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2014年3月19日 (水)

2014年 3月 MNOICの最近の状況

早いもので2011年の4月に開設したMNOICも、ほぼ3年が経過しました。昨年同様に春めいてくるこの季節に、MNOICの最近の状況をお伝えしています。まずユーザの方々のご利用の状況ですが、現在ご利用頂いている法人(利用が終了した法人は含みません)は、年間利用をご利用頂いている8法人、ビジター利用が10法人、研究受託のご利用が18法人です。特記すべきは、研究受託の件数が大幅に増えてきていることです。MNOICを開始した1年目は1件、2年目は10件でしたので、倍々で増えています。しかし年間利用法人やビジター利用の法人数は昨年と同様な水準です。これはMNOICがサービス出来る品質の向上が図られたと自負しています。設立して3年間、様々なユーザからの要望を分析した結果、今までMEMSを開発して来なかった企業、特に中小やベンチャー企業、更に装置メーカや材料メーカ、技術商社等がMEMSの加工を希望していました。これらの企業にはMNOICへ派遣出来る技術者・研究者は少なく、MNOICへ研究依託を希望されます。またMNOICもこれらの要望を受けて、研究受託が可能な人材確保や研究者・技術者のスキルアップを行ってきました。また研究支援の多い装置としては、X-CT評価、分析SEM、測長SEM、CVD成膜装置、ステルスダイサー、シリコン深堀ドライエッチ、マスクレス露光装置、i線ステッパ、ホトリソ関連装置等です。なお、このような研究支援による装置のご利用は、まだ特定の装置を使った場合に限定されています。尚、最近になってMNOICで単加工や特定の装置の利用ではなくて、デバイスを研究開発するパワーユーザが徐々に増えてきました。このようにMEMSデバイスの研究やプロセス開発にMNOICの研究支援を使って頂ければ、多くの装置を平準化してご利用頂けると思います。それにはMNOICの研究受託で得たスキルや技術力を可能な限りアピールする、即ち実績を出していくことが重要と考えています。

以下に最近のトピックスを幾つかピックアップ致します。

(1)今年度に新たに研究支援の対象になった装置

今年度に新たに研究支援の対象になった装置は写真1にあります圧電定数評価装置です。評価可能なウェハ寸法は4から8インチ、機能はダブルビームレーザ変位計測による特性評価、評価項目は変位、分極特性、誘電率、損失係数、圧電係数d33 等です。

M1

写真 1 圧電定数評価装置

(2) MNOIC実習セミナー

MNOICの活動の中でも、特に人材育成には力をいれ、2013年度からMNOICで利用可能な最先端装置を用いた「実習形式のセミナー」を開催しています。当初は年に2回程度を考えていましたが、教材まで含めた準備に多大な工数を要すること、実習はMNOICが研究支援出来る装置を準備まで含めると長時間専有すること等から年に1回開催することにしました。既にブログでもご紹介していますが、今回はその第二弾として、8月29日-30日に1.5日のコースでMNOIC開発センターにて、「ナノインプリント実習、MemsONEによる形状予測とサンプル作成、その形状評価」を実施致しました。また今回のセミナーは「TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2013」の一環として開催し、より実践的な取り組みを希望する多くの学生の方にもご参加頂きました。今回の参加者は企業から3名、学生の方7名の計10名でした。このMNOIC実習セミナーは最新研究者により理論、装置メーカによる装置紹介、および実際に実験室での実習と大変充実していますが、今回もMemsONEでは「MemsONEはどんなシステム、何が出来るの?どこが凄いの?」と言う題目でMemsONEの開発、および販売企業である、みずほ情報総研・浅海氏に、質問を含めて40分の講演をお願いしました。2日目のナノインプリント実習では、実習に使うMNOICが研究支援可能なObducat社製ナノインプリント装置の販売元であるアペックス社・松本氏から当該装置の説明がありました。更にナノインプリント技術の最前線と、具体的な応用事例として産総研・集積マイクロシステム研究センター廣島副センター長によるナノインプリント分野での最先端の技術状況と、最近の応用展開に関する講演を、質疑応答をいれて約1時間お願いしました。全体的には大変好評で、MemsONEの概要が理解できた、世界最先端装置の有効性や応用が良くわかった、また特に学生の方には将来のオープンイノベーションの一環としてMNOICを検討したい等のご意見、更にこのような実習講座を今後も実施して欲しい等のご意見がでました。

来年度(2014年度)も同様に「TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2014」の一環として開催し、学生の方も含めた実習にしたいと思います。

M2

写真 2 MNOIC実習セミナーの様子

(3) 国際連携の取り組み

 今年度もたくさんの海外のお客様を迎えることが出来ました。4月には上海大学のお客様、8月には台湾ITRIサウスのお客様、9月にはロシアのお客様、12月にはカナダとの交流会等です。これまではつくばの研究施設を見学する機会が多かったのですが、ここ何回かは秋葉原の本部で海外からのお客様と、MEMS協議会の会員メンバーとの間でビジネス交流会を開催しています。直近ではフィンランドのMEMS・電子デバイス関連の研究所であるVTTとのビジネス交流を11月に、またカナダアルバータ州のACAMPを中心とするMEMS関連企業とのビジネス交流会を1月に開催しました。

M3

写真 3 国際ビジネスセミナー

(4)ナノマイクロビジネス展

世界最大規模のMEMS領域の展示会である、マイクロマシン展(総合イベントマイクロナノ)が2013年度から「ナノマイクロビジネス展」と名称を変えて開催しています。2014年度は日程と場所が大きく変わります。会期は4月23日から25日まで、場所はパシフィコ横浜になります。今回の目玉は、特別展示コーナの開設です。今回は3つの大きな特別展示コーナを設けますが、その中で最大規模はオープンイノベーションです。国内のオープンイノベーションを指向している研究機関が、何と22機関も結集します。その中でMNOICも展示致します。このオープンイノベーション特別展示コーナにはミニシアターも準備し、各研究機関の施設紹介も行います。沢山の方々のご参加を期待しています。

以上、最近のMNOICの状況をご報告致しました。皆様の積極的なご利用をご検討頂ければと思います。(MEMS協議会 三原 孝士)

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