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2011年11月

2011年11月28日 (月)

第22回先端技術交流会のご案内

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第22回 マイクロナノ先端技術交流会
「ナノフォトニックデバイスの最前線~メタマテリアルの応用」
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(マイクロナノイノベータ人材育成プログラム・先端アプリ講座)
主催:一般財団法人 マイクロマシンセンター

 一般財団法人マイクロマシンセンターでは、MEMS産業の裾野を広げ、その発展を促進するために、マイクロナノイノベータ人材育成プログラム事業の一環として、マイクロナノ先端技術交流会を実施しております。これは産学交流を図ることを目的に、毎回大学等において先端的な研究に従事する方々を講師としてお招き、交流の機会を設けようとするものです。今回は「ナノフォトニックデバイスの最前線~メタマテリアルの応用」をテーマに、同分野の最前線で活躍しておられます理化学研究所 田中拓男先生と東北大学 金森義明准教授をお迎えして同交流会を開催致します。

http://mmc.la.coocan.jp/business/kouryuukai/

【開催日時】平成23年12月19日(月) 15:00~17:20~18:30
【開催場所】(財)マイクロマシンセンター MMCテクノサロン、MMC会議室
【プログラム】
15:00~15:05 主催者挨拶
           マイクロマシンセンター 専務理事 青柳 桂一
15:05~16:10  「ナノスケール超微細構造を応用した超小型・高機能光デバイスの研究」                           東北大学大学院工学研究科ナノメカニクス専攻
                      准教授 金 森 義 明
16:10~16:15 ----- 休憩 ----- 
16:15~17:20  「メタマテリアルの原理とプラズモニック・メタマテリアル」(仮) 
  理化学研究所 基幹研究所 田中メタマテリアル研究室
                   准主任研究員 田中 拓男
17:30~18:30 ----- 講師の先生を囲む交流会 (立食形式) -----
           (会場:マイクロマシンセンター本部 会議室)
【参加申込】
必要事項をご記入の上、下記の申込先へE-mail又はFAXをお願いします。
・参加費用:2000円(MEMS協議会会員) 5000円(一般)
・申込用E-mail:event@mmc.or.jp
・TEL:03-5835-1870 ・FAX:03-5835-1873
・申込締切り:平成23年12月16日(金)定員(25人)になり次第締め切りさせて頂きます。
=========  お申込は下記の申込欄をご送信下さい。=========
   第22回 先端技術交流会「ナノフォトニックデバイスの最前線~メタマテリアルの応用」
申込者氏名:
氏名フリガナ:
会社・団体名:
所属部署:
役職:
E-mail:
TEL:
FAX:
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問合せ:
財団法人マイクロマシンセンター
産業交流部 阪井 / 酒向
E-mail:front@mmc.or.jp  (共通使用アドレス)
〒101-0026 東京都千代田区神田佐久間河岸67
      MBR99ビル6階
Tel: 03-5835-1870   Fax: 03-5835-1873
http://www.mmc.or.jp/
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2011年11月25日 (金)

MNOICのMEMS試作研究開発支援サービスが順調に稼働

 マイクロマシンセンターでは、本年4月につくばのTIA-NMEMS拠点において産学連携によるマイクロナノ分野のイノベーション実現の場を提供する組織として、マイクロナノ・オープンイノベーションセンター (MNOIC;エムノーイック) を設立しました。

 半導体業界だけでなくMEMS分野においても、必要な技術、設備、人財の全てを、自前で内部から調達する「クローズドイノベーション」にはもはや限界が来ており、リソースを広く外部からも含めて調達する「オープンイノベーション」への転換が必要との認識は産官学共通のものとなってきています。MNOICはその社会的要請に応えるソリューションのひとつです。
 
 MNOICでは、(独)産業技術総合研究所つくば東事業所の集積マイクロシステム研究センター (UMEMSME) が所有する世界最先端のMEMS研究施設をR&Dプラットフォームとして活用することにより、参加機関の自主研究・試作を支援するサービスをこの8月から開始しました。

 特に、設備面では世界最先端の8/12インチMEMS試作研究ライン;ニックネーム”TKB812”がご利用いただけます。 ウェハの洗浄、リソグラフィー、成膜、エッチングなどの前工程プロセスから、接合実装、デバイスチップ切断、実装用配線などの後工程プロセス、さらに、デバイス表面及び内部の形状評価までカバーする一貫ラインです。前工程プロセス装置は、3次元マイクロ加工からサブハーフミクロン加工まで対応しており、実績あるセンサ等のMEMSから最先端レベルのデバイスの試作が可能です。また、MEMS量産現場で実績を積んだ加工装置メーカーによる国内第1号の12インチ対応装置も備わっています。

