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2014年3月

2014年3月20日 (木)

「NEDOプロジェクト成果のフォローアップ調査に関する検討」の調査報告書がまとまる

 (独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)では、NEDOプロジェクトの実施効果の最大化に向けた知財マネジメントの強化を行っています。この一環として、マイクロマシンセンターとみずほ情報総研㈱では、「NEDOプロジェクト成果のフォローアップ調査に関する検討」を平成25年度NEDO調査委託事業として実施し、その調査結果報告書がまとまりました。

この調査の中でマイクロマシンセンターは、平成24年度で終了した「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト」(BEANSプロジェクト)で構築したスキーム(図参照)の実証評価を行いました。

Bps20140320_2  

この実証評価では、BEANSプロジェクトの成果利用スキームを構築する際にプロジェクト参加者間で議論されたプロセスを分析し、成果の利用可能性を高める成果管理・普及スキーム構築に必要な課題と要件を抽出しました。また、できるだけ多くの人にプロジェクト成果の利用をしていただくために、昨年7月に、マイクロマシンセンターのホームページで『BEANSパテントショップ(URL:http//beans.la.coocan.jp/patent/)』を開設し、ホームページによる特許情報の提供や、国際ナノテクノロジー総合展(nanotech2014)での展示を行い、情報提供方法、広報手法についての実証評価を行いました。

 

また、共同受託者であるみずほ情報総研㈱は、技術研究組合等の産学官連携コンソーシアムで実施されたNEDOプロジェクトについて、プロジェクト関係者からのヒアリングを通して、成果利用スキーム構築やプロジェクトのテーマ運営における課題の分析を行いました。

 

この調査報告書は、NEDOから公表されることになっています。

 

(BEANS技術研究センター 阿出川俊一)

 

 

 

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経済・政策動向のトピックス(平成26年3月)

【ブログ版】

  本項は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックスを、いろいろな観点からとらえて発信しています。

  グラフ・統計を含めた詳細版は、以下のPDF版をご参照下さい。

「2014.3.pdf」をダウンロード

【平成26年3月の経済報告】

  本稿は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックをいろいろな観点からとらえて発信しています。今回、平成25年度最後となりました3月分の経済報告をお届けします。

 1.経済全体の状況
◎国内経済の概況
月例報告(内閣府)(平成26年3月17日公表)  ※最新のデータで作成
【日本経済の基調判断】
<現状>
・景気は、緩やかに回復している。 また、消費税率引上げに伴う駆け込み需要が強まっている。
・物価は、緩やかに上昇している。
<先行き>
先行きについては、輸出が持ち直しに向かい、各種政策の効果が下支えするなかで、家計所得や投資が増加し、景気の回復基調が続くことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動が見込まれる。
※ なお詳細は以下のHPをご参照下さい。http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2014/03kaigi.pdf

◎ 設備投資
平成26年1月実績:機械受注統計調査報告               (平成26年3月13日公表 内閣府経済社会総合研究所)
 機械受注総額(季節調整値)の動向をみると、25年12月前月比3.1%減の後、26年1月は同12.6%増の2兆3,543億円となった。
 需要者別にみると、民需は前月比18.3%増の1兆669億円、官公需は同13.9%減の2,280億円、外需は同2.7%増の8,645億円、代理店は同3.7%増の1,064億円となった。
 民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の動向を見ると、25年12月前月比15.7%減の後、26年1月は同13.4%増の8,435億円となった。このうち、製造業は同13.4%増の3,318億円、非製造業(除く船舶・電力)は同12.1%増の5,110億円となった。
※ なお詳細は以下のHPをご参照下さい。 http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/1401juchu.html

