Gデバイス@BEANS

2011年4月 1日 (金)

Gデバイス、低環境負荷社会に向け大きな成果を得て終了

H21年度補正予算としてNEDOプロジェクト「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発事業(BEANSプロジェクト)」に新たに加えられた研究課題「高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセス開発」略してGデバイスは、H22年度4月より1年間の短期集中課題として実施、先月3月に当初の狙いを完遂して終了しました。技術研究組合BENS研究所に6社の企業と、開発拠点の中心である産業技術総合研究所、関西拠点としての立命館大学が新たに加わり、企業15社とマイクロマシンセンター合計18団体が集い取り組んだものです。いわゆるMEMSセンサを用いたきめの細かいセンサネットワークシステムにより半導体やMEMSプロセス用クリーンルームのエネルギー削減、プロセスそのものの高効率化、低環境負荷化というグリーンイノベーションに向けた喫緊の取り組み課題をつくばイノベーションアリーナ(TIA)で、最先端8インチMEMSラインを実験場として導入し実施しました。BEANSプロジェクトの成果の一部の実証としてセンサデバイスへの可能性の検討や8インチプロセスラインでの特性、形状評価なども開発に取り組みました。


その成果については、2月に産総研つくば中央の共用講堂で行いましたInternational Workshop on Green Devices and Micro Systems 2011(GDMS2011)においていち早く一般に公開し、多くの参加者を得て高い評価を戴きました。今回の取り組みは、グリーイノベーション推進の強力な手段としてきめの細かいセンサネットワークによるエネルギーマネジメントが重要であることを半導体MEMS製造ライン、他で先駆的、実証的に示せたことが大きな成果といえます。加えて省エネルギーに向けて、クリーン空調だけではなく、製造装置そのものの強力な管理ツールとしても示せたことも重要な意義があるといえます。製造プロセスそのものの低環境負荷化に向けた取り組み指針を得られたことも意義があり、将来の国プロへの先導的な役割を果たすことができました。

ご協力いただきた多くの方々、温かいご声援をいただいたたくさんの方々に、この場を借りて御礼申し上げます。

                      (Gdevice@BEANS 小池)

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2011年2月 9日 (水)

GDMS2011開催-大雪の中大盛況

昨年よりNEDOの委託事業BEANSプロジェクトの中で、単年度での新たな研究テーマとして「⑤高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発」に関する研究開発をAIST集積マイクロシステム研究センター前田センター長を研究体長として、鋭意取り組んできました。3月の終了前に、現状でみえてきたその成果について内外に報告しようということで、International Workshop on Green Devices and Micro Systems(GDMS2011)を2月9日(水)、AISTつくば中央共用講堂で開催しました。

      
 

Oral Session事前登録は130名に上り盛況がが予想されましたが、当日関東地方は朝から大雪模様となり、出席者がすくなることが予想されました。ところが、当日の出足は順調で、最終的に参加者数146名となりました。グリーンイノベーションを主題にした本テーマへの関心度の高さと、当日合わせて企画したAISTつくば東の最先端8インチMEMSラインなどのラボツアーへの期待の大きさを示すものでした。最先端8インチMEMSライン及びそこに設置したオンデマンド型空調エネルギー制御システムは本研究開発の取り組みの一環で実施したものです。
  

   

当日のプログラムは、METI研究開発課 矢野研究開発調整官とNEDO機械システム部久木田部長がプロジェクトの位置付けと成果についての期待を込めたご挨拶のあと、環境利用エネルギーハーベスティングやRFMEMSの研究で著名なProf. Stepan Lucyszyn、商業店舗などのエネルギーマネジメントに関する研究で著名な東大藤本教授の招待講演が行われました。

GDMS2011プログラム

10:20

Opening session,  Moderator R. Maeda
     T. Yano (METI), S. Kukita (NEDO)

10:30

Invited talks,  Moderator R. Maeda
     “Ambient Electromagnetic Energy Scavenging for Sensor Networks”, Prof. Stepan Lucyszyn, Imperial College of London
     “ Energy management in retailing business”, Prof. J. Fujimoto (Tokyo University)

11:30

Project overview:  Moderator T. Koike
     T. Toshihiro Itoh and S. Sugiyama

12:10-
14:30

Working Lunch
     Poster view of project details and topics from Inter university network
     Green 8 inch MEMS prototype station “TKB812” tour (A)

Special Tutorial  (13:30-14:20)
     “Challenges and Progress in MEMS Energy Harvesters”, Prof. C. Lee (National University of Singapore)

14:30

Oral session:  Moderator T. Sakamizu
     “Green operation on demand (GOOD) for clean room”, K Ando
     “Development of Wireless Smart Multisensor Devices for a Green World”, A. Ranjith
     “MEMS Particle sensor for GOOD, H. Sven
     “Micro coil fabrication for ubiquitous power monitoring” Y. Zhang
     “Ultra Low Power Consumption IC for Green device”, T Fujimori
     “Environment Friendly MEMS process, D. Dzung