 本年8月のサービス開始以降、MEMS応用製品企業をはじめとして、ファブレス企業、ファンドリー企業、大学の研究室、等々、10数社のMEMS関連機関の皆様からお問い合わせをいただいており、”TKB812” での8/12インチプロセス試作が始まったところです。本格的な稼働はこれからですので、MEMS開発に関する課題をお持ちの方々は是非ご一報をお寄せください。

MNOICのご利用方法や ”TKB812” の詳細については、マイクロマシンセンターの該当ホームページへどうぞ。"TKB812"ご紹介ビデオへのリンクはこちら

Mnoictia360_4

                movie ビデオスタートボタン movie

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2011年11月22日 (火)

第4回MemsONE技術交流会の開催案内

 第4回MemsONE技術交流会の日程および講演内容が決まりましたのでご案内致します。本会は解析事例紹介を中心に開催するもので、参加は自由ですし無料ですので、是非ご参加ください。
 開催概要は以下の通りです。

<<第4回MemsONE技術交流会の開催概要>>
 ・開催日時: 12月16日(金) 14:00~ 懇親会
 ・開催場所: MMCテクノサロン(秋葉原)
 ・参加対象: MemsONE導入ユーザ様、導入を検討されている方、
          および解析に興味をお持ちの方々が対象
 ・講演内容: 基調講演1件、解析事例3件、次期バージョン機能紹介デモ1件
 ・定員人数: 25名 (定員になり次第〆切ります)
 ・参加料金: 講演および懇親会とも無料

参加をご希望の方は、下記URLで詳細をご確認の上お申込みください。
 http://mmc.la.coocan.jp/mems-one/hiroba/kouryukai_info/

ご不明な点が御座いましたら、下記までお問合せください。
 一般財団法人マイクロマシンセンター 
 MemsONEサポートセンター 担当:水津
 電話: 03-5835-1870 FAX: 03-5835-1873
 E-mail: mems1-user@mmc.or.jp

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第2回MEMS設計解析基礎実習の開催

 MEMS設計解析基礎実習の第2回を11月17日~18日(2日間)に開催致しました。本実習は、人材育成事業「マイクロナノイノベータ人材育成プログラム」の一環で実施するもので、本プログラムの基礎レベル科目に属するものです。
 本実習は、MemsONEを活用し、MEMS設計・製作における構造やプロセスを評価(特性・現象予測など)する基礎的な知識習得を狙いとして、実際にパソコンを使用した実習中心の講習会で、年2回開催しています。今回は定員である5名の申込みがありましたが、当日1名の欠席があり、4名で実施しました。内容や時間配分等については、昨年度の結果を踏まえて見直しを行っています。受講者からは大変役立ったとの評価を得ており、来年度も引き続いて開催を予定しています。以下に、今回の開催概要を示します。

 ◆開催日時: 平成23年11月17日(木)-18日(金)10:00~17:00
 ◆開催場所: MMCテクノサロン
 ◆受講者数: 4名(欠席1名あり)
 ◆実習内容: <<一日目>>
          1)MemsONEのメイン操作・CAD操作の基本
          2)MemsONEの解析条件設定~解析結果表示までの操作演習
          3)プロセスエミュレータによるモデル作成の演習
          4)変形解析の演習
          <<二日目>>
          1)プロセス解析:ウェットエッチング解析の演習
          2)サンプルモデルによる各種解析の演習
          3)演習:メッシュや要素次数の相違による解析精度の検証

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MemsONE実習講座の東京第4回開催

 MemsONE実習講座の東京第4回を平成23年10月28日(金)に開催しました。本実習講座は、MemsONEの使用方法をより効果的に習得してもらうために、実際にパソコン上で操作演習を行うもので、今回は最終回となる「解析コース」を行いました。解析コースは受講者が希望する解析機能を選択する方式としており、演習内容は受講者数に応じて増加するため、時間的な制約から定員は3名としています。しかし、今回は最終回ということで、5名の参加があり、非常に盛況でした。参加者5名の内訳は、企業から1名、大学から4名で、全てMemsONE導入者でした。今回の実習講座の概要は、以下の通りです。