2.関係する産業動向

◎鉱工業指数調査 【最新プレス情報 平成26年1月分確報】
 (平成26年3月14日発表)経済産業省
生産・出荷・在庫・在庫率指
 1月の生産指数の確報値は、前月比3.8%の上昇となり、指数水準は103.9(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業等であった。
 出荷指数の確報値は、前月比5.1%の上昇となり、指数水準は105.0(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等であった。
 在庫指数の確報値は、前月比▲0.9%の低下となり、指数水準は104.6(季節調整済)となった。在庫の低下に寄与した業種は、鉄鋼業、情報通信機械工業、化学工業等であった。
 在庫率指数の確報値は、前月比▲5.4%の低下となった。
(1) 生産は、前月比3.8%の上昇であった。
業種別にみると、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業、化学工業等が上昇し、電子部品・デバイス工業、金属製品工業、繊維工業等が低下した。
出荷は、前月比5.1%の上昇であった。業種別にみると、はん用・生産用・業務用機械工業、輸送機械工業、情報通信機械工業等が上昇し、電子部品・デバイス工業、繊維工業が低下した。
在庫は、前月比▲0.9%の低下であった。業種別にみると、鉄鋼業、情報通信機械工業、化学工業等が低下し、電気機械工業、輸送機械工業、はん用・生産用・業務用機械工業等が上昇した。
(2) 確報と速報を比べると、生産は下方修正、出荷、在庫は変わらず、在庫率は上方修正であった。生産の下方修正は、コーヒー・茶系飲料、開閉制御装置等による。
(3) 製造工業稼働率指数は、107.3 で前月比5.9%の上昇であった。製造工業生産能力指数は、96.1 で前月比▲1.0%の低下であった。
※ なお詳細は以下のHPをご参照下さい。http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/press/b2010_201401kj.pdf

3.政策動向               
1.戦略的イノベーション創造プログラム(SIP(エスアイピー))の最近の動向

GB(ガバニングボード)の今後のスケジュール(案) 【平成26年2月27日】
3月13 日(木)
主な議題:事前評価の進め方
3月20 日(木) 【約2時間】
主な議題:研究開発計画、出口戦略の案の説明(政策参与からのプレゼン)(予め課題ごとに外部専門家にレビューシートを記載いただき反映)
3月27 日(木) 【約1時間】
主な議題:研究開発計画、出口戦略の案の事前評価、承認※
※外部有識者を招へい
○その他、必要に応じて適宜開催

【関連スケジュール】
○4月以降、法改正の状況を踏まえ、4月以降に総合科学技術会議本会議において、対象課題、PD、予算配分額を決定。
戦略的イノベーション創造プログラム(S I P)の概要については以下のHPをご参照ください。http://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/index.html

.革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の最近の動向

 ①革新的新技術研究開発基金の運用に係る方針が示されました。

平成26317
総合科学技術会議
革新的研究開発推進会議

 「革新的研究開発推進プログラム運用基本方針」(平成26214日総合科学技術会議)2.(4)に基づき、革新的研究開発推進プログラム(以下「ImPACT」という。)の研究開発等に必要な経費として独立行政法人科学技術振興機構(以下「機構」という。)に設立される革新的新技術研究開発基金の運用に係る方針(以下「基金運用方針」という。)を以下のとおり示す。
○総則:
  ・革新的新技術研究開発基金から支出する研究開発に係る経費(以下「研究費」という。)、PMの活動の支援の経費(以下「支援費」という。)、基金の管理に必要な経費(以下「基金管理費」という。)の執行に係るルールについては、基金運用方針に適合するよう策定されなければならない。
○支出の対象等
<研究費>
  ・研究費は、プログラム・マネージャー(以下「PM」という。)が実施管理を行う研究開発プログラム(以下「プログラム」という。)において選定された研究開発機関に対し、機構が委託研究契約等により配分する(「直接経費:研究機器・材料購入費、研究者人件費、旅費」、「管理経費」等)。
  ・直接経費の費目区分は、それぞれ物品費、旅費、人件費・謝金、その他の4つとする。
  ・管理経費は、研究費のうち直接経費の10%以内の額とする。
  ・研究費における費目間の流用は、各年度予算額(直接経費)の総額のそれぞれ50%の範囲内であれば、機構への手続きを経ることなく行うことができる。総額の50%を超える流用を行おうとする場合には、PMの了承のもとに、機構の承認を必要とする。               
<支援費>
  ・支援費は、機構が、PMが行うプログラムの企画・遂行・管理等の活動の支援等に必要な経費に支出する(PM人件費、支援スタッフ人件費、調査委託費、研究プロジェクトの公募経費、PMの審査・選定に係る支援業務の経費等)。
<基金管理費>
  ・基金管理費は、機構が、基金の運用その他の管理に必要な経費に支出する。

