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2011年6月

2011年6月30日 (木)

IEC SC47F ad hoc meeting開催される(6月23日)

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 MEMSに関する国際規格はIECのTC47/SC47Fが担当していますが、そのアドホック会議が6月23日に沖縄・宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開催されました。IECの会議は毎年秋に全体会議が世界各国で開催(2011年はオーストラリア)され、TC47/SC47E&Fアドホック会議が毎年6月に日韓中の各国持ち回りで開催されており、今回は我が国が担当しました。今回の会議は当初の予定では札幌開催で準備が進められましたが、大震災の影響で開催地を沖縄に変更したものです。

 会議には我が国より13名、韓国より9名と総数22名が参加しました。中国は残念ながら最終的に欠席となりました。会議では開催宣言に続き、参加者の自己紹介、議事の確認、前回会議の確認、コンビナから審議状況の報告が行われた後、具体的な規格案の審議が行われました。
 我が国より提案していた「MEMS接合強度試験法」は既に各国の投票が終了していますが、韓国より提出されたコメントに関し議論が行われ、投票結果に従ってFDIS(最終国際規格案)に進むことが了承されました。この結果、2012年にはIS(国際規格)として成立する見通しが確定しました。
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 「薄膜材料曲げ試験法」は、CD(委員会原案)に対する各国コメントが出されていますが、これに対する対処方針が報告されて了承され、CDV(投票用委員会原案)に進む事になりました。
 我が国がNP(新業務項目提案)として提出した「電子コンパス」は、各国投票の結果、採択され、CDに進むことが報告されました。
 韓国提案の「金属薄膜成形限界測定法」はFDISへ進むことが了承され、「バルジ試験法」は各国コメントに関した討論が行われましたが、対応内容(オブザベーション)については次回会合での議論となりました。
 今後の提案活動予定について、特に報告がありませんでした。
 次回会合は10月にベルリンで開催されるTC47会議ですが、再会を約束して終了しました。

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Microtech2011国際会議&展示会(米国) 参加報告

 6月13日~16日に米国ボストンで開催されましたMicrotech2011国際会議&展示会に参加しましたのでその概要を報告します。本会議が対象とする技術分野は、マイクロナノテクノロジーを応用したナノ構造材料、MEMS、エネルギーデバイス、バイオデバイスから成ります。また発表内容は大きく学術発表と産学官交流を狙いとした技術発表に分かれます。技術発表は交流促進のための工夫がなされ、企業、研究機関からの通常の技術発表の他、大学の保有特許のPR、企業からの共同研究先募集説明(オムロン、東レ他)、共同研究募集を狙いとした国単位の技術PR(独、中国、加)、大学単位の技術PR(ハーバード、MIT)等のセッションが組まれていました。MEMS関連で注目された動向、発表を以下に紹介します。

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                 Microtech2011講演会場

 MEMSアプリケーションで注目されたのは、ヘルスケア・医療機器向けMEMSへの取組みが本格化していることがあげられます。この分野はすでに次世代の有力なアプリとして注目されており、ベンチャーからMEMS大手まで多くの企業が取組んでいます。本会議ではいくつかのMEMS大手企業から具体的な取組みが発表されましたが、現時点では他のアプリで開発済みのMEMSデバイスを医療、健康機器に応用する事例が多く見られました。例えばオムロンはMEMSフローセンサを人工心臓に、アナログデバイスはMEMSマイクをデジタル聴診器へ応用されていました。両社とも今後医療・健康用にMEMSを積極展開する計画を公表していました。現在開発中のデバイスとしては、STMicroelectronics(ST)はコンタクトレンズに眼圧センサ及び受発信回路を組み込んだデバイスを紹介していました。

 スマートフォンにはナビゲーション用センサやRF-MEMS等すでに多くのMEMSデバイスが搭載されています。これからは健康チェッカや環境センサを組込むことが大きな流れになりそうな様子が伺えました。携帯大手のNokiaはエコセンサを搭載するコンセプトを打ち出しており、ここでは温度、湿度、紫外線、CO、粒状物質等のセンサがあげられていました。STからはVOCガス、アンモニア、アルコール等の環境センサをスマートフォン用に開発していることが報告されました。

 MEMS設計・プロセス技術に関しては、これまでの大きな流れである集積化技術がさらに進展している状況が伺えました。これまではMEMSセンサ+CMOS集積化が中心でしたが、これからは異種センサの一体化、それにともなうセンサヒュージョンアルゴリズム、センサ、回路以外の要素、アンテナや電池の一体化を進める動きも見られました。STはワイヤレスセンサネットワークを想定して、センサ、制御回路、受発信部、発電素子、蓄電素子を縦型に積層化するコンセプトを紹介していました。