 東京第4回実習講座「解析コース」の概要
 ◆開催日時: 平成23年10月28日(金)13:00~18:00
 ◆開催場所: 日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社 本社4F
 ◆受講者数: 5名(定員3名)
 ◆実習内容: 1)弾塑性解析の使用方法と演習
          2)振動モード解析の使用方法と演習
          3)雰囲気流体解析の使用方法と演習
          4)熱弾塑性-熱伝導連成解析の使用方法と演習          
          5)圧電解析の使用方法と演習

   Img_0106_3 Img_0107_3
                     受 講 風 景


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2011年11月21日 (月)

2011年 北米MEMS研究動向及び研究機関運営に関する訪問調査報告

 海外のMEMS関連研究機関における研究開発動向及び研究所運営方法(政府のサポート、企業のサポート等)の調査を目的として、カナダ、米国の研究機関を訪問調査しましたので、調査結果を報告致します。
 北米には多くの研究機関が存在しますが、本年は日本では比較的知られていないが特徴ある研究機関、企業としてカナダ・アルバータ州の大学、ベンチャー、ファンドリーと米国 Sandia研究所を訪問調査しました。
なお本訪問調査はMEMS Executive Congress(米MIG主催)参加と合わせて行いました。
調査結果を以下にまとめます。

◎カナダ・アルバータ州MEMS関連機関
アルバータ州政府はマイクロ/ナノシステムの研究機関、企業の育成を重点政策として多額の投資を行っています。特にアルバータは石油資源が豊富で財政が潤沢にあり、投資先としてマイクロナノ関連の技術開発、産業化促進が選択されたそうです。今回はその中からMEMSに関連する研究所、企業を訪問調査しました。Photo_2

■州立アルバータ大学 NanoFab  @エドモントン市 アルバータ州
http://www.nanofab.ualberta.ca/site/

○運営         
・マイクロ/ナノシステム研究のためのデバイス試作拠点として1999年、NanoFabを設立。
・アルバータ州政府から投資4回、合計約40億円を受けてデバイス試作設備を導入、更新。
・標準的なMEMS試作ラインをベースに個別デバイスに対応したリソグラフィ、成膜装置、エッチング装置を備える。評価用実装設備、各種解析装置も備える。
http://www.nanofab.ualberta.ca/site/?page_id=39
・Siウェハサイズは4インチ、6インチ両方に対応可能。
・現在のユーザはカナダ国内の大学、企業。将来的にはオープン化を検討する。
・スタッフは技術者、オペレータ合わせて10人。
・現在の登録使用者は約100人。割合は大学90%、企業10%(12社)。
・基本は設備の時間貸しだが、スタッフがデバイス設計、プロセス面で研究開発に協力する。
・成膜装置等、コンタミの影響が大きい設備については大学用と企業用と分けてそれぞれの要求レベルに応じて管理する。例えばある成膜装置は主要ユーザのMicralyne社専用として管理している。       Nanofab     
・ユーザ使用料はアカデミックレートは一般の3分の1。
・収支は支出が設備管理とスタッフ給与で$1.5M/年、収入はユーザ使用料で$0.5M、政府補助が$1M。
・支出の55%はスタッフの給料、45%は設備の管理。
・企業のプロトタイプ試作及び信頼性評価までサポートする。
・スパッタ等成膜装置は大学用であっても使用できる材料を決めている。鉛等有害物質系は認めていない。
・フォトマスクは設計からマスク作製まで内部でできる設備を有する。
・MEMSの設計シミュレーションも行う。LEDIT,ANSYS,Intelisuite,COMSOLを使っている。
・SEM等評価設備もそろえる。
・IPに関し、NanoFabはサポートなので共同で新規アイデアが出ても要求しない。

○研究内容
・EB加工、Boschプロセス等のマイクロ加工技術を応用したMEMSデバイス開発
・開発例:マイクロピンセット、RF-MEMSスイッチ、PDMSマイクロフルイディクス、ナノスケールFET、X線マスク他