○研究費の執行
  ・研究費の執行は、機構と研究開発機関との間で定める委託研究契約等に基づき行う。
  ・研究開発期間内においては、研究遂行が円滑に進展するよう、年度末・年度始めにおいて経費執行の空白期間が生じないように弾力的な経費の執行を可能とする。各年度の研究費において研究計画変更等に伴い発生した未使用分については、最終年度を除き、翌年度有効に使用されることを前提に、返還することなく翌年度に引き続き使用することを可能とし、研究開発期間において各年度の執行額及び未執行額の発生理由を当該年度の実施状況報告書によって明らかにすることとする。
  ・研究遂行上必要な場合において、PMが認めるときは、研究計画上の所要経費総額の範囲内で年度毎の支払予定額の変更及び年度途中の追加払いを可能とする。
  ・研究費で取得した設備等については、プログラムに支障が生じない範囲で他事業に有効活用することも可能とする。また、他の補助金等で取得した設備等をImPACTに使用することが当該他の補助金等のルールにより認められる場合には、当該使用等にあたっての必要経費について、研究費からの支出を可能とする。
  ・研究開発機関は、PMと合意した研究計画に基づき、研究費の一部を他の研究開発機関に委託契約等により行わせる(再委託)ことができる。再委託費の取扱は、研究費の取扱に準ずるものとする。
  ImPACTにおいて経費の不正な使用等が認められた場合は、「競争的資金の適正な執行に関する指針(平成241017日競争的資金に関する関係府省連絡会申し合わせ)」に準じて機構が定めるところにより厳正に対処することとする。
  ImPACTにおいて、研究開発活動の不正行為(捏造、改ざん、盗用等)が認められた場合には、「競争的資金の適正な執行に関する指針(平成241017日競争的資金に関する関係府省連絡会申し合わせ)」に準じて機構が定めるところにより厳正に対処することとする。

○実施状況報告書の提出
  ・研究開発機関は、各年度終了後1ヶ月以内に研究開発の実施状況及び経費毎の研究費の収支状況を明らかにした実施状況報告書を機構に提出するものとする(ただし、研究開発が年度途中で終了した場合は、その時点から1ヶ月以内に実施状況報告書を機構に提出するものとする)。機構は、提出された実施状況報告書及び現地調査等により、研究費の執行状況を確認する。

○額の確定
  ・研究開発機関は、研究開発期間終了後に、研究開発期間全体の実績報告書を機構に提出するものとし、機構は提出された実績報告書及び現地調査等に基づいて、研究費の額の確定を行う。

○経費使途の公開等
 ・機構は、国民への説明責任を果たす観点から、年度毎の経費の使途について、ホームページ等を通じて広く情報公開するものとする。

○取得財産の帰属
 ・研究費により取得された研究機器等の財産については、大学、企業等を問わず、研究開発機関の帰属とする。

○その他
  基金運用方針に定めることのほか、革新的新技術研究開発基金の運用に関し必要な事項は、ImPACTについて総合科学技術会議が作成した文書及びこれに基づき内閣府が作成した文書を踏まえて、機構が定めることとする。

②プログラム・マネージャーの公募開始
   総合科学技術会議の司令塔機能強化の一環として創設が決定されている革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)は、実現すれば産業や社会のあり方に大きな変革をもたらす革新的な科学技術イノベーションの創出を目指し、プログラム・マネージャーに大胆な権限を付与し、ハイリスク・ハイインパクトな挑戦的研究開発を推進する新たな仕組みである。3月7日からImPACTのプログラム・マネージャーの公募が開始された。
 公募開始    :3月 7日
 概要書類締切 :3月17日~3月31日正午(必着)
 
詳細書類締切 :4月10日~4月24日正午(必着)
                  
面接実施予定 :5月下旬頃(書類審査合格者のみ)
 選考結果の発表:6月~

 ①②の詳細は以下のHPをご参照ください。http://www8.cao.go.jp/cstp/sentan/about-kakushin.html

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2014年3月19日 (水)

2014年 3月 MNOICの最近の状況

早いもので2011年の4月に開設したMNOICも、ほぼ3年が経過しました。昨年同様に春めいてくるこの季節に、MNOICの最近の状況をお伝えしています。まずユーザの方々のご利用の状況ですが、現在ご利用頂いている法人(利用が終了した法人は含みません)は、年間利用をご利用頂いている8法人、ビジター利用が10法人、研究受託のご利用が18法人です。特記すべきは、研究受託の件数が大幅に増えてきていることです。MNOICを開始した1年目は1件、2年目は10件でしたので、倍々で増えています。しかし年間利用法人やビジター利用の法人数は昨年と同様な水準です。これはMNOICがサービス出来る品質の向上が図られたと自負しています。設立して3年間、様々なユーザからの要望を分析した結果、今までMEMSを開発して来なかった企業、特に中小やベンチャー企業、更に装置メーカや材料メーカ、技術商社等がMEMSの加工を希望していました。これらの企業にはMNOICへ派遣出来る技術者・研究者は少なく、MNOICへ研究依託を希望されます。またMNOICもこれらの要望を受けて、研究受託が可能な人材確保や研究者・技術者のスキルアップを行ってきました。また研究支援の多い装置としては、X-CT評価、分析SEM、測長SEM、CVD成膜装置、ステルスダイサー、シリコン深堀ドライエッチ、マスクレス露光装置、i線ステッパ、ホトリソ関連装置等です。なお、このような研究支援による装置のご利用は、まだ特定の装置を使った場合に限定されています。尚、最近になってMNOICで単加工や特定の装置の利用ではなくて、デバイスを研究開発するパワーユーザが徐々に増えてきました。このようにMEMSデバイスの研究やプロセス開発にMNOICの研究支援を使って頂ければ、多くの装置を平準化してご利用頂けると思います。それにはMNOICの研究受託で得たスキルや技術力を可能な限りアピールする、即ち実績を出していくことが重要と考えています。