16:00-

Poster View and Green 8 inch MEMS prototype station “TKB812” tour (B)
Reception: Opening remark: S. Ichimura(AIST),  Closing remark: K. Aoyagi (MMC)

Poster Sessionそのあと、二つの研究拠点Gデバイスセンター(AISTつくば東)伊藤センター長、Gデバイスセンター関西(立命館大びわこくさつキャンパス)杉山センター長(立命館大杉山教授)が両拠点での取組みや成果の概要について報告がありました。さらに、昼食時に、ポスターセッションでの各テーマごとの報告、及び代表的テーマのオーラルセッションが行われました。どのセッションでも、最後まで多くの参加者が熱心に聴講及び意見交換が行われました。
 

 

最先端8インチMEMSライン見学は、3回に分けて実施されましたが、すべて、定員一杯で事前登録で締め切らせていただくほどでした。当日、装置メーカのポスター展示も好評でした。 → Gdevice Technical Reports
 

 協力頂いた全ての方々に深く感謝いたします。
                 (Gdevice@BEANS 小池)

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2010年8月19日 (木)

Gデバイスセンターの近況(モバイル投稿テスト)

Gデバイスセンターの近況(モブログ投稿テスト)

BEANS研究所Gデバイスセンターでは、産総研つくは゛東事業所に事務所を構え、研究開発を進めるとともに、試作開発用8インチMEMSラインを建設中です。プロセス装置の発注もほぼ終わりました。乞うご期待です。

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2010年7月30日 (金)

マイクロマシン/MEMS展2010にGdevice@BEANSが出展(7月28日~30日)

Gデバイス@BEANSが4月に始動して早くも4ヶ月が経ちました。この間、研究開発テーマである「高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発」の実行体制と試作開発用8インチMEMSラインの立ち上げに注力し、ようやく研究開発が軌道に乗ってきました。8インチラインについても、クリーンルームの建設が既に開始され、設置する装置の選定も全て終了し、現在発注契約の締結を進めているところです。予定では、10月~11月に設備の立ち上げが完了し、8インチTEGの試作評価に移っていくことになっています。乞うご期待です。

さて、今回の出展では、研究開発内容のご紹介とともに、センサネットシステム実証研究の2大応用課題である省エネ型スマートクリーンルームと植物工場に焦点を当てデモンストレーションを行っています。植物工場についてはツイッターにも掲載されましたので是非ご覧ください

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2010年4月14日 (水)

Gデバイス@BEANSのキックオフ

先月、NEDO公募の「高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発」を、技術研究組合BEANS研究所(BEANS組合)が受託することが決定し、NEDOとの契約が完了、Gデバイス@BEANSが始動した。
 今回の予算措置は平成21年度の補正予算に基づくものであるため、実施期間は21~22年の2年間(実質1年)に限定され、本格研究の初期段階としての初動研究を実施することになる。
 本公募は、現在進行中の「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト(BEANSプロジェクト)の一部の研究開発項目(研究開発項目⑤)について公募が行われたもので、次の1)、2)のような研究課題になっている。
 1)高機能センサネットシステム開発:大口径MEMS用クリーンルームにおける各製造・評価装置や空調、純水製造等の周辺装置の消費エネルギー、温度、圧力、風量、異物粒子、ガスなどをセンシングし、省資源、高効率に最も適した集積化センサチップ及びセンサネットワークシステムを検証するとともに、省エネルギー、低炭素化などに関する効果を分析するための、センサネットワークシステムを試作する。
 2)低環境負荷型プロセス技術開発: シリコン貫通深掘り加工、様々な異種デバイスをウェハレベルで一括集積化する技術、及び多品種少量生産における製造歩留り向上、性能ばらつき低減を目指したMEMS三次元設計・計測情報の共有化技術などを開発する。
 研究体制としては、BEANS組合の中にGデバイス研究体を設け、つくばの産業技術総合研究所内及び立命館大学草津キャンパス内に主たる研究拠点を設置することとしている。
 4月8日(木)午後にGデバイス研究体参加メンバーの為の事務処理ガイダンスがあり、続いてMMCテクノサロンにてキックオフに相当する「第1回Gデバイス推進委員会」が開催された。参画企業や経済産業省、NEDO、大学及び産業技術総合研究所などから60名以上の参加者で会場は熱気に包まれた。NEDO岡野部長及びMETI矢野研究開発調整官のご挨拶に続き、BEANSプロジェクト全体説明及びその中におけるGデバイスのミッション等は遊佐PL、Gデバイス研究体の概要説明や運営方針などは前田Gデバイス研究体長から説明があり、具体的な取り組みに関しては伊藤Gデバイスセンター長や杉山進Gデバイス関西センター長から説明がなされた。また会議終了後の懇親会では関係者一同、今後の研究開発について積極的かつ精力的に意見交換がなされ、最後に決意の言葉で締めくくられた。(yt)

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