■Precisely Microtechnoloy Corp. @エドモントン市 アルバータ州

http://www.preciseley.com/index.htm

■ Micralyne社 @エドモントン市 アルバータ州

○運営
・純MEMSファンドリーではDALSA、Silexと並ぶ世界トップ企業。
・Alberta大からのスピンアウト。1998年設立。
・6インチプロセス、8インチ化計画中。
・同じ建屋内にあるACAMPは政府系、技術開発サポート機関でパッケージ技術を担当。
・アルバータ大NanoFabと連携。同大の研究設備を活用している。
・ビジネスモデルは量産受託だけでなく、技術開発から共同で実施するのが特徴。
・従って事業開始時の少量量産も受託する。
・Si汎用デバイス、MEMS汎用プロセスだけでなく、マイクロTAS等のガラス基板も扱う。
・日本企業からの依頼も受けている。アマダも顧客の一つ。
・パッケージ、試験方法も同時に開発する。
・IPは開発ステージで分ける。量産委託ならプロセス改善してもすべてユーザに帰属。
・共同開発なら「寄与率に応じて」を契約に含める。
・09年の東京開催マイクロマシン展に出展した。

○開発、量産デバイス
・TSV、ウェハレベルパッケ-ジング等MEMSの標準プロセス、パッケージングはすべて揃う。
・扱うデバイスの分野は、光MEMS、MEMSセンサ、ライフサイエンス。
・標準的なSi基板MEMSデバイスからガラス基板を用いたマイクロフルイディクスまで幅広く受けるのが特徴。
・個別のプロセス開発も受託する。
・有機半導体デバイスの開発も行う。現在有機層の配向成長を共同開発している。
・その他新材料も積極的に取り込む。


■ 国立Sandia研究所 @アルバカーキー市 ニューメキシコ州

Photo_4

○運営
・1949年設立、マンハッタン計画をルーツに持ち、国防のための研究所として設立。
・エネルギー省、国防省からの資金で運営。
・設立時の主な研究分野は核兵器、エネルギー、防衛システム。
・職員はPhD取得の新卒。企業からの転身は無い。
・訪問のためのセキュリティは厳しく、事前の身分照会、目的審査があり、訪問時も最初に入国管理局に連絡して入国審査の確認を行う。
・入所にはカメラ、携帯、PC、メモリーの持ち込み不可。
・検門所には軍隊が立つ。
・電子デバイスは、耐放射線半導体デバイス他軍事用デバイスの研究から始まって現在は蓄積技術を民生分野にも応用。
・現在の開発デバイスはCMOS(サブミクロン)、化合物半導体(レーザ)、MEMS。
・Sandia研のシーズ技術と民間のニーズとマッチした分野で共同開発を行っている。
・日本ではあまり知られていないが、共同開発パートナーは米国に限らず、海外機関も可能。
・現在メキシコの大学、シンガポールの企業と共同研究をしている。
・外部機関と共同研究を行うが、共同研究先であっても外部機関の人はSandia研内には受け入れられない。装置の高度な維持管理と機密防止のため。
・全設備に専用オペレータが付きコンディションを厳密に管理する。
・設備メンテ、品質管理は、大手メーカの半導体工場と同じレベルを維持している。
・よってここで試作されたデバイスは信頼性評価まで行う。データ再現性のレベルも高い。
・ミシガン大等米国の大学との共同研究は多い。
・米国企業との研究事例も多く、その内容は公開している。
・日本は原発保全システム用耐放射線デバイスのニーズが高いと予測する。
・Sandia研は耐放射線に関し多くのノウハウを保有し、日本に協力することができる。

○開発デバイス
(MEMS試作ラインを見学)
・設備は6インチMEMS試作ライン。量産にも対応できる最新自動機を揃えるので、研究開発から少量量産まで対応する。
・MEMS/CMOS積層型等のトレンドとなっているプロセス技術を保有。マイクロ化学分析、画像センサ、ナノテクノロジ応用電子デバイス等、様々な分野のデバイス設計技術も保有。
・デバイス設計、シミュレーションソフトは自前で作成。
・開発中のMEMSデバイスは主に高付加価値型で低コスト民生用の実績はあるが少ない。
・技術開発の狙いとして小型低コスト化、小空間で動作するアクチュエータ、ユビキタス向け、アレイ化、集積化を謳う。
・開発デバイス例:
 マイクロ化学分析チップ、光MEMS、SiナノワイヤFET、放射線センサアレイ、CMOS一体型圧力センサアレイ、AlN膜RFフィルタ、イオントラップ型量子コンピュータ素子等。