以下に最近のトピックスを幾つかピックアップ致します。

(1)今年度に新たに研究支援の対象になった装置

今年度に新たに研究支援の対象になった装置は写真1にあります圧電定数評価装置です。評価可能なウェハ寸法は4から8インチ、機能はダブルビームレーザ変位計測による特性評価、評価項目は変位、分極特性、誘電率、損失係数、圧電係数d33 等です。

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写真 1 圧電定数評価装置

(2) MNOIC実習セミナー

MNOICの活動の中でも、特に人材育成には力をいれ、2013年度からMNOICで利用可能な最先端装置を用いた「実習形式のセミナー」を開催しています。当初は年に2回程度を考えていましたが、教材まで含めた準備に多大な工数を要すること、実習はMNOICが研究支援出来る装置を準備まで含めると長時間専有すること等から年に1回開催することにしました。既にブログでもご紹介していますが、今回はその第二弾として、8月29日-30日に1.5日のコースでMNOIC開発センターにて、「ナノインプリント実習、MemsONEによる形状予測とサンプル作成、その形状評価」を実施致しました。また今回のセミナーは「TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2013」の一環として開催し、より実践的な取り組みを希望する多くの学生の方にもご参加頂きました。今回の参加者は企業から3名、学生の方7名の計10名でした。このMNOIC実習セミナーは最新研究者により理論、装置メーカによる装置紹介、および実際に実験室での実習と大変充実していますが、今回もMemsONEでは「MemsONEはどんなシステム、何が出来るの?どこが凄いの?」と言う題目でMemsONEの開発、および販売企業である、みずほ情報総研・浅海氏に、質問を含めて40分の講演をお願いしました。2日目のナノインプリント実習では、実習に使うMNOICが研究支援可能なObducat社製ナノインプリント装置の販売元であるアペックス社・松本氏から当該装置の説明がありました。更にナノインプリント技術の最前線と、具体的な応用事例として産総研・集積マイクロシステム研究センター廣島副センター長によるナノインプリント分野での最先端の技術状況と、最近の応用展開に関する講演を、質疑応答をいれて約1時間お願いしました。全体的には大変好評で、MemsONEの概要が理解できた、世界最先端装置の有効性や応用が良くわかった、また特に学生の方には将来のオープンイノベーションの一環としてMNOICを検討したい等のご意見、更にこのような実習講座を今後も実施して欲しい等のご意見がでました。

来年度(2014年度)も同様に「TIA連携大学院サマー・オープン・フェスティバル2014」の一環として開催し、学生の方も含めた実習にしたいと思います。

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写真 2 MNOIC実習セミナーの様子

(3) 国際連携の取り組み

 今年度もたくさんの海外のお客様を迎えることが出来ました。4月には上海大学のお客様、8月には台湾ITRIサウスのお客様、9月にはロシアのお客様、12月にはカナダとの交流会等です。これまではつくばの研究施設を見学する機会が多かったのですが、ここ何回かは秋葉原の本部で海外からのお客様と、MEMS協議会の会員メンバーとの間でビジネス交流会を開催しています。直近ではフィンランドのMEMS・電子デバイス関連の研究所であるVTTとのビジネス交流を11月に、またカナダアルバータ州のACAMPを中心とするMEMS関連企業とのビジネス交流会を1月に開催しました。

