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2009年4月22日 (水)

未来デバイス研究会(その2)グリーンデバイス

 MEMSフロンティア未来デバイス研究会の話の続きです。本研究会では、20年後の社会における重点課題として「環境・エネルギー」、「健康・医療」、「安全・安心」の3つの領域を挙げました。そして各領域で活躍するであろう未来デバイスをそれぞれ、「グリーンデバイス」、「ホワイトデバイス」、「ブルーデバイス」と命名し、これらのデバイスの製造プロセスの「プロセスインテグレーション」とあわせ、4つの分科会を設置し、それぞれの分科会で議論を重ねました。
MEMSフロンティア未来デバイス技術の全体像
 まず、グリーンデバイス分科会ですが、委員長は30代の若さの慶應義塾大学理工学部の三木先生にお願いしました。20年後の社会に登場するの未来デバイスについては、まさに若手研究者がチャレンジする課題です。本分科会では、次のようなグリーンデバイスを提案しました。
 
(1)エネルギー・ハーベスティング
 光・熱・振動・バイオ等の未利用環境エネルギーを有効に利用し、エネルギー供給します。例えばセンサーネットワークなどの分散されたセンサデバイスに、オンサイトで電源供給することができます。また体内埋め込み医療デバイスの電池交換が不要となり、患者のQOL向上につながります。3次元ナノピラー構造による超高効率な有機太陽電池、ナノコンポジット、ナノポーラス構造による超高効率熱電変換素子、また環境から取得したエネルギーを必要になるまで蓄えておく高性能蓄電デバイスなどの開発が期待されます。
 
(2)オンサイト環境浄化
 自動車や湯沸かし器から排出される二酸化炭素や、家庭から出る排水など、一度排出されてしまえば極低濃度になり回収浄化困難なものを、排出源において高濃度のままオンサイトに浄化します。汚染物質を分離するナノポーラスフィルタや、有害物質を浄化する微生物利用などのバイオ技術応用が期待されます。
 
(3)超高感度環境物質検出デバイス
 極微量の環境物質を、高感度かつオンサイトに検出します。計測システムも小型化され、分散して配置されセンサネットワークのノードを形成します。例えば、金や銀などのナノ構造を利用したSERS (SurfaceEnhanced Raman Scattering:表面増強ラマン分光法)が期待されます。
 
(グリーン分科会委員)
  三木 則尚 慶應義塾大学理工学部
  宮崎 康次 九州工業大学生命体工学研究科
  安達千波矢 九州大学未来化学創造センター
  下山  勲 東京大学大学院情報理工学研究科
  石田 敬雄 独立行政法人産業技術研究所
  古田 一吉 セイコーインスツル株式会社
  古賀 章浩 株式会社東芝
  三宅  亮 株式会社日立製作所
  最所 祐二 松下電工株式会社
  高野 仁路 松下電工株式会社
  安達 淳治 (財)マイクロマシンセンター
  福本  宏 三菱電機株式会社
  塚田 修大 株式会社日立製作所
 
 なお、上述のグリーン分科会の活動については、三木委員長による 広報誌第59号(2007年4月号)の記事 から一部抜粋しました。(青柳@BEANS本部)

 

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