 今回の北米研究機関訪問全体を通して、MEMSやマイクロナノシステムは今後さらに応用分野が広がり市場も拡大するという期待のもと政府から大きな支援を受けて各研究機関がデバイス開発に取り組んでいる姿を見ることができました。
 アルバータ州では政府が音頭を取って、研究、技術開発のサポート機関を設立し、ベンチャーの育成、ファンドリーの支援を行っており、マイクロナノシステムの研究から産業化まで地域内においてトータルで成長していけるようなシステム作りを実践しています。
 日本でも現在マイクロマシンセンターが中心となってMEMSの技術開発サポート機関の設立やファンドリー事業拡大の施策を進めていますが、今後さらにアルバータのように研究から産業化までトータルで成長していけるよう提言をしていきたいと考えます。
 米国では軍事用に開発した技術の民生への応用が国策として行われており、Sandia研究所でもMEMSにおいて民生への転用を積極的に推進していました。要素技術を高いレベルに高めて、幅広い応用展開やメジャーな分野での競争力強化に展開していけるようなプロジェクトの提言をしていきたいと考えます。
 
  

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2011年 MEMS Executive Congress(米MIG主催)参加報告

MEMSの世界の産業動向、市場動向調査を目的として米国で開催されたMEMS Executive Congress(MEMS Industry Group主催)へ参加しましたのでその内容を報告します。
 この会議は、MEMSのデバイスメーカ、アプリメーカ、ファンドリー、製造装置メーカ、MEMS研究機関等の代表者が集まって将来のMEMSビジネスの方向性について議論する場として毎年11月に米国で開催されている国際会議です。会議の概況は以下の通りです。
・開催日時:2011年11月2日、3日
・開催場所:Montreley Plaza Hotel(米国カリフォルニア州モントレー)
・参加人数:225名(同会議ではこれまでで最大)
・主な参加企業
 デバイスメーカ:Texas Instruments、Robert Bosch、Hewlet Packard、STMicroelectronicsをはじめほとんどの大手MEMSデバイスメーカ
 ファンドリー:Silex、DALSA、Micralyne他
 研究機関:Fraunhofer、CEA Leti、BSAC他
 製造装置メーカ:住友精密、Applied Material他
 日本企業:オムロン、ソニー

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                   会議が開催されたホテル全景


 プログラムはゲストの講演とパネルディスカッションから成ります。
パネルディスカッションのテーマとそこで出た主な意見は次の通りです。
○MEMS市場予測
・MEMS市場の伸びは、2011年は前年比10%増、2015年までに世界市場は$12B(iSuppli)、$20B(Yole)まで成長するであろう。
・特に民生用MEMSの伸びが大きく、年率20%増を続けるであろう。しかし価格破壊が続く。
・民生用途の急拡大は出荷数量の激増をもたらしつつある。徐々に半導体産業に近付いている。大量生産化はプロセス、設備の標準化を招き、それが低コスト化をもたらす。
○MEMSファンドリー
・Time-to-market(TTM)が重要。市場ニーズへの迅速な対応が勝負、半導体と比較してスピード半分
・現状からさらに生産量が拡大されると大手半導体企業の参入障壁が低くなる。
・大手垂直統合メーカ、半導体メーカは古くなった半導体装置をMEMSラインへ転用することによって、投資コストが削減される。
・MEMSファンドリーも量産設備を保有するICファンドリーがシェアを拡大するのでは
・純MEMSファンドリーはMEMS特有のプロセスノウハウ他特長を出さねばならない。
・今後MEMSトップメーカにファブレスの割合が増える。
○MEMSセンサ融合/ネットワーク
・MEMSはリアルタイムで周辺状況を使用者に供給してくれる。
・これまでの携帯電話は人とのコミュニケーションが主目的であった。
・これからは環境とのコミュニケ-ションが加わる。(携帯電話に環境センサが加わる)
・HPのCentral Nervous System of the Earth (CENSE)は大規模センサネットワークシステムで全地球上の資源(石油)探査に導入予定である。
・センサユーザは、断続動作で低コスト、低消費電力なセンサを求めている。
・センサネットワークで得られたデータは、クラウドへ置くことは無く、厳しいセキュリティのもとで管理されるであろう。
○民生MEMS
・スマートフォンは小型モバイルPCでは無く、個人の嗜好を取り入れたパーソナル専用情報機器となる。
・個人の健康管理はこれまで特定の条件の人達のものであったが、これからは大衆化する。
・通常一般生活でセンサデバイスの存在は意識されなかった。これからは様々な場面でセンサからのデータを意識する場面が増えるであろう。
・民生用MEMSで成長が期待できる分野は、医療・ヘルスケア、大面積デバイス、ユビキタスデバイスがあげられる。