 本会議では企業の実用化レベルの技術発表と大学の学術発表を同時に聞くことができましたが、当然ながら両者に大きなギャップがあることが感じられました。例えばカーボンナノチューブのデバイス化研究は盛んですが、それができると従来のデバイスには無いどのようなメリットを引き出せるのか、まったくわかりませんでした。特にナノ構造材料の実用化にはどのような特徴を引き出せるのかという点で大きなハードルが感じられました。

 併設でマイクロナノ関連の展示会が開催されました。ここでも交流促進を目指した展示がなされていました。特に企業との共同研究を積極的に誘致しようと多くの大学、研究機関が出展していました。具体的には、よく知られたSandia研究所、ハーバード大の他、マサチューセッツ大、ノースイースタン大、ライス大、UCLA、フロリダ大、グラスゴー大(英)他それぞれ充実した研究施設と研究成果をベースにPRをしていました。共通事項としてすべて機関が共同研究先はオープンで、日本も歓迎ですとのことでした。また国単位のパビリオンが設けられ、カナダ、イタリアが国をあげて共同研究を誘致していました。

Microtech                 Microtech2011展示会場

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2011年6月16日 (木)

MemsONE実習講座の東京第1回開催

 平成23年6月10日(金)にMemsONE実習講座の東京第1回を開催しました。本実習講座は、使用方法をより効果的に習得してもらうために、実際にパソコン上で操作演習を行うもので、「基本操作コース」と「解析コース」の2コースを用意し、東京で各2回、大阪で各1回の開催を予定しています。今回の東京第1回は「基本操作コース」で定員5名のところ、4名の参加がありました。参加者4名は、MemsONE未導入の方々で、導入を検討のための参加と聞いており、今後の期待が膨らみます。
 なお、次回の東京第2回は「解析コース(7月8日)」で、既に定員(3名)となっています。

 東京第1回実習講座「基本操作コース」の概要
 ◆開催日時: 平成23年6月10日(金) 13:00~17:30
 ◆開催場所: 日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社 本社4F
 ◆受講者数: 4名
 ◆実習内容: 1)MemsONEの概要とCAD機能の基本操作
          2)機構解析の手順演習
          3)プロセス解析の手順演習
          4)2次元解析の手順演習

 実習講座のお申込みは講習会のお知らせ より内容をご確認の上でお願いします。

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2011年6月15日 (水)

H23年 第1回 TIA-NMEMS WG 開催される

H23年 第1回 TIA-NMEMS WG 開催される
                                                                   2011年6月15日
                                                                MMC 三原孝士

  TIA(つくばイノベーションアリーナ)は世界水準の先端ナノテク研究設備・人材が集積するつくばにおいて、産業技術総合研究所(産総研)、物質・材料研究機構(物材機構)、筑波大学が中核となっている世界的なナノテク研究拠点です。一般財団法人・マイクロマシンセンター・MEMS協議会は、このTIA(チィアと呼びます)の中でも産総研・集積マイクロシステム研究センター(前田龍太郎センター長)が中心になって進めている、NMEMS領域の研究拠点の有効利用を議論するワーキンググループ(TIA-NMEMS WG)の事務局となっており、MEMS研究拠点の利用から国/NEDOプロジェクトの進捗状況、2011年4月に開設されたMNOIC(マイクロナノオープンイノベーションセンター)の立ち上げ状況等、を産官学のメンバーが一体となって、議論や課題の共有化、全体の方向付けを行っています。
 

 2011年6月8日にマイクロマシンセンター・テクノサロンにおいてH23年度、第一回のTIA-NMEMS WG(今仲委員長)が企業と産業技術総合研究所からの委員、顧問の先生方、オブザーバーとして経済産業省、内閣府の方々と事務局を合わせて総勢24名で開催されました。第一回目は、
・6月2日に開催された第5回つくばナノテク拠点運営会議の報告
・H22年度のTIA-NMEMS WGの活動報告
・H23年度のTIA-NMEMS WGの活動計画
・NMEMS研究拠点の震災状況、復旧状況
・TIA-nano 推進協議会の発足
・筑波大学、社会人のための早期修了プログラム
・NMOICの準備状況
が報告されました。
 

 トピックスとして
・第5回つくばナノテク拠点運営会議にて、集積マイクロシステム研究センターにて震災前に実施されたセンサーネットワークを使ったクリーンルームの節電の事例が話題に上ったこと。
・NMEMS研究拠点での最先端装置の震災による影響は軽微で7月から稼働する予定であること。影響のあった廃液設備やユーティリティの復旧が急ピッチで進んでいること。
・MNOICに大きな期待が寄せられていること。
でした。今後も、“MEMSの波”でご紹介していきたいと考えています。

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2011年6月 7日 (火)

グリーンセンサ・ネットワーク(GSN)技術開発プロジェクトの始動へ

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の共同研究事業である「グリーンセンサ・ネットワーク(GSN)技術開発プロジェクト」(事業期間:2011年度から2014年度)の公募事業に対して、企業13社、東京工業大学、産業技術総合研究所、およびマイクロマシンセンターからなる産学連携チームが共同提案を行いました。その結果6月7日付けで本共同提案が採択されました。

