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2014年9月

2014年9月18日 (木)

第28回マイクロナノ先端技術交流会のご案内

今回は、「原子時計の動向とチップスケールへの最新の取り組み」と題し、原子時計の現状と小型・安価に向けた取り組みについて産業技術総合研究所の高見沢先生と首都大学東京の五箇先生にご紹介いただき、今後の展開について義論いたします。
参加申込をお待ちしております。

ホームページ案内:
 http://mmc.la.coocan.jp/business/kouryuukai/kouryu-annai/28_annai.html

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第28回マイクロナノ先端技術交流会
「原子時計の動向とチップスケールへの最新の取り組み」
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開催日時: 平成26年10月16日(木) 15:00~17:05  懇親会 ~ 18:30
開催場所:  一般財団法人 マイクロマシンセンター・新テクノサロン
      (地図: http://www.mmc.or.jp/gaiyou/map/
プログラム
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15:00~15:05 主催者挨拶
     (財)マイクロマシンセンター 専務理事 青柳 桂一

15:05~16:05 「原子時計のしくみと産総研での取り組み」
     産業技術総合研究所 計測標準研究部門 
     時間周波数科時間標準研究室  高見澤 昭文 氏

16:05~17:05 「チップスケール原子時計の最新の動向と今後の展望」(仮)
     首都大学東京大学院 理工学研究科 電気電子工学専攻 
     准教授 五箇 繁善 氏

17:10~18:30 ----- 講師の先生を囲む交流会 (立食形式) -----
     (会場:(財)マイクロマシンセンター本部 会議室 同ビル6階)
    (プログラムがやむを得ず変更になる場合がございますのでご了承下さい。)

参 加 費:
  * MEMS協議会メンバー ----- 1人 2,000円
    (正メンバー、アソシエートメンバー、MEMSフェロー)
  * 一 般 --------------------- 1人 5,000円

参加申込: http://www.mmc.or.jp/cgi/form/sentan_28/

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お問合せ:  一般財団法人マイクロマシンセンター
          マイクロナノ先端技術交流会 担当 
          産業交流部 今本 / 酒向
          E-mail: front@mmc.or.jp

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第23回MEMS講習会 開催のご案内

 一般財団法人マイクロマシンセンター(MMC)では、MEMS 産業の裾野を広げ、その産業推進の一助となるべく活動を展開しています。本MEMS 講習会は、MEMS 協議会メンバー企業、特にMEMSの試作(MEMS ファンドリー)や設計ツール開発をサービスとする企業を中心に企画され、MMC の人材育成事業「マイクロナノイノベータ人材育成プログラム」との連携を図りながら年2回実施しています。

 今回は「MEMS技術を利用した地域活性化」をテーマにMEMSを重要な産業として育成されている山形県工業技術センター、およびその関連企業とのビジネス交流会を行います。世界的なMEMS分野での研究開発をされている研究者による基調講演と、山形県、MMCの双方からの報告を中心に最先端の技術開発や地域での産業化の課題等を議論する最適な場であると自負しています。
皆様のご参加申込をお待ちしております。

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第23回 MEMS講習会
「MEMS技術を利用した地域活性化:山形でMEMSがもたらす新境地」
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■ 日時: 平成26年10月30日(木)13:30~17:10  ネットワーク交流会 ~18:00
■ 場所: 山形県高度技術研究開発センター 研修室(山形県工業技術センター)
                      〒990-2473  山形市松栄二丁目2番1号
                      TEL: 023-644-3222
                       URL: http://www.yrit.pref.yamagata.jp/advtech/2B4.html
■ 参加費: 無料
■ 主催: 一般財団法人 マイクロマシンセンター 
■ 共催:  山形県工業技術センター

ホームページ案内 ⇒ http://www.mmc.or.jp/fsic/seminar/koshu-23/

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プログラム
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13:30-13:40  【開会の挨拶】
          主催挨拶 (財)マイクロマシンセンター 専務理事 青柳 桂一
          共催挨拶  山形県工業技術センター 所長 奥山 隆一