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写真 3 国際ビジネスセミナー

(4)ナノマイクロビジネス展

世界最大規模のMEMS領域の展示会である、マイクロマシン展(総合イベントマイクロナノ)が2013年度から「ナノマイクロビジネス展」と名称を変えて開催しています。2014年度は日程と場所が大きく変わります。会期は4月23日から25日まで、場所はパシフィコ横浜になります。今回の目玉は、特別展示コーナの開設です。今回は3つの大きな特別展示コーナを設けますが、その中で最大規模はオープンイノベーションです。国内のオープンイノベーションを指向している研究機関が、何と22機関も結集します。その中でMNOICも展示致します。このオープンイノベーション特別展示コーナにはミニシアターも準備し、各研究機関の施設紹介も行います。沢山の方々のご参加を期待しています。

以上、最近のMNOICの状況をご報告致しました。皆様の積極的なご利用をご検討頂ければと思います。(MEMS協議会 三原 孝士)

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2014年3月18日 (火)

NEDO委託事業「社会課題対応センサーシステム先導研究」クロージング会議開催

独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から受託しました「社会課題対応センサーシステム開発プロジェクト(研究開発成果等の他分野での先導研究)社会課題対応常時・継続モニタリングシステムの開発」(期間2013年7月11日~2014年3月20日、リーダ:下山先導研究センター長)の第2回全体会議(クロージング会議)が2014年3月17日(月)にNMEMS技術研究機構会議室において開催されました。本会議にはプロジェクト委託元のNEDO技術開発推進部やプロジェクトに参画する①社会・産業インフラ分野、②農業分野、③健康医療分野の3分野の研究者、再委託先の研究者及び事務局を含め総勢59名が参加しました(写真1クロージング会議会場の様子)。

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           写真1 クロージング会議会場の様子

NEDOからの挨拶の後、各分野サブリーダ(①社会・産業インフラ分野:今仲サブリーダ、②農業分野:前田サブリーダ、③健康医療分野:唐木サブリーダ)から最終成果を報告して頂くとともに全参画機関代表者からプロジェクト参画に対する感想を述べてもらいました。本プロジェクトに参画することでユーザ機関との連携が強化されるとともに目指しているセンサーシステムへのユーザ御機関の熱い期待が確認でき非常に有意義であったとの意見が多数だされました。最後に本プロジェクトのリーダである下山先導研究センター長からのリーダ総括がなされました(写真2下山センター長の発表)。

 

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             写真2 下山センター長の発表 

延べ126人の登録研究者が参加し、各分野とも真の社会課題を抽出するとともに社会課題を解決する革新的技術に基づいたセンサーシステムの開発目標、仕様ならびに期待できる効果を明らかにして、当初の目標を達成するとともに、8カ月という短期間に特許6件、論文投稿1件、研究発表10件、新聞・雑誌等への掲載7件、展示会での発表1件の外部発表成果が出されたことが報告されました。今後はこの先導研究の成果を基に、さらに本格研究等を実施して、真に役に立つセンサーシステムの実用化を目指すことを誓って、クロージング会議を終了しました。クロージング会議終了後、引き続き交流会が開催されました。一般財団法人マイクロマシンセンター青柳専務理事からのねぎらいの挨拶と乾杯の発声の後、研究者間でこれまでのプロジェクトにおける苦労話や成果の実用化に向けた活発な意見交換がなされました(写真3交流会の様子)。

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              写真3 交流会の様子

 最後に、東京大学藤田教授(健康医療分野コ・サブリーダ)から、「なんとしてもビジネスに繫いで欲しい」との締めのご挨拶を頂きました。

 

→ 社会課題対応センサーシステム先導研究HP

(NMEMS技術研究機構 武田 宗久)

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第22回MEMS講習会:充実した内容の講習会と見学会が終了

2014年3月6日に富山県工業技術センター・中央研究所敷地内の富山県ものづくり研究開発センターにて第22回MEMS講習会を開催致しました。MEMS講習会はMEMS協議会メンバー企業、特にMEMSの試作(MEMSファンドリー)や設計ツール開発をサービスとする企業を中心に企画され、MMCの人材育成事業である「マイクロナノイノベータ人材育成プログラム」との連携を図りながら、地方都市と都内で年2回実施しています。  

今回は「MEMS技術を利用した地域活性化」をテーマに、MEMSを重要な産業として育成されている富山県工業技術センター、およびその関連企業とのビジネス交流を目的に、主催:一般財団法人マイクロマシンセンター、共催:富山県工業技術センターとして実施しました。MEMS分野での研究開発をされている研究者による特別講演・招待講演と、富山県、MMCの双方の報告を中心に最先端の技術開発や地域での産業化の課題等を議論する貴重な場となりました。

