「マイクロナノ2012」TIA N-MEMSシンポジウムPartⅡ「開催(2012年7月13日)
マイクロマシン/MEMS展2012(7月11日~13日)の開催期間中にいくつかの併設シンポジウムが開催されました。ここではその中からTIA N-MEMSシンポジウムPartⅡMEMS協議会フォーラムMEMS関連産業発展のための活動支援のセッションから講演概要を紹介します。
マイクロマシンセンターではMEMS産業の発展を目的に研究開発プロジェクトの企画運営をはじめ、技術開発をサポートするオープンイノベーションセンター(MNOIC)の設立/運営、MEMS関連の技術/産業動向調査、国際標準化の推進等、様々な活動を行っています。このセッションではそれらの活動状況が紹介されました。
○マイクロナノオープンイノベーションセンター(MNOIC)活動状況 MMC 三原 孝士
MNOICは最新鋭のMEMS8インチラインを備え、主に企業のMEMSデバイス開発をサポートする目的で昨年度開設されました。本公演では、最新鋭設備の稼働状況、利用方法の説明、開設後順調に利用者が増えていること、海外のオープンイノベーションセンターの活動等が紹介されました。
○MEMS関連市場動向 MMC 阪井 淳
マイクロマシンセンターでは毎年MEMS関連産業動向を調査して報告書にまとめています。平成23年度はMEMS関連の市場予測が行われましたので、その内容について紹介されました。
国内のMEMS組込み製品の生産金額より求めた独自の市場予測によりますと2010年のMEMS市場は約7000億円、2015年予測は約1.5兆円、2020年は約3兆円と市場が大きく拡大すると予測されました。年率に換算すると平均して15%/年の伸びになります。市場予測はアプリケーション分野毎にまとめられ、ほぼすべての分野で高い伸びが予測されました。中でも絶対額の大きさで高い伸びを牽引するのが自動車、モバイル機器、医療・ヘルスケア分野とされており、その要因分析が紹介されました。
○MEMS国内外技術動向 早稲田大学 教授 庄子 習一
MEMSの技術動向としてMEMS関連の著名な国際学会であるTransducers'11、MEMS2012で発表された内容を分析して得られた技術動向が紹介されました。国別発表件数では依然として米国が最も多いですが、中国、韓国からの発表件数が伸びており、MEMS分野の開発に注力し始めた様子が伺えました。分野別で発表件数の伸びが著しいのが非シリコンの加工プロセスとマイクロフルイディクスでした。いずれも医療系への応用を狙ったものでMEMSの新たなアプリケーションとして世界中で注目されていることが紹介されました。
○MEMS国際標準化動向 帝京大学 教授 大和田 邦樹
マイクロマシンセンターでは、MEMSの国際標準化を推進しています。本セッションではこれまで標準化された内容、現在標準化に向けて推進中の内容、今後の動向が紹介されました。新しい分野としてエネルギーハーベスティングに関する新規標準化提案が増加しており、この分野で各国がイニシアティブをとろうと積極的にあー活動していることが伺えました。
マイクロマシンセンターでは今後もMEMS産業の発展に向けて様々な活動を推進して行く予定で、これらに関し何かご意見、ご要望がありましたら、センターまでお問い合わせお願いします。
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