13:40-14:20 【基調講演1】
          「インフラモニタリング等に使用されるネットワーク型センサーを
            支えるMEMSデバイス技術」
          東京大学 IRT研究機構/大学院情報理工学系研究科 松本 潔 特任教授

【山形地域からの報告】
14:20-14:40 「山形県のMEMS技術への取り組み」
                    山形県工業技術センター 電子情報技術部 岩松 新之輔
14:40-15:00 「最先端技術を武器にした地域企業の取り組み」
                    山形東亜DKK株式会社 開発設計部 部長 水口 人史

15:00-15:30 【基調講演2】
          「スマート材料を用いたMEMSデバイス:
            形状記憶薄膜,磁歪薄膜などの形成プロセスやデバイス・MEMSへの応用」
           山形大学 大学院理工学研究科 教授 峯田 貴

【(財)マイクロマシンセンターからの報告】
15:30-15:50 「最先端MEMSを用いたスマートモニタリングの状況と
                    センサネットワークへの展開」
                    (財)マイクロマシンセンター 産業交流部 今本 浩史
15:50-16:00 「最先端・大口径の産総研(つくば)・MEMS研究施設を活用した
                    研究支援サービスMNOICのご紹介」
                    (財)マイクロマシンセンター MNOIC開発副センタ長 原田 武
16:00-16:10 「ナノマイクロビジネス展のご案内」
                    (財)マイクロマシンセンター 広報担当 内田 和義

【ファンドリーサービス産業委員会企業からの報告】
16:10-16:25 「半導体・MEMS等における数値解析」
                     (株)NTTデータ数理システム  水田 千益
16:25-16:40 「MemsONEおよびX線CTを使ったリバースエンジニアリング」
                    みずほ情報総研(株)サイエンスソリューション部 岩崎 拓也
16:40-16:50 「オムロン MEMSファンドリー紹介」
                    オムロン(株)マイクロデバイス事業推進本部 技術開発部 貫井 晋
16:50-17:00 「MEMSファンドリネットワークの活動とサービス紹介」
                    ファンドリーサービス産業委員会 委員長 貫井 晋
17:00 【閉会】
17:00-18:00 【ネットワーク交流会】(お茶、ジュースと簡単なお菓子による交流会)
  (プログラムはやむを得ず変更になる場合がございますのでご了承下さい。)

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 ■ MEMS 関連施設 見学会
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このセミナー(MEMS講習会)に合わせて、翌日10月31日(金)の9時30分から 「山形県高度技術研究開発センターの、MEMSおよび微細加工の関連施設 」の見学会を予定しています。
ご参加を希望される方は、申込書にご記入ください。

見学会プログラム(10月31日(金))
・9時30分   山形県高度技術研究開発センター 研修室に集合
・9時40分   山形県高度技術研究開発センター及び山形県工業技術センターの概要説明
・10時00分  山形県高度技術研究開発センターMEMS関連施設及び
                  山形県工業技術センター見学
・11時30分  見学会終了 解散

ホームページ案内 ⇒ http://www.mmc.or.jp/fsic/seminar/koshu-23/
参加申込 ⇒ http://www.mmc.or.jp/cgi/form/mems23/

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お問合せ
一般財団法人マイクロマシンセンター
MEMS講習会 担当
MEMS協議会 事務局次長 三原 / 酒向
E-mail:mems-ws@mmc.or.jp
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2014年9月17日 (水)

【平成26年9月の経済報告】

 本稿は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックをいろいろな観点からとらえて発信しています。皆様の業務に役立てて頂ければ幸いです。

 今回は新秋の平成26年9月分の経済報告をお届けします。

 図表を含めた詳細版を、以下のPDFファイルとしてありますのでご覧ください。

「2014.9.pdf」をダウンロード

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第27回先端技術交流会を開催(9月9日)