当日の北陸、上越の天気予報は雪で、越後湯沢からほくほく線の山中での雪景色を見て、富山の吹雪を心配しましたが、夕刻5cm程度の積雪はあったものの、講演会には殆ど影響がない程度の軽い積雪でした。

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写真1 高岡市を走る路面電車・万葉線

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写真2 富山県工業技術センター

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写真3 講演会場の全景

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写真4 中央研究所 榎本所長

主催者の挨拶のあと、最初の特別講演として、立命館大学・立命館グローバル・イノベーション研究機構の杉山進教授から「MEMSの活躍の広がりと生産技術の変革:しなやかMEMS[高分子材料を活用した低コスト・高機能MEMS]の未来」がありました。ご存知のように杉山先生は世界発のMEMSと言えるシリコンピエゾ抵抗素子を用いた圧力センサーから始まって、最近ではシリコン以外の材料、特に高分子を用いて機構素子を作成・評価し、デバイスに仕上げる研究で世界の第一人者です。先生はシリコンと高分子を物性面から比較し、高分子でも様々な機構部品が出来ることを理論予測すると同時に、実際にデバイスを構成して実装されています。

続く招待講演は、早稲田大学・ナノ理工学研究機構研究院の水野潤准教授から「MEMS技術の最先端;微細加工・接合技術を融合した新しい技術展開:グリーン・イノベーションMEMSへの応用」です。水野先生は企業にいらした経験から最先端のMEMS微細加工や接合技術を用いて、様々な応用を企業との共同研究として実施され、多くの成果を上げておられます。特に高密度デバイスの三次元実装に必要なキー技術や、最先端の有機ELや有機素子に必要な加工技術、更にマイクロTAS等です。ここから見えてくるのは、もはやMEMS技術は機械加工やモールド技術と同様に、製造業の様々なシーンにおいて、なくてはならない技術になりつつあるいう事です。逆に言えばMEMS技術なしには、もう世界と競争できない程度に重要になっていると言うことです。

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写真5 特別講演 杉山先生

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写真6 招待講演 水野先生

続いての富山地域からの報告では、富山県工業技術センター・中央研究所の小幡勤氏から「富山県におけるMEMSへの取り組み~MEMSで地域を活性化~」と題する講演がありました。この小幡氏は本講演会の開催にあたり富山県工業技術センターの窓口として企画に携わって頂きました。ここでも前述の水野先生同様に、MEMSの加工技術をあらゆる産業に応用することに力点を置かれ、多くの成果を出されるとともに、富山県の関連産業との強い連携が伺えました。特に最近の研究成果として、異分野研究者との協働にてシリコン細胞チップを作成し、この細胞スクリーニングに利用する研究では海外の研究機関と連携を図る等、国際的な取り組みもされています。MEMS技術を幅広く応用して行くことで、地域社会や異分野、更に国際連携へと広がりのある活動をダイナミックに展開されていることに深く感銘を受けました。更に株式会社オーギャの水島昌徳代表取締役 から「最先端技術を武器にした地域発ベンチャー:「静電容量型フレキシブル触覚フィルムセンサの開発」の話題提供がありました。このオーギャによる技術も、真正面からシリコンMEMSデバイス・センサー企業と競争するのではなく、MEMS加工技術を使って様々な材料を組み合わせて、安価で高性能な接触センサーを開発し、このセンサーを、ロボットハンドを始め今後の新たしい分野へ展開する構想です。このセンサー開発と事業化には、地域性の高いベンチャー産業支援を受けて、更に技術に磨きがかかっています。

MMCからの報告では、産業交流部の今本浩史氏から最先端MEMSを用いた「スマートモニタリングの状況とセンサネットワークへの展開」と題して、現在行われているセンサーネットワークシステム開発の概要説明がありました。また、MEMS協議会およびMNOIC事業の三原から「MEMS協議会、および最先端・大口径の産総研(つくば)・MEMS研究施設を活用した研究支援サービスMNOICのご紹介」、更に直前になってプログラムを一部変更しましたが、BEANS技術研究センター・出井敏夫から「BEANSパテントショップのご紹介」がありました。MMCでは、MemsONEも含めて過去に行った国家プロジェクトの成果を、有効に使って頂く為の様々な取り組みを行っていますが、BEANSプロジェクトの成果普及、特に「国家プロジェトで出願された特許を、維持管理しながらそのライセンス先を探す」と言うこれまで見られなかった活動をしています。また広報担当・内田和義から、「ナノマイクロビジネス展のご案内」がありました。

