ナノコリア2011 第9回 国際ナノテクシンポジウムへの参加
ナノコリア2011 第9回 国際ナノテクシンポジウムへの参加
MMC 三原 孝士
2011年8月24日から3日間開催されたナノコリア展示会に参加・出展しました。この展示会そのものは日本の総合イベント「マイクロナノ」と同程度ですが、同じ期日で国際ナノテクシンポジウムが同時開催されます。KINTEXと呼ばれる会場の1Fの大ホールが展示会場で、国際シンポジウムは2Fおよび3Fの17部屋を使って、最大8つの並列セッションを含む学術発表とポスター報告会が行われました。このシンポジウムはナノテク分野では韓国最大の学術的なシンポジウムで、優秀な報告には表彰もされるものです。口頭発表は約110、ポスターは300程度でした。分類としてはナノデバイス、ナノ加工、CNTやグラフェン、センサー&MEMS、ナノバイオ、ナノ材料、エネルギー、モデル&計算等で日本では複数の学会で行われている研究領域ですが、ナノに関わる全てが出揃っている感じがします。キーノート講演はSK Innovation Global Tech.のKim先生と、2010年ノーベル物理学受賞のManchester(UK)大からNovoselov先生でした。また全ての発表、ポスターも英語で開催されたため、海外からの参加者にも開かれた学会です。
この国際シンポジウムに合わせて、「Business Program」と称する産業界メンバーに向けた発表(今回で4回目)もありました。この中で「Microtechworld Business Conference」を中心に聞きました。このテーマは「Energy Harvesting, Bio MEMS, RF MEMS」とMEMS関連でのトピックスを反映しているもので、興味ある発表が全世界から集められています。DALSA(Canada)からのMiQro Innovation Centerの紹介や、STMicroelectronics(Italy)から眼圧センサーやインショリン注射器等のバイオ・健康領域を含む将来のMEMS開発、オムロン(日本)からRF-MEMSスイッチ、また韓国からの講演はセンサーと集積化するCMOSを使った集積化MEMSや圧電素子の利用に注力している感がありました。尚、この産業界に向けたConferenceは学術発表とは別に13セッションが開催され、約100の発表がありました。この中には国家プロジェクトの発表が16発表、セラミック関連、MEMS、レーザ関連、特許や技術移転、更にカナダナノテクセミナー、日本ナノテクセミナーと工夫を凝らしたイベントが盛りだくさんであって、今後のマイクロナノの開催企画にも参考になりました。
シンポジウム&展示会の初日に開催されるOpeningやテープカット、更にレセプション等も、主催者側から沢山の来賓の方々が挨拶されること、特に夕刻のNetworkレセプションではステージに歌手やダンサーの余興があることから、このようなイベントに様々な団体から資金援助があると考えられます。来賓の挨拶の中に「ナノテク活動では世界で第4位の位置にある」とのことでメディア取材も絶えることなく、韓国では大変盛り上がっている様子でした。尚、2012年のナノコリアは8月29日から31日、KINTEXでの開催とのことです。
写真1 会場となったKINTEX
写真2 Opening Addressの様子
写真3 華やかなNetwork Reception
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