE振幅は20dB程度低下するものの、センサ特性自体が従来より狭帯域になっており、狭帯域のSNRではほぼそん色のない結果であった。また、ひずみに関しても従来の金属抵抗型と比較し、やや感度は劣るものの同様の歪み検知結果が得られた。
 RIMSで実現しようとしているセンサと比較すると実現しようとしている振動検出帯域が異なる(RIMSは低域1Hzまでを目標)ものの、大規模構造物で利用価値のある歪みセンサを1チップ化するコンセプトは興味深く、参考になる。

一方、AE試験の適用市場について幾つか報告があった内容を以下に記す。商業ベースで恐らく最大の適用市場は、LPGタンクの検査サービスとみられ、TUV Austriaではこれまでに累計で10万以上のタンクを検査した実績があるとの報告があった。地中埋設型のタンクでは予め定められた使用期間が終了すると、従来は更新していたが、AEによる健全性検査により、適切な延命処置がなされるようになった。インフラ構造物のメンテナンス手法として参考となる。また、米・Mistras Group では、AEによりガスタービンの動作部内部衝突による損傷位置やレベルを同定する試みも実施されているという。AE検査の市場の広がりとして興味深い。

以上

(技術研究組合NMEMS技術研究機構 渡部 一雄)

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AEWG-57参加報告2

AEWG-57参加報告2

概要:
AEWG(Acoustic Emission Working Group)-57は47年の歴史を持ち、AE理論・実用化の両面で貢献してきた組織である。 今回は33件の講演と、装置メーカーのプレゼンテーション(3件)、パネルディスカッション、及びホストであるUIC(University of Illinois at Chicago)のラボ紹介が行われた。 著者の所属別件数(共著含む)では、ホストであるUIC, 次回ホストであるDrexel大、Mistras Groupの順で多く、その他に関しても米国の大学、企業が主体となっている。 NASA Langley研究所との共著も2件見られるなど、AEによる構造物検査が盛んな米国における情報収集には最適な会議であるといえる。 参加者のAEに関する見識も深く、議論も中身の濃いものであった。

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写真1 会場のUIC(University of Illinois at Chicago)

 

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図1 所属別講演件数(共著含む)

セッション:
以下に本学会のセッションと各発表件数を紹介する。

  1. Session1:New Acoustic Emission Instrumentation and Sensors (5)
  2. Session2:Acoustic Emission for Materials/ Structure Damage Mechanics (5)
  3. Session3:Acoustic Emission Applications for Large Scale Structural and   Materials Testing (5)
  4. Special Session:Acoustic Emission Instrumentation Presentations (3)
  5. Session4:Acoustic Emission Applications for Damage Detection in Composites (6)
  6. Session5:Acoustic Emission Applications in Metals (5)
  7. Session6:Wave Propagation Modeling of Acoustic Emission (4)
  8. Session7:Acoustic Emission for Continuous Source Monitoring (3)
  9. Panel Discussion
  10. Visiting to UIC NDE related Research Laboratories

内容、所感:
以下に、注目した発表について概要を記載する。特にAEによる劣化診断のための評価指標の観点から、3つの講演の概要について紹介する。

■Wireless Remote Monitoring of Alkali-Silica Reaction using Acoustic Emission(M. K. ElBatanouny, Wiss Janney Elster Associates Inc.)
コンクリートのアルカリ金属と骨材のシリカの化学反応(ASR:アルカリ-シリカ反応)による膨張が原因で、コンクリートにき裂が生じることが知られている。その微小なき裂をAEを用いて常時モニタリングする試験を、テキサス交通局と協力して行っているとの報告であった。一辺14インチの立方体サンプルを自然環境下に設置しモニタリングした結果、ASRにより生じたき裂をAEで捉えることが可能であった。リアルタイムモニタリングのための評価指標を工夫しており、総累積AEエネルギーに対する直近の累積エネルギーの比を基にしたHI(Historic Index)と、深刻度を表すSeverityを定義し、評価しているとのことであった。

■The Busyness Concept for Checking Data Quality at High Hit Rates(Adrian A. Pollock, MISTRAS Group)
MISTRASがデータ品質を計る新たな評価指標パラメータとして提案している"Busyness"に関する報告であった。AEヒットが連続的に発生した場合に、1つ目のAEが収束する前に2つ目のAE波が到達することがある。従来のヒットベースのAEシステムではそれぞれを判別することができず、特性を見誤る可能性があった。所定の時間セグメントに対するAEの検出時間の割合を観測することで、どれだけビジーであったかを示す指標("Busyness")を求めることができる。このBusynessをもとにデータ品質を推定することができるというものであった。簡易な計算で求めることができ、データの有効性を重みづけするための評価指標として用いることでより信頼性を高めることができる可能性がある、という提案である。

■AE Leak Rate Prediction: Some New Application to Control Valves (S. Jelkin, Emerson Process Management)
AEのバルブ検査への応用に関する報告であった。バルブのシーリングを強化するためにバルブスプリングが使われている。バルブスプリングは何度も交換が必要であるが、その際に向きを間違えるという作業ミスが発生することがある。誤って取り付けるとリークが増加するが、間違えていてもすぐにわからないことが多い。AE信号振幅のRMS値を評価指標として用いると、正常に取り付けた場合に比べて、逆に取り付けた場合の値が大きく増加し、取り付けミスを検知することができるという報告であった。このように、ハンドヘルドのAE装置を使ったバルブ検査は実用化の段階に来ているとの報告であった。劣化診断のみならず、作業や施工のチェックにAEを用いるという応用もなされているという具体的な事例を知ることができた。

次回開催:
次回は2016年フィラデルフィアでの開催が予定されている。

(技術研究組合NMEMS技術研究機構 碓井隆)

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