 9月9日(火)マイクロマシンセンター新テクノサロンにて第27回マイクロナノ先端技術交流会を開催しました。
 テーマは「ミニマルファブの取り組みと今後の展望」。初期投資を抑え、少量多品種の製造プラットフォームへの関心の高さからか、すぐに定員(40名)を超える60名以上の参加となり大盛況でした。
 ご講演ですが、最初にミニマルファブ技術研究組合(以下、技術研究組合)研究開発部長の原様から、ミニマルファブ構造とその概要について解説をいただきました。


 従来の大規模半導体製造ラインの投資コスト、製造中止品等の少量多品種製造の課題、生産リードタイム等の課題に対して、ミニマルファブを進めることでこれらの課題に対する優位性をわかりやすく解説いただきました。
 そして、このコンセプトの実現に向けて、装置の搬送系、パターニング、エッチングやスパッタ、CVDなどのドライプロセスなどのミニマルファブならではの技術課題と取り組みをご紹介いただきました。
 装置の搬送系では、技術研究組合の前川様からクリーンルームを不要とする代わりに、ミニマルシャトルというパーティクル管理された搬送容器、搬送システムを紹介されました。
真空仕様もあり、本当にクリーンルーム等の大規模な環境がなくとも管理されたプロセス環境が形成されており、ミニマルファブならではの工夫が盛り込まれていました。

 次に、技術研究組合の小木曽様、清水様、池田様からはスパッタプロセス、エッチングプロセス、CVDプロセスのご紹介をいただきました。
 スパッタプロセスではパルスのスパッタモード(HIPIMS)でミニマルに適した条件を抽出しており、またエッチングではウェハスキャンニング法を導入し面内均一性を高めた報告がありました。

 MEMSならではの深掘りエッチングは本年度中の開発を予定されているようであり、用途やデバイス構造に応じて、最適な装置・条件を選択していくようになると感じました。
 また、CVDについては集光加熱型を中心にご講演いただきました。2016年度にはSi単結晶のミニマルCVD装置の実現を目標に取り組まれているが、面内分布や結晶性の評価が進んでいました。

 後半は、まずは、技術研究組合の井上様より後工程のご講演をいただきました。ミニマルファブ装置での後工程まで一環した工程を想定しており、ハーフインチでウェハレベルでのパッケージングを目指しています。従来の実装工程とは異なり、ウェハレベルでの一環したラインが構築できるために、リードタイムが短くなり従来の後工程とは違った形になっていくと思いました。
 また、その後、技術研究組合のソマワン様、およびマイクロマシンセンターの大田より、ミニマルファブを活用したデバイスの試作、およびマイクロナノオープンイノベーション(MNOIC)との連携についてご講演をいただきました。

 すでに、ミニマルファブ製造装置を用いてカンチレバーやMOSトランジスタが実現できてきており、今後他のデバイスが次々にミニマルファブ一環で製造されていくだろうと感じました。

 また、講演会後の懇親会では、ご講演いただいた先生型を囲んでミニマルファブの現状や活用について活発な意見交換が行われ、遅くまで議論が続きました。

                 <産業交流部 今本>

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2014年9月12日 (金)

松江で開催される「センサ・マイクロマシンと応用システム」にMNOICとMemsONEを出展します。

 何度もご紹介しておりますが、世界中でセンサーやMEMSがかつてないほど注目されています。特に米国発の「1兆個のセンサー時代の到来の話題」には、既に全世界でセミナーやシンポジウムが開催されています。今年も、センサやMEMS関係の国内最大のシンポジウムである「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム(以下センサーシンポと略します)が本年10月20日(月)~22日(水)、島根県松江市、くにびきメッセにて開催されます。このシンポジウムに一般財団法人マイクロマシンセンターからMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンタ)とMemsONEを出展致しますのでご紹介いたします。