Photo
            パネルディスカッションの様子 


 全体を通して、大手企業が集まって今後のビジネスの動向を議論する場であるので、「大きな市場を形成できる分野」が大前提としてありました。そのため話題の大半がモバイル機器への応用へ集中しました。
一方で医療MEMS等、市場は小さいが高付加価値型MEMSも注目されており、これらの分野も具体的に議論するセッションを設けるべきではと思われました。
 いずれにせよモバイルの好況を追い風に業界全体が活気付いており、日本のMEMS産業もこの追い風に乗れるよう提言活動を続けていきたいと考えます。

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2011年11月16日 (水)

ドイツのMEMS関連研究所(ENAS、ISIT、MFI)の訪問報告

ドイツのMEMS関連研究所(ENAS、ISIT、MFI)の訪問報告
MMC 三原 孝士

 2011年10月11日から13日まで、ドイツ・ドレスデンで開催されたセミコンユーロに参加後、ドイツのMEMS関連研究所(ENAS、ISIT、MFI)を訪問しました。
1. Fraunhofer ENAS(イーナスと発音)
 ENAS(The Fraunhofer Institute for Electronic Nano Systems)は ドレスデン(Dresden)から南西に電車で1時間の距離のケムニッチ(Chemnitz)にある、SiliconSaxonyとも呼ばれるハイテク地域のMEMSを含む電子ナノシステムの中心的存在となる研究所です。このChemnitzの語源はStoneとのことで、実際に市の中心に巨大な石のモニュメント(写真1)があります。ENASの訪問においては日本でもお馴染みのProf. Thomas Gessner所長がホスト、Prof. Thomas Otto副所長が技術説明、またDr. Martina Vogel氏に訪問のケアをしていただきました。訪問時に多くのテーマご責任者の方々にご説明をして頂いたこと(写真3)に感謝したいと思います。このENASには大きく3つの研究テーマがあります。1)シリコンMEMS、2)ポリマーMEMS、3)機能素子のためのプリンティング技術です。MEMSに関しての設計、シミュレーション、加工、パッケージ技術が幅広く(過不足なく)整備され、企業との共同研究が極めてスムースに行われる運用体制が出来ています。特に三次元の実装技術や、有機半導体をベースにする印刷エレクトロニクスの技術や実験施設では、最先端技術に加えてある程度の量産設備が揃っていました。私一人の訪問にも関わらず沢山の責任者の方々に集まって頂いたことに恐縮していましたら、産業技術の研究所なので、訪問者に詳細な技術紹介を行うことは当然であると断言されました。
 The Fraunhofer Instituteはドイツの全域に60以上の研究所を散りばめています。その中でもENASはドイツの電子産業の元祖であり、その地域がSiliconSaxonyと言われる所以になっています。基礎研究は大学やMax Planck研究所に任せ、産業化に特化した技術開発を行なっています。ドイツは日本と違って中小企業がハイテク産業を支えている現実が、このように有効な産官学連携や設備の共通利用を生んでいるようです。
2. Fraunhofer ISIT(イズイットと発音)およびMFI
 南西部に位置するChemnitzから一気に北上してデンマークに近いイテホー(Itzehoe)と言う小さな町にISIT(The Fraunhofer Institute for Silicon Technology) とそのISIT発ベンチャーMFI(MEMS Foundry Itzehoe)があります。ここはFraunhofer研究所の中でも最北端の研究所とのことです。名前の通りシリコン半導体の研究所ですが、このISITはドイツハイテク研究の産官学連携の象徴を見るようでした。何百億円と言う投資が必要な半導体の研究を行うために、ISITは産業界との共栄・共存を探っています。即ち、VISHAYと言うパワー半導体の工場とISITの研究所が一体になって、クリーンルームの維持管理やメンテ技術者を共有することでVISHAYは施設の建設費・運営費や人件費を削減し、ISITは最先端の350nm半導体ライン(4・6インチ)を利用する研究開発が出来ます。実際には前工程をVISHAYが利用し、後工程にMEMS施設を入れてISITは半導体から次第にMEMSの研究にシフトしていったようです。また研究開発で実ったMEMSはISITの研究施設を用いて製造され、ISIT発のベンチャー企業を幾つも作って更に設備投資を行い、更にMFIと言うファンドリーまでビジネスにしてしまうと言う柔軟振りです。この間に研究者や技術者は企業と、研究所を自由に行き来しながら運用しているようです。そこでは自律的に研究所のシードが実用化、産業化できる仕組みが出来上がっています。更に地域、EC、産業界と様々な研究投資があります。(累計投資額は125億円)尚、MFIのCEOはDr.Peter Merzで訪問時に都合がつかなかったのでセミコンユーロの時に情報交換をさせて頂きました。また訪問時にはProf. Dr. Ralf Dudde氏(写真)に隅々まで見せて頂きました。MNOICの運用の参考にすべくしつこく質問をした私に、Dudde氏には最後までお付き合い頂いて恐縮しました。
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写真 1 ケムニッチ市の象徴?

