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2010年11月15日 (月)

MIG主催MEMS Executive Congress参加 報告

米国MEMS Industry Group主催で、2010年11月3日~11月4日、米国アリゾナ州スコッツデールにて開催されたMEMS Executive Congressに国際交流およびMEMS産業動向調査の一環として参加しました。
この会議は毎年この時期に開催されているもので、講演やパネルディスカッション、空き時間のインフォーマルな会話を通して、情報交換、人的なネットワークを形成することによってMEMS関連産業のビジネスチャンスを上げることです。研究開発そのものに関するものではなく、事業化をどう促進するかに絞った会議であることが特徴となっています。
参加者は米国中心ではありますが、フランスLETIや日本も含め、150名を越える規模です。日本からはパネリストとして東大 下山教授、日本電波工業のフェロー追田氏、スポンサーであり講演もされた住友精密工業の神永社長、産総研・集積マイクロシステム研究センター長 前田氏、MMC他、企業からの参加も多くありました。
今回のパネルディスカッションのテーマは以下の4つです。
・MEMS市場動向
・MEMSが実現するスマート&グリーンエネルギー
・ロボティクス&知的ヘルスケア製品:MEMS技術でQOLを改善する
・次世代モバイル機器用MEMS
また、基調講演はHPおよびインテルからの2件でした。
 全体を通じて印象に残った知見として以下のようなことがありました。
・リーマンショック後、コンシューマーエレクトロニクス市場における加速度センサーやジャイロセンサーなどの興隆で2009年を底として市場は急激に回復しているが、一方で同市場では価格低下も激しく、より高付加価値化を狙う動きもある。ガスメーターのMEMSセンサーによる置き換えがすでに始まろうとしている。
・センサーネットワークはすでにビジネスとして多くの取り組みがあり(ハネウェルの例)、今後、コストを誰が払うか、など有効なビジネスモデルの構築が急務である。
・少子高齢化におけるロボットなどQOL改善にはビジネスチャンスが多くありそうである。その目的は個人がいかに他に依存せず、独立した生活を送られるようにするか、である。
・ロボットが市場として伸び始めるキーはセンサーが高性能を維持しつつ、低価格で供給されるようになることである。
・1デバイス1プロセス1パッケージが現状のMEMSにおいても標準化の必要性は誰しも認めるところだが、半導体のような標準化というより、機械加工における標準化が相応しいのではないか、という認識がある。
・光通信市場における光MEMSが順調に伸びている。
・半導体デバイス製造業界もMEMSに大きなビジネスチャンスがありとみて参入検討が始まっている。
・米国におけるVCの投資先としてMEMSは優先度が下がっており、ソフトウエアへの集中が起きている。ただし、ファブレスのベンチャーがビジネスモデルを確立しつつあり、投資額が比較的少ないために、投資を得ることはできている。
・MEMSはデバイスを売るというより、機能を売る、ということであり、今後、システムとして成立させるためのソフトウェア技術者の不足が深刻になる。

来年度は同時期にカリフォルニア州モントレーでの開催ということです。米国流の合理的な見方を知り、ネットワーキングする非常によい機会ですので、関係各位も参加されることをお勧めします。
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