 尚、MEMS協議会担当の三原が、今年は電気学会・E部門担当・センサーシンポジウムの実行委員長を担当させて頂きましたので、この機会を借りて本シンポジウムのご紹介をさせて頂きます。このセンサーシンポは、電気学会・E部門の部門大会であると同時に、同会場において、日本機械学会マイクロ・ナノ工学部門主催「マイクロ・ナノ工学シンポジウム」、応用物理学会集積化 MEMS 技術研究会主催「集積化 MEMS シンポジウム」が同時に開催されます。また、前回に引き続き、電子情報通信学会、日本材料学会、エレクトロニクス実装学会との協力による企画セッションも予定しています。すなわち、MEMSやセンサーの関連する国内の研究者・技術者が一堂に介するわけで、「ここに行けば全てが判る!」と言う企画にしました。

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写真 1 センサーシンポのバナー

 今回のセンサーシンポは「沢山の産業界の方々に参加頂きたい」と言う強い意志を持って企画致しました。このため、電気学会の招待講演は「アカデミアと産業界の縁結び:島根にて」
と言うキャッチにて
1)未来を変えるトリリオンセンサーの衝撃
 SPPテクノロジーズ株式会社 神永 晋氏
2)MEMSの父、4個目のベンチャーへ挑戦
 PROFUSA, Inc. Dr. Kurt Petersen
3)生産革命ミニマルファブ
 独立行政法人産業技術総合研究所 原 史朗氏
の3件を実施致します。特にDr. Kurt Petersen氏の講演では、講演会の後に東大・藤田教授と下山教授からの話題提供と共に、簡単な飲食付のナイトセッションを開催したいと思います。この貴重な機会を是非お見逃しなく!!

 また、電気学会の企画セッションとして地域性の高い魅力のある3件の講演会(一般公開可能です。)を「神々の国、センサー工学との接点を探して、たたらナノテク、古事記、しじみ」と題して

1)たたら製鉄を起源とする島根のナノテク:医療用ナノテクや、低価格で大量生産可能な光源材料
 島根大学 ナノテクプロジェクトセンター教授センター長 藤田 恭久氏
2)古事記に学ぶ科学技術
 NPO法人出雲学研究所 理事長 藤岡 大拙氏
3)宍道湖の生物(大和しじみ)と環境、センサーへの期待
 日本しじみ研究所 所長 中村 幹夫氏

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写真 2 神々の国 島根

 更に、特別企画セッション(一般公開可能です。)として電気学会の「でんきの礎」の受賞の名誉に輝いた3件の講演会を開催します。

「でんきの礎」受賞記念特別企画セッション
1)ピエゾ抵抗式半導体圧力センサー
 立命館大学 立命館グローバル・イノベーション研究機構 教授 杉山 進氏
2)高感度InSb薄膜のホール素子
 豊橋技術科学大学 特命教授 柴崎 一郎氏
3)魚群探知機
 古野電気株式会社 技術研究所長 西森 靖氏

更に更に、今回初めての試みとして、MEMS開発基礎講座と言うセンサーシンポ参加者には全て無料で参加できるセミナーを開催致します。最先端の大学、研究所、企業の研究者12名にお願いして、

・シリコンの加工技術に関するセミナー 2件
・カンチレバー、静電MEMS等のデバイス技術 2件
・シミュレーションを含む集積化MEMSに関するもの 2件
・無線技術や回路技術 2件
・健康、医療、バイオ、化学センサー 3件

の充実したセミナーを企画しました。

 以上のように今回は産業界の方に広くご参加頂けるようなプログラムに致しました。MNOICやMemsONEが出展する出展社コーナには、前述の「でんきの礎」で受賞されたサンプルも幾つか展示したいと思っています。
 皆様のご参加をお待ちしています。
http://www.sensorsymposium.org/index_j.html
(MEMS協議会 三原 孝士)

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写真 3 懇親会のイベント、海潮神楽

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2014年9月11日 (木)