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写真7 富山県工業技術センター 小幡氏

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写真8 オーギャ 水島社長

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写真9 オムロン・貫井氏

最後のセッションとして、「ファンドリーサービス産業委員会企業からの報告」と題し、ファンドリサービス産業委員会・委員長の貫井晋氏から、「オムロン MEMSファンドリー紹介」、更に「ファンドリーサービス産業委員会企業からの報告」と題し、今回のMEMS講習会の意義も含めて紹介をさせて頂きました。

 今回は、年度末の忙しい中、また富山県と言う遠方にも関わらず、首都圏や関西圏も含めて多数の方々にご参加頂きました。関係者も含めて45名の参加者があり、中規模のセミナールームが満杯なる盛況ぶりでした。

また翌日は、富山県工業技術センター中央研究所が主催する施設の見学会が開催されました。この見学会では、今回のイベントの調整をして頂いた企画管理の土肥義治部長に、施設のご説明やご案内を頂きました。最初に富山県工業技術センターの概要説明があったあと、富山県工業技術センター中央研究所のMEMS関連施設、及び富山県ものづくり研究開発センターの見学でした。富山県の地域性が生かされた施設であると同時に、日本の工業技術センターでも此処しかない最先端施設(汗の出るマネキンとその評価設備や、大型電波暗室等)も多数あって、この工業技術センターの充実ぶりや活力を感じることができました。改めて、富山県工業技術センターでお世話になった方々に感謝したいと思います。(MEMS協議会 三原孝士)

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写真10 富山県工業技術センター 土肥部長による見学会説明

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写真11 電波暗室での集合写真

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2014年3月14日 (金)

ナノ・マイクロビジネス展の同時開催シンポジウムにご期待を(その1)

ナノ・マイクロビジネス展/ROBOTECH 次世代ロボット製造技術展は、OPIE(OPTICS & PHOTONICS Internationl Exhibitions)と同時に次の要領で開催します。
 
名称:  ナノ・マイクロ ビジネス展 / ROBOTECH 次世代ロボット製造技術展
日時:  2014年4月23日(水)-25日(金) 10:00-17:00
会場:  パシフィコ横浜 展示ホール
主催:  一般財団法人マイクロマシンセンター
共催: 技術研究組合NMEMS技術研究機構
オーガナイザー: メサゴ・メッセフランクフルト株式会社
Web: http://www.micromachine.jp
 
同時開催のシンポジウムの内容についてご紹介します。シンポジウムはパシフィコ横浜展示ホール2階アネックスホールF203で開催します。
 
開催初日(4月23日)の午後には第20回を迎える国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムを開催します。今回は「新しい応用を目指すスマートモニタリングデバイスとしてのMEMS」というタイトルで国内外の専門家から次の報告があります(日英同時通訳)。

国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム

特別講演
  MEMS and Sensor Trends – Paving the Way for a True Internet of Things
  Karen Lightman(MEMS Industry Group) 
セッション1:IVAM特別セッション
  Smart Monitoring Systems
  Prof. Dr. Thomas Geßner (Fraunhofer ENAS)
新規な低価格MEMS製造技術:モールドMEMS
  栗原 一真(産業技術総合研究所)  
Recent developments regarding optical MEMS and their applications
  Dr. Michael Scholles (Fraunhofer IPMS)
セッション2:スマートモニタリングを用いた様々な応用展開とMEMSへの期待
  社会インフラ構造物におけるヘルスモニタリングの実際とセンサシステムへの期待
  西尾 真由子(横浜国立大学)
Emerging sensor opportunities in mobile consumer electronics
  Prof. Aarne Oja(VTT,Finland)
自動車用半導体/MEMSの動向と今後の期待
  菅原 良一((株)デンソー)  
Multi-layer Silicon MEMS Processes and Devices
   Collin Twanow (Micralyne Inc.)
超高齢化社会を支える健康機器と求められるセンサー技術
  新藤幹雄(株式会社タニタ)

また、最終日(4月25日)午前中にはTIA N-MEMS/MEMS協議会フォーラムを「MEMSビジネスの新機軸から」というタイトルで開催します。セッション1では注目すべきトピックスとして企画展示で取り上げているテーマについて、セッション2ではマイクロマシンセンターの活動から報告します。

