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2010年2月17日 (水)

つくばイノベーションアリーナ 第5回ワークショップが開催されました(2月15,16日)

つくばイノベーションアリーナ(TIA)を真に効果的なものとするために何が必要か議論するための第5回ワークショップが、215日、16日、産総研(AIST)つくば中央、共用講堂にて開催されました。今回は海外のナノテクに関連する著名な研究開発拠点から幹部層を招き、マネジメントやネットワーキングに関する講演やパネルディスカッションが行われました。

海外からは、IMEC(ベルギー)、MINATEC-Leti(フランス)、BSAC(米国)、NNIN(米国)、Fraunhofer(独)、CINT(米国)、CNSE(米国)などから、日本からはAISTを中心に、NIMS(物材研)、東大、東北大、JSTINPITなどからの講演者でした。

セッションのテーマとしては、1日目は、

  マネジメント:経営的な観点、ミッション、組織など

  ネットワーキング:現時点では各国でのネットワーキング、さらに今後の国際的なネットワーキングの価値やネックなど

  IPマネジメント:Pre-Competitiveな領域のIPから産業側が求めるCompetitiveIPへのシフトについて。

2日目のテーマは、

  ナノエレ

  NMEMS

  Nano-Characterization

でした。

研究開発拠点のマネジメントに関して印象的だった3つのポイントは、

  リスクの高い研究を継続するためには、安定的な公的(政府からの)助成が不可欠であること

  産業側の求めるMust-Have Technologyの開発をテーマとして設定すること

  有効なロードマップを設定してその実現を図ること。

また、TIAOpen Innovationを実現するには日本特有の文化からどれだけ離れられるかがキーであろうとの指摘もありました。

 IPマネジメントのセッションにおいては、次のような機関による差がありました。

IMECではできるだけ非独占的なライセンスにすべくパートナー(顧客)と交渉する。コンソーシアムに早く参加すればIPライセンスに関するBackground Feeは低額になる。逆にあとから参加しようとすると高くなる。すなわち、早くコンソーシアムに参加するIncentiveになる。

LETIは、逆に製品分野は限定するが、独占ライセンスも厭わない。

CNSEは契約ごとに異なる。ケースバイケースである。

日本のINPIT(工業所有権情報・研修館)からは、国プロにおいてプロジェクトリーダーがIP戦略を策定すべきではあるが、実際は難しく、そこでINPITからIP専門家を派遣してIP戦略の策定に協力する仕組みを検討中であるとの報告がされました。

 ナノエレのセッションでは、次のような指摘が印象的でした。

・なぜ産業側が参加するのか、その意義を明確にすべきであること。

・プロジェクトに進捗や成果に関するReview Processが重要であること。その結果としてプロジェクトをストップするのか、継続させるのか、変更させるのか、判断する。日本においてはこのプロセスが貧弱ではないかとの指摘です。

・競合同士がひとつのプロジェクトに参加することもあろうが、ひとつの企業なり研究所で最高の頭脳全てを抱えることができるわけではなく、競争を越えて英知を結集することの方がメリットがある。特にナノエレのように行き詰まり感のあるテーマについてはこのことが重要と感じられました。

 NMEMSのセッションでは、冒頭にTIA-NMEMSの概要紹介がModeratorの前田氏からあった後、東北大江刺教授から様々なデバイス開発例と共用施設の紹介がありました。また、BSACLETIからもどのようにしてテーマ遂行を効果的にするか、成果を大きくするか、すなわち継続的なファンドを得るか、などの経験、考え方が紹介されました。ディスカッションの時間では、韓国ナノファブセンターの紹介、シンガポールにおける関連活動の紹介がされました。また、MMC 片白から、産業側からTIA-NMEMSをどのように形成しようとしているか、簡単な紹介をしました。

 今回は、すべてのセッションが英語による講演と討議でしたので、多少、ハードルの高いものではありました。しかし、海外からの講演者は非常に率直に自分たちの経験やアドバイスを語ってくれた印象が強く、狙い通りの意義深いワークショップであったと思います。(MEMS協議会事務局)

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