第5回TIA-nano公開シンポジウムにてMNOICのポスター報告を行いました。

 もう説明することもないとは思いますが、MNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)はつくばイノベーションアリーナ ナノテクノロジー拠点(TIA-nano)の研究拠点を用いた研究支援活動です。そのTIAの広報活動の一貫である第5回TIA-nano公開シンポジウム(-我が国のイノベーションシステム構築にTIA-nanoの果たすべき役割-)が2014年9月3日(水)に、イイノホール&カンファレンスセンター(東京都千代田区内幸町)にて開催され、MNOICはポスター報告を行いましたので、報告致します。今回のTIA公開シンポの特徴は2014年6月24日に閣議決定された「科学技術イノベーション総合戦略2014」において科学技術イノベーションが取り組むべき課題として「分野横断技術による産業競争力の強化」が挙げられ「デバイス・センサや新たな機能を有する先進材料を開発するためのナノテクノロジー」がその推進力のひとつにあげられたことを受けて、TIA-nanoの果たすべき役割について報告がされました。

 本シンポジウムでのMNOICとの関連がある興味深い講演は、物質・材料研究機構の小出康夫氏による「TIA-nano共用装置活用における成果 」と言う題目でTIA-nanoが保有する設備の産業界の活用に関する講演でした。つくば地区は世界に比肩できる研究拠点として世界最高レベルの研究開発施設を保有していますので、これを産業界が有効に活用する最新施設利用に関する最近の状況に関する報告でした。

 MNOICが参加したポスター報告会はイイノカンファレンスセンター Room Aで実施されましたが、本ポスター報告はFIRSTをはじめとしたTIA-nanoを活用する研究プロジェクトの成果が一同に紹介されました。N-MEMSの関連としては、①集積マイクロシステム研究センターの研究開発状況、②グリーンセンサーネットワーク関連報告、③MNOICのご紹介の3枚が展示されました。MNOICも物質・材料研究機構のナノテク関連施設の相互利用の可能性の検討、スーパクリーンルームとの相互連携、産総研のミニマルファブ技術研究組合との相互連携の可能性検討等の様々な連携を行っています。MNOICがTIA-nano活動の一貫であることは、ご利用を頂いている皆様に更に大きなネットワークを提供できると信じております。益々のご利用に期待しています。(MEMS協議会 三原 孝士)

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写真 1 物質・材料研究機構の小出康夫氏による講演

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写真 2 小出康夫氏による「TIA-nano共用装置活用における成果 」のトピックス

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写真 3 MNOICの発表ポスター

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写真 4 MNOICポスター報告の様子

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写真 5 集積マイクロシステム研究センター 前田センタ長と廣島副センタ長

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MNOIC実習セミナー 「センサ回路とシステム・シミュレータ実習」【TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2014】の実施

 一般財団法人マイクロマシンセンター・MEMS協議会では、MEMS・マイクロナノ領域における産業推進の一環として独立行政法人・産業技術総合研究所・集積マイクロシステム研究センターの研究施設を用いた研究支援サービスであるMNOIC(マイクロナノ・オープンイノベーションセンター)事業を実施しています。その中で特に人材育成には力をいれ、MNOICで利用可能な最先端装置を用いた実習形式の「MNOIC実習セミナー」を開催し、好評を得て参りました。今回はその第三弾として、「センサ回路とシステム・シミュレータ実習」を2014年8月21・22日に実施致しました。

 ご存知のようにMEMSやセンサはスマートホンやタブレットの機能を決めるキーデバイスであり、また社会インフラ等のモニタリングに必須のデバイスになってきました。しかしその有効活用には、センサ特有の回路や利用方法を習得する必要があります。センサ回路は基本的にアナログ回路のため、その習得は容易ではありません。本実習はセンサの検出理論を理解して、最適な回路を設計する手法を短時間で習得するとともに、SpiceやMemsONEの回路機能シミュレータを実際に使い、理解を深めていきます。またノイズ理論を基礎に短時間で世界最高感度のセンサを設計できるポイントの習得を目指しました。また最先端の技術習得として有限要素法を使うことなしに、比較的複雑な構造体の共振モードや共振周波数を含む機構シミュレーションが出来、かつMEMS-回路の混在シミュレーションが可能なMemsONEの回路機能シミュレータの学習や実習も行いました。