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写真 2 ENASの研究施設

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写真 3 情報交換会 

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写真 4 イテホーで間違えて乗ったローカル電車、危うく遅刻しそうになった。

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写真 5 ISIT研究所 全景

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写真 6 沢山の企業と共存するISIT

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写真 7 辛抱強くお付き合い頂いたDudde氏に感謝します。


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セミコンヨーロッパ2011(ドレスデン)への参加報告

セミコンヨーロッパ2011(ドレスデン)への参加報告
MMC 三原 孝士

 2011年10月11日から13日まで、ドイツ・ドレスデンで開催されたセミコンユーロに参加しました。ドレスデン(Dresden)はドイツの東の端、チェコとの国境30km、エルベ川のザクセン州の州都です。この地域はSiliconSaxonyとも呼ばれ、独インフィニオン・テクノロジーズ社から独立したキマンダ社、米AMD社の半導体製造部門が独立したGLOBALFOUNDRIES (グローバルファウンドリーズ)社 などの電子デバイス製造拠点や多数のマイクロエレクトロニクス関連の研究所があります。今回の参加の目的は、MNOICの運営に参考になることから、LSI業界から見たMEMSの動向(特に集積化MEMS)、および研究から試作、少量生産・ファンドリーに連携するドイツのMEMS産業化の仕組みを調査することです。今回は(1)ドレスデンでのセミコンヨーロッパと併設されたMEMS産業化フォーラム、および最先端ナノエレセミナーへの参加、(2)MEMS産業化の仕組みを調査するためのフラウンフォーファ研究所(ケミニッツのENAS、イテファーのISITおよびMFI)の訪問、(3)総合イベントマイクロナノへの反映を目的にMMCとアフィリエートの関係にあるドルトムントのIVAMが主催するNRWナノカンファレンスヘ参加しIVAMの地域経済へのサービスの調査、およびIVAMとの連携強化です。今回はその一弾として「セミコンヨーロッパ2011」を報告します。
 今回参加の最大の目的は併設シンポジウムの一つ「国際MEMS/MST産業化フォーラム」です。このフォーラムは10日から11日の2日間で19の発表がありました。そのフォーラムの概要を報告します。
1. 応用セッション 4件
InsenSenseからMotion Sensor、QualcommからMEMSディスプレイ、Hillcresr Labsから最近のMEMS応用、FreescaleからMEMSファンドリーから見た動向、特にデジタル化、ゲーム、スマートフォンに端を発した小型で低価格&高性能のMEMSセンサーがスマートフォンの世界を変え、MEMSに新しい市場ももたらしたこと、それが今後も続くことを予測して見せました。この中で特にQualcomm社のGusev氏からの表面MM技術で製造された静電On/Off 光波長選択エタロンを用いたMirasolディスプレイの発表がありました。原理的には古い技術ですが、長期的に研究開発に取り組んだ様子や、LCD同様のガラス基板に表面MM技術を使って量産するファンドリーを台湾、Longtan Science Parkに立ち上げる等のダイナミックな取り組みがなされています。
2. MEMS試作・生産 5件
VTI Technologiesから高性能ジャイロ用の3D-MEMS技術、TronicsからMEMSの標準化の可能性、MFIからMEMSファンドリモデルに関して、MultitestからMEMSハイブリッド実装におけるテスト方法の考察、DALSAからC2MI(Center de Collaboration MiQro Innivation)のMiQroを中心とした拠点構想の話題提供がありました。この中でMFI(MEMS Foundry Itzehoe)のMerz所長から企業との協業によって研究所とファンドリーの両者を上手く運営可能で或ことが紹介されました。このMFIはセミコンの後研究所訪問を行いましたので別途報告します。
3. MEMSプロセス技術 7件
Sensonor TechnologiesからUncooled Microbolometerの紹介、Tohoku University・江刺先生のMEMS技術の進歩状況、Applied MaterialsからSubmicron MEMS、Saes GettersからMEMSのLifetime Assessmentに関して、EV GroupからWafer Bonding、EpcosからSAW Devicesの小型PKG化、Suss MicroTec LithographyからSelective Plasma Treatmentに関する報告と紹介がありました。特にApplied MaterialsのRosa氏から200nm-500nmの櫛歯電極を作成する技術が完成しつつあるとの報告、近い将来にMEMSセンサーが圧倒的に高性能化する可能性が高いようです。
4. MEMSマーケット 2件
MEMSマーケット予測では、MEMS分野の二大調査会社であるiSuppliとYole Développementから発表がありました。2010年からスマートフォン向けのMEMSが急激に伸びていますが、2015年位に価格が下がって一旦飽和し、その後確実なマーケットの伸びが期待できるとの予測を示しました。
 この「国際MEMS/MST産業化フォーラム」の特徴は、産業化のセミナーとして参加者が特に興味を持ちそうなテーマを挙げ、世界中から発表者を贅沢に集めていること、大学からは江刺先生のみで殆どは企業からの発表で詳細を公開している点です。この辺りは「マイクロナノ2012」の参考にしたいと思います。このような(有料の)産業化フォーラムは「国際MEMS/MST産業化フォーラム」を含めて5コースありました。またこれ以外に100名程度が入れる無料のセミナーが2会場あってセッションを並列で行なっていました。私はこの中で、Lithgraphy と 3D IC のセッションを聞きましたが、どれも最先端の技術発表で立ち見が出るくらいの好評でした。