 本事業では、センサネットワークに使用されるセンサデバイスの共通的な課題である無線通信機能、自立電源機能及び超低消費電力機能の搭載を実現する革新的センサの開発を行い、センサネットワークの導入による、環境計測やエネルギー消費量等の把握(見える化)及びエネルギー消費量の制御(最適化)により、低炭素社会の実現に寄与することを目的としています。

 現在、省エネ効果に寄与するグリーンMEMSセンサ機能、無線通信機能、自立電源機能及び超低消費電力機能等を付与した革新的センサの開発は、主要各国と比べても技術的優位性を保ち得る先駆的な取り組みであり、ユーザーを含めそれぞれの得意分野を有する企業の英知を結集して、早急に成果を創出することで、センサ及びセンサネットワーク分野における我が国の国際競争力を強化することが急務とされています。

 これらの要請に応えるため、2011年度から2014年度までの4年間を研究実施期間として、グリーンセンサ・ネットワークシステム(GSN)技術開発プロジェクト を遂行し、革新的かつ実用的で安価な小型グリーンセンサを開発するとともに、それらを用いたネットワークシステムを構築して、環境計測やエネルギー消費量等の把握(見える化)及びエネルギー消費量の制御(最適化)を可能にするような省エネを目指す実証を行うこととしています。

〔共同提案の概念図〕

 なお共同提案チームは一体となった技術開発推進を図るため、7月中旬に技術研究組合(NMEMS技術研究機構)を設立すべく準備を進めています。 
(青柳桂一@マイクロマシンセンター)




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2011年6月 1日 (水)

「CNT-NMEMS-TIA共同シンポジウム」の開催

 

 TIA-NMEMS WGの2011年度の第一回のイベントとして、5月25日 産業技術総合研究所(つくば中央)にてCNT-NMEMS-TIAシンポジウムが開催されました。(マイクロマシンセンター・MEMS協議会は共催として参画しています。)テーマは「グリーン再生に向けて」であり、つくば研究拠点(TIA)のコア領域であるカーボンナノ(CNT)とNMEMSの合同シンポジウムです。当日は約150名の参加者があり、広い会場がほぼ満席となる盛況ぶりでした。基調講演として、ナノチューブ応用研究センター・飯島澄男センター長、東北大学・江刺正喜教授の講演がありました。主催者挨拶の中でオムロン株式会社の今仲行一執行役員常務からTIA-NMEMS研究施設を産業界にて利活用するMNOIC(マイクロナノオーポンイノベーションセンター)の力強い紹介がありました。またシンポジウム終了後に、MNOICの実施施設であるNMEMS研究施設の見学会が実施されました。東日本大震災によって配管施設等に影響はありましたが、クリーンルームや8インチ(一部12インチ)の最先端研究設備への影響は少なく、個々の装置の最終調整を現在行っている段階です。 7月以降のMNOIC運用開始後には多くの皆様にご利用頂けると考えています。(MMC 三原)

Photo

   写真 今仲MNOIC運営委員長によるMNOICの力強い紹介

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「総合イベント・マイクロナノ2011」合同記者発表会開催される

「総合イベント・マイクロナノ2011」合同記者発表会開催される
                                                                    2011年6月1日
                                                                       MMC 三原

5月20日に「総合イベント・マイクロナノ2011」の合同記者発表会が16名の記者を迎えて東京九段下・スター会議室にて開催されました。マイクロナノ2011は第22回マイクロマシン/MEMS展、第2回ROBOTECH、SURTECH2011および併設シンポジウムを含めたマイクロナノ技術・産業領域での我が国最大のイベントであり、2011年の7月13日(水)から15日(金)の3日間、東京ビッグサイト東ホールにて開催されます。当日は主催者である、一般財団法人マイクロマシンセンターの青柳専務による「新フェーズに入るMEMS産業」と題する紹介、表面技術協会・若林様による「表面技術協会と表面技術のできること」、東京大学・下山教授による「サービスロボットのニーズ、コア技術、市場規模予測」と題する講演会が開催されました。青柳専務の話のなかで、日本にはMEMSの研究開発を行う大学、研究所はあっても、その成果を実用化、量産するための施設は大企業内にしか存在しない。日本で初めての「研究開発から少量生産を行える研究施設」を目指して産業技術総合研究所(つくば)にMNOIC(マイクロナノオープンイノベーションセンター)を開設した旨の紹介がありました。記者発表が終わって、多くの記者から声をかけられ反響の大きさを伺えました。マイクロマシンセンターではMNOICをご紹介する専門コーナを設ける計画でいます。皆様、「総合イベント・マイクロナノ2011」でお会いしましょう。

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            写真 青柳専務からの紹介

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