 尚、この実習講座はTIA人材育成活動の一環として、「TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2014」して実施し、より実践的な取り組みを希望する多くの学生の方にもご参加頂きました。今回の参加者は企業から1名、研究所から2名、学生の方9名の計12名でした。

(1)センサ回路の理解とシミュレーション実習

 最初のテーマは講師として私自身で行いました。私はデバイス、センサやセンサシステムの研究者でしたが、現役時代は「回路は専門家」に任せていた経緯があります。その反省から最近は、秋葉原のマイクロマシンセンター事務所に通いながら昼に夜に、秋葉原の部品街をさまよいながら、趣味として電子工作に打ち込んできました。特に私の興味は、回路技術で理論限界に近い雑音制御を行うことでセンサシステムの性能を飛躍的に向上させると言う手法です。今回はその理論と、より実践的な手法を交えて実習に取り入れました。実際には座学としてOPアンプを用いたセンサ回路の実際と、雑音の制御の手法を学習したあと、参加者のノートパソコンに事前導入して貰ったLTspiceを使っての実習でした。シミュレーションや理論だけでは、学習の効果が少ないと思い、試作した回路基板を用いてオシロスコープで波形観察することも、実習に取り入れました。更に皆様に興味を持って頂く為に、コイルの自己インピーダンスを計測することで金属探知を行うことが可能な、自作の磁場測定器を参加者の皆さんに披露させて頂きました。これはアルミ箔であれば数mm角、また金属の針が検出できます。理論的な計算では超伝導で用いたSQUIDにはとても敵いませんが、磁場センサとして地磁気の1万から10万分の1まで(計算上で)の計測が可能な性能を有しています。

(2) MemsONE(統合化MEMS設計・シミュレーションツール)によるMemSpiceシミュレーション

 後半の実習は、NTTデータ・数理システムの望月氏に依頼して、MEMS機能シミュレータと、これを用いたカンチレバー型MEMSの構造解析、回路とMEMSの連携解析を行いました。通常のMEMSの構造解析は有限要素法を用いて構造体をメッシュに分割し、これを数万から数百万の連立方程式を用いて解いていくのが一般的ですが、この手法は当該構造体をSpiceで扱えるような線形モデルのパラメータを抽出して高速に状態を計算することが出来ます。更に、高次の解析を行うためにMEMS構造体を多数に分割して、等価回路モデルのように計算できます。例えばカンチレバーを10分割して計算すれば5次の固有振動状態を再現できると言ったイメージです。更にSpiceのモデルで扱えるので回路と簡単に組み合わせて、発振回路等のシミュレーションも行うことができます。今回の実習ではシリコンの片持ち構造のカンチレバーをこの方法で計算し、固有振動数、空気の粘弾性によるQ値の劣化、回路と組み合わせた発振状態の計算を行うことが出来ました。

 最後に、今回の実習を振り返って皆様にアンケートの実施と、実習の感想をお聞きしました。全体的には大変好評で、センサ回路や雑音抑制、MemsONEの概要が理解できた、回路技術の有効性が良くわかった等のご意見がでました。特にセンサの研究者にとっては、現在は回路技術を深掘りする機会が殆どないことを実感致しました。最近はセンサICの中にセンサーアナログ回路、デジタルインターフェース回路が組み込まれて、誰が使っても同じ性能しか出せないものが増えています。そのICも海外製の物が多く、日本のアナログ技術が益々衰退するのではないかと危惧を抱いています。

 最後に、第三回目のMNOIC実習講座をTIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2014の活動の一環として開催し、沢山の学生の方を含む参加枠を超えた12名の参加者に来て頂きました。このような企画を今後も進めたいと思います。またMNOICの年間利用法人は1法人1名まで無料で御参加頂けます。来年度も実習講座を予定していますので、皆様も是非ご検討ください。(MEMS協議会 三原 孝士)

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写真 1 セミナーの風景

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写真 2 シミュレーション実習に対応させた試作回路基板

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写真 3 オシロスコープによる波形観察

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