Messe1
写真 1 メッセドレスデンの正面

Messe2
写真 2 レンガ屋根の会場

Saxony
写真 3 SiliconSaxonyの集合ブース

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2011年11月14日 (月)

第17回MEMS講習会「高度防災・防犯システムに向けたMEMS」をテーマに開催される

マイクロマシンセンターでは、MEMS産業の裾野を広げ、その発展を促進するために、人材育成の観点でMEMS講習会を開催しています。10月25日(火)東京大学山上会館において第1回MEMS講習会が「高度防災・防犯システムに向けたマイクロデバイスの課題と最新技術」をテーマに開催されました。主な講演内容は以下の通りです。
 基調講演は東京大学 藤田博之教授にお願いし「MEMS研究開発最新動向と将来展望」という題でMEMSの発展経緯から、最新のアプリケーションまで多くのトピックスを紹介して頂きました。
 本年度は、地震や原発の問題が大きくクローズアップされましたし、コンビニ強盗等新たな盗難件数が増大している昨今の状況を踏まえて防災・防犯をテーマに取り上げました。これまでこの分野にはMEMSデバイスはほとんど採用されていませんが、センサがキーデバイスとなるだけに、MEMSの将来のアプリケーションの一つとして期待することができます。
 第一部として防災・防犯に関連するシステム側から最新技術と今後の動向を講演して頂きました。元立教大学教授の佐取朗様から「セキュリティシステムとセンサの現状と将来」という題で、盗難の動向と今後の防犯システムに必要なセンサについてご講演して頂きました。また東京大学教授で福島原発の構内探査で活躍したロボットの設計に携わり、現在も災害対策本部の委員を務めておられる淺間一教授より原発対応を始めとする災害ロボット及びセンサの現状の課題と今後の動向について講演して頂きました。Mems2
 また東京大学地震研究所の新谷昌人准教授より地震の観測原理と最新の観測システムについて講演して頂きました。(独)情報通信研究所未来ICT研究所の寶迫巌副所長より「防災システムのためのテラヘルツイメージセンサ」という題でテラヘルツ光を用いると煙の中の人間を判別できること、受光素子にMEMS熱型アレイセンサが使えること他をご講演頂きました。
 総参加人数は60名で、講演終了後は会館内のレストランで懇親会が開催され、講演者を含めほとんどの方が参加されて積極的に交流を深めておられました。全体として盛況のうちにお終えることができて、講演者の皆様、参加して頂いた皆様にお礼を申し上げたいと思います。これからもより魅力あるMEMS講習会を企画致しますので皆様のご参加をお待ちしております。また今回の講習会で用いたテキストは有償で頒布させて頂きますのでご希望の方はマイクロマシンセンターまでご連絡お願いします。

Mems1

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