TIA N-MEMS/MEMS協議会フォーラム

セッション1 MEMS ビジネス新機軸:オープンイノベーションと新製造方法
  TIAにおけるオープンイノベーションの拡がり
   金山 敏彦(産業技術総合研究所)
世界を変える生産革命:ここまで来たミニマルファブ
   久保内 講一(ミニマルファブ技術研究組合)
3Dゲルプリンターが開拓する「化学」×「機械」のオープンイノベーション
 古川英光(山形大学)  
セッション2 MEMS産業動向・技術動向
  IEC東京大会に向けて、活発化する国際標準化活動についての報告
 大和田 邦樹(帝京大学)  
MEMS技術動向:世界のMEMS関連学会の発表からビジネス注目分野を推測
 庄子 習一(早稲田大学)  
センサは作るから活用へ!社会に浸透するあらゆるセンサー群
 今本 浩史(マイクロマシンセンター MEMS協議会)

本年もMEMS/ナノマイクロビジネスに関する多彩な報告にご期待ください。

<普及促進部 内田>

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欧米におけるAE診断に関する動向調査

欧州においてAEセンサシステムを用いた構造検査サービスを実施しているTUV Austria、および、AEセンサユニット・検査HW・SWを提供している欧州最大のベンダVallen Systems GmbHを訪問。また、AEセンサーによるモニタリングの第一人者であるUCLA小野教授にお話をお伺いし、欧米におけるAE適用事例、センサの要求仕様、検査の対象および実施内容について調査した。

[AEセンサの適用市場について]

石油タンクの腐食検査が大きな適用市場であり、欧州で数百タンクを検査している。1タンク当り50~60個のセンサを用いるのが一般的とのことである。また、一事例で数多くセンサを用いているのはオイルのパイプラインである。デンマークの例で、最大50kmのパイプラインに50mおきにセンサを設置しているという(約1000個のセンサ)。

ガスタンクへの適用事例では、球形タンクに数m間隔で30個のほどのセンサを配置し、欠陥の位置標定も行なっている。また、ガイシの製造工程検査にAEセンサを用いている事例もある。FRPとメタルの嵌合強度検査に適用している。

米国ではサンフランシスコ-オークランドベイブリッジでAEによる常時モニタリングが行われ約600個のセンサーが使用された(約4百万ドルの事業)。カナダではT社が鉄道橋のAEモニタリングを継続的に実施しており、鉄道事業者は結果を基に修繕計画を立てているという。これは商業ベースで採算が取れているケースである。ポーランド、チェコでは大型トラックを通過させたときのAEを測定し健全性を判別。AE診断結果で通行止めと判断した例もある。

一方で、航空機への適用、変圧器の絶縁不良の検知診断の要求もあるという。船(オイルタンカーなど)の検査では、腐食と疲労亀裂の両面での検査が必要となり、今後適用市場として期待されている。また、航空機等の燃料配管の漏れ検知にもAEの適用は考えられるが、この用途ではセンサの小型化・低コスト化が必要となるとのことである。

[AEセンサへの要求仕様について]

感度や周波数範囲といった基本仕様は勿論であるが、使用可能な環境温度範囲に対する要望がいずれのヒアリングにおいても議題となった。情報を総合すると、環境温度範囲は、基本的にー50℃から80℃をカバーすることが望まれている。低温側は‐50℃でほぼ全ての対象に適用できる見通しであった。高温側は80度超を要求する特殊なアプリケーション(エンジン・格納容器など)も存在する。この場合、ウェーブガイドを用いてセンサ接触面の温度を室温に近づける手法も選択されるようであった。また、耐久性も実用上の大きなポイントであり、構造物に製造工程で埋め込まれるケースでは基本的に構造物そのものの寿命と同等の寿命が要求される。

周波数帯域としては150kHzがセンサのボリュームゾーンである。但し、MHzオーダーのセンサが実現できれば、新たなアプリケーションへの適用も可能となる。一方で、10kHz、20kHz程度で感度のよいセンサーができればコンクリート構造物への適用が可能となる。

センサのコストについては、現状のセンサはインストレーションコストが高く、低コスト化により置きっぱなしに出来れば大きなメリットとなる見通しである。

[AE検査の標準化について]

欧州では、ベルギー・ブリュッセルに本拠を置く、CEN(欧州標準化委員会)によりEN(欧州規格)化が実施されており、AEに関する検査規格のEN化実績があるという。ENは規格原案のISOとの並行投票が可能とのことである。

以上、本調査では、欧州におけるAE診断の適用市場や動向、センサの要求仕様、標準化手法等において非常に有益な情報が得られた。

(NMEMS技術研究機構 笠原章裕、